条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
耽美に乱れる男たち。
retro bl
レトロや大正ロマンが好きなのでそんな自分にぴったりだと思い購入しました。とても面白かったです。全体的に絵が綺麗で自分好みのものが多く、イラストを眺めるだけでも楽しめるくらいです。レトロということで建物や部屋の中の場面の背景など、何気ないところにも当時の雰囲気が感じられ、大正ロマン好きにはたまらない1冊でした。今年の冬に二冊目が出るということで今から楽しみにしています。
レトロで耽美!素敵表紙に浮かれて、発売日に買いに行きました。
期待していたよりも普通(現代っぽい?)で少々残念。
耽美はともかくレトロとは???
絵柄が古っぽい方もいたので、そういう意味でもレトロなのでしょうか。
表紙を描かれていた眞山さんが素敵でした!
レトロかといわれると時代はわからないのですが、空気がいい!
こういうお話が読みたかったので満足。
個人的には時代が古い意味のレトロBLが読みたいです。明治から昭和初期くらいまでの。
帯と、耽美な表紙イラストと、レトロという響きから大正ロマンあたりを想像してたら、昭和を舞台にした作品が三つもあってビックリで。
そうか、昭和はもうレトロなんだなぁ……と。
そもそもレトロって何よ?とググったら
【回顧的。また、郷愁に誘われる気持】
とあり、そういう気持ちで読み返せば、確かに虫歯さんの昭和ヤンキーものも懐かしい気持ちになる。
キャンペーンで半額で買ったので500円なら充分楽しめたので萌萌ですが、耽美な大正ロマンを求めて定価で買った場合には萌どまりになったかもしれません。
【箱の中の一等星】嶋二
妻を地方に残して上京し突然転がり込んできた売れない物書き(受け)と家主である攻め。
たまに入る原稿代は遊びに使い果たし、攻めにも借金を重ねている受け。
「遊郭にも行けないから君が相手をしてくれ」という誘い受けなんだけど、丸メガネに寝癖だらけ&無精髭なので萌えぬ。
そして転がり込んだ理由が、あいつなら断らないだろう的な打算的な感じが否めず……。
個人的には魅力を感じない受けですが、不思議なことにこのだらしない文学くずれの受けの存在が、時代だなぁ的なレトロさを感じさせるんだと思います。
最後の一ページの雰囲気が好きです。
【秘事恋慕】ときしば。
学生運動団体(60年代くらい?)の専属寮に住まう恋人同士のお話。
受けが硬質な雰囲気を湛えた黒髪美人さんで雰囲気出てますが、レトロかといわれると微妙。
【薬も過ぎれば恋となる】春田
弟子の目を盗んで、男に抱かれる漢方薬局の先生。
弟子を誘うもなかなか相手にしてくれず、こっそり精力増強の薬を調合すると……。
台湾の九份が舞台かなぁ?
異国情緒があり、衣服の柄も凝ってて目で色々楽しめたけど、レトロさは感じません。
【彼は誰時の夢】眞山りか
表紙を描かれた眞山りかさんの作品ですが、絵もお話も際立ってる。
初読み作家さんですが、他にも作品読んでみたいなぁと思うものがありました。
夫婦二人暮らしをしている志信の元へ、義弟が転がり込んできます。
そして作家志望だった志信の書きかけ原稿を見た義弟は「僕のことを小説に書いてくださいよ。」と言い……
それから毎夜官能的な事も含めて事細かに語る義弟だが、初恋が実らなかった過去については謎めいた言い回しをするのみ。
義弟と痴態を繰り広げる志信の夢、妻と義弟との過去、そして己の欲望に気づいた志信。
一つ屋根の下で三人の過去と現在が仄暗く絡み合い、どれが本当でどれが嘘なのかわからない謎めいた雰囲気、そして淫美な破滅に向かっていくような終わり方がぞくぞくします。
【春に滴る】雪路凹子
正統派の耽美な絵でありながらギャグ路線に走る事が多い雪路さんですが、この作品は正統派でした。
ふと目についた鉱石店で、細雪という美しい石を手に入れた青年のお話で、儚くも美しいひとときを描いていて好き。
【恋の100万回KO】虫歯
人に負けるのが大嫌いな須川は、喧嘩で負けなしという噂の不良・真木に喧嘩を何度も吹っかけるも、どうやっても勝つ事ができない……
負けるのが死ぬほど嫌いな須川が頭を深く下げてすっぱり負けを認める清さ、そしてその理由。
70年代くらいなのかな?
不良同士のお話なんだけど、アツくて、かわいくて、ところどころクサいセリフがどこか懐かしい青春真っ青なドラマを彷彿とさせて好き。
【あのミッドナイト】春泥
昭和と思われるけど年代不明。絵はレトロだけど話は別にレトロではない。
徹底的に救いがない話だった……。
好きな人はたまらなく突き刺さると思います。
「ずっとそういう目で見てた?」
絶望感ややるせなさがいつまでも心に残ってしまう……。
晴屋うま子【紅目の贄、神の灯】
封印された座敷牢に繋がれた守り神と、慰みに差し出された孤児とのお話。
屋敷の者達からは肉壺という通名でしか呼ばれず蔑まれてきた受けが、守り神から名前を授けられて喜ぶシーンが本当にかわいい。
陰鬱な屋敷から、外の世界へと出られた彼らの姿、そしてお互いの名前が非常に映える終わり方で良かったです。
これがデイジーコミックスのアンソロ1冊目ということで、同じレーベルのアンソロ・R-40BLや調教覚醒BLで描かれていた鹿島こたるさんがこのレトロBLで描かれていたら、さぞかし素晴らしいお耽美なものを描かれていただろうに…と思ってしまいました。
レトロな雰囲気、その時代時代の服装、そこはかとない色香、含みがあるところがどの作品もそれぞれ良かった。
大正ロマンとありますが、明治?昭和初期??とも感じられる作品もあり、私が思う大正より現代的な雰囲気(昭和初期より)に感じられましたが、哀愁が漂うじっとりした雰囲気や現代とは違ったしがらみとか、世界観に浸れました。
アンソロにしては、良かったな、おもしろかったな、もっと読んでみたいなとじんわりする作品、絵が綺麗な作品が多かったです。
コラムも先生方の萌えこだわりが面白かったです。
表紙が美しいな、と思い購入。
レトロ、という響きもいい。
内容は、8作品収録プラス彩景でりこ先生と丸木戸マキ先生の絵付きコラム、です。
収録順にざっと。(作者様敬称略)
「箱の中の一等星」嶋二
昭和初期なのか?転がり込んできた小説家と隠れた関係。しかも小説家には妻がいる…
といっても嶋二さんのあっさり系の絵柄のせいか、背徳度も恋愛熱も少々薄味。
「秘事恋慕」ときしば
学生寮の中での秘密の関係。何でも丸聞こえなので声を抑えてのHが見所です。絵柄は綺麗。
「薬も過ぎれば恋となる」春田
中国?香港?上海?
色ごとが大好きな漢方医?とその弟子。先生が精力剤を使って弟子のタオを襲い受けします。
レトロというよりエキゾチックな感じでした。
「彼は誰時の夢」眞山りか
ある日突然、妻の弟が転がり込んできて…
義弟が夜な夜な、隠れて小説を書いている書斎にやってきて色々な体験談を話す。それを毎夜聞いているうちに…という話なのですが、意図されてなのかわからないけど、義弟の言う事が真実なのかこの主人公の妄想なのかが曖昧で、そこが薄暗くて面白い。絵柄は綺麗。
「春に滴る」雪路凹子
なんとも不思議なファンタジー系の1編。
鉱石店で買った美しく奇妙な石。夜中に美しい人間に変化して…
雪路凹子さんの絵柄がとにかく美しい。けれど女性のよう。男にする必要もあるのかわからない。
「恋の100万回KO」虫歯
絵柄も内容も正直あんまり好みじゃないのです。でも引き込まれますねー。こういうのを「才能」っていうのかなと感じてしまった。
ちょっと昔の喧嘩っ早い中学生、みたいな設定。絶対負けたくない相手から可愛い可愛い言われて…
可哀想なんだけど確かに可愛いかも。
「あのミッドナイト」春泥
レトロ感がどこにあるのかよくわからないんだけど、もしや登場人物の髪型⁈
それはさておき、内容は実は暗い。自由に見えて惹かれていたひと、でも彼は実は人生に疲れきっていて、男相手に売春している事を明かし弱音を吐いてきた。でも冗談と思ってしまって…
その後のジュンの心に何が巣食ったんだろう?トラウマ?あきらめ?
「紅目の贄、神の灯」晴屋うまこ
日本の土俗的なファンタジー系のお話。
名家の奥座敷に「守り神」が囚われている。神には「世話係」があてがわれるが…
前の世話係が死んで、拾われた孤児が次の世話係に。家の者からは「肉壷役」と蔑まれ。しかし彼は初めて「神」に心を寄せて神の心も癒していく…
切ない話でしたが、神と少年がこれから自由に幸せになるラストで良かった。
レトロの解釈が割とありきたりだったのは少し残念。ぶっ飛んだ話はなかったけど、どれも普通以上に面白かったので、お得なアンソロジーだと思いました。