獣夏

juuka

獣夏
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×24
  • 萌6
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
6
得点
46
評価数
14
平均
3.4 / 5
神率
14.3%
著者
吉田珠姫 

作家さんの新作発表
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イラスト
よしいくざんす 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸ノベルズ
発売日
価格
¥781(税抜)  
ISBN
9784592862383

あらすじ

浜村一帆は弟の渡に禁じられた想いを抱いているが、それを忘れようと郷里を離れ、同僚の戸塚貴彬を恋人にしている。だが、戸塚と入った郷里の隣町のバーで、やはり男の恋人を連れた渡と鉢合わせしてしまう。互いの性的嗜好を知らなかったのと同時に、渡の相手は一帆に似ていて、戸塚は渡に似ていたことに気付き、一帆は呆然とする。だが渡は皮肉で傲慢な態度をとるばかりで、一帆の想いは乱れるが…。
(出版社より)

表題作獣夏

その他の収録作品

  • 誘春

レビュー投稿数6

仲が良かった実兄弟、美しき実父子、行く果ては…

吉田さんの小説では『鬼畜』が気になっているものの、ホラーがかった怖さを感じて手に取れずにいるのでこの小説を初読みとして選んだ。
収録されているのはガチ弟×兄の『獣夏』と、ガチ父×子の『誘春』。
どちらも薄ら寒さの漂う後味が残るが、怖くても読む側を惹き付けるパワーがあった。
*正にガチが駄目な人、モブが駄目な人には地雷を踏むような二本立てなのでご注意を。

『獣夏』のほうは、幼い頃から好意を寄せている実弟から逃げ、その為に酒屋である実家を無視して、上京先の馴染まない仕事から逃げ、告白された同僚には生返事で一線を越えるのを許さず…と、兄・一帆の逃げ癖が目に付いた。
陰気な雰囲気、一帆の意気地なさにげんなりして、一瞬趣味に合わないかな?とは感じたものの…
中盤以降は周りに対して断れずにいた一帆が同僚・戸塚に追い詰められて、弟・渡への想いは募るばかりで、と読み進めるうちに切羽詰まる状況に引き込まれていった。
そして、ついに倫理の糸がプツンと切れた後の一帆の豹変ぶりには圧倒されたのだった。


同時収録の短編『誘春』もこれまた独特の不気味さがあった。
美貌の料理人としてTVでも活躍する父親と、全寮制学校に隔離されている息子の異様な父子愛。
文章間に挟まれている受け・暁の幼児がえり口調で欲望を吐き出す文章がこれまた卑猥さ、気味悪さを煽っている。
近親相姦ものって血の繋がった同士が一線を越えるまでの葛藤が山場だと思っていたが、初っぱなからそれを一蹴しての父子の在り方にはぶったまげた。

ちなみに『誘春』ってタイトル、どっかで見かけた記憶があると思ったら、加筆執筆されている文庫版が出ていてちるちる内でも色々とレビューが上がっていたのを見かけていたのだった。
美しきガチ父×子を掘り下げたエピソードがあるならばそちらも是非読んでみようと思い、現在積読本として待機中だ。

1

ガチ兄弟&ガチ親子もの! 1冊で2度美味しい!

『誘春』がガチ親子ものでスゴイと聞いて、是非とも読みたかったのですが、電子書籍化されておらず断念。
(12月に電子書籍化されるらしいですが)
本作に収録されているというので、迷いながらも購入しました。
本作には、『獣夏』、『誘春』の2作品が収録されています。
『獣夏』は、ガチ兄弟もの。
『誘春』は、ガチ親子もの。

『獣夏』は、兄弟で愛し合う切なさ、親への後ろめたさが描かれて、予想通りの展開です。
『誘春』は、予想の斜め上をいく展開。
やられたっっ!と思いました。
まさか、そう来るとは……。

1冊まるごと、とにかく濃い……。
タブーを犯しまくりです。
1冊で2度美味しい的な感じで満足しました。

でも、その後の親子の展開を読みたいので『誘春』が電子書籍化されたら購入しちゃうだろうなぁ。

0

近親ものな一冊

表題作は兄弟もの、同時収録は親子ものと、近親ものオンリーな濃い一冊でした。

『獣夏』
弟×兄。
兄は密かに弟に恋心を抱いてますが、それを隠して別の男と付き合っています。しかし兄は弟に偶然再会するのですが、弟は兄に似た男と一緒にいました。
このお互い付き合っていた相手がお互いに似ているというのがキーポイントなんですが、ぶっちゃけどんだけ似てるのかとw
しかし両親も登場したり、兄弟だから想いを伝えられないもどかしさは、禁忌感があって良かったです!

『誘春』
父×息子。
表題作よりこちらの方が好きだったりします(*´д`*)
血が繋がってて、もう父も息子も狂ってましたw
父は息子ハァハァって感じではなく、愛情表現がちょっといきすぎている感じです。小さい頃から性的なことを息子にしていますが、全く悪気がない様子。
息子も父が好きで、いつか抱かれたいと思っていて、親子で狂ってますw
最後も少し不気味な感じがすごく良かったですね~

上下段組で、近親もの好きにはたまらない一冊でした!

1

背徳感いっぱい

実の兄弟の近親もの。
ドロドロしていて背徳感満載です。
読み応えあります。
文体は読みやすいです。
同時収録の誘春は実の親子の近親もの。
いっちゃってます。
近親ものが駄目じゃなければ楽しめます。
インパクトあります。

1

いっちゃってる

近親相姦なので、ダメな人にはダメでしょう。
あえて、ゲテモノ、キワモノに挑みたいときにどうぞ。

ただ、そういうものだとわかった上で読むなら、禁忌感や背徳感たっぷり、エロもたっぷりで楽しめるんじゃないでしょうか。
わたしは、何度も読み返したいって話ではなかったけれど、けっこう楽しみました。BLの中には、こういうのもアリであって欲しいですね。

0

獣の夏と書いて

『獣夏』弟×兄、『誘春』父×息子、近親相姦もの二作品収録されています。

『獣夏』はお互い相手への想いを自覚している兄弟が苦悩しているお話。二人とも身代わりのように相手と似た人と付き合っているんですが、その4人で鉢合わせしてしまったことで急展開。
弟もなかなか強烈ですが、事実を知ってからの兄の彼氏がすごい。執着っていうか、壊れた。
近親相姦だと大抵当事者以外は留守がちとか都合の良いシチュエーションであることが多いですが、一軒家で両親同居、自営業という環境が珍しいでしょうかね。
気のいい両親を悲しませたくないとか田舎に帰るべきかとか、地方出身の身としては萌えとか関係ないところでなんか心にきました・・(笑)
舞台が田舎ってところはお話のポイントにもなっています。

『誘春』は、息子を幼い頃(というか生まれる前?)から性的対象として見て溺愛する父と、そんな父のことが大好きな息子。
世にも奇妙な物語とかああいう感じでした。やってることは異常だけど雰囲気はほのぼのの怖さみたいな。

テーマがテーマですがせつない系かといわれたらちょっと違う気がしますね。おすすめかといわれても、う~ん、ですが、近親相姦好きでちょっと変わったお話を読みたい時にはいいんじゃないでしょうか。

3

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