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zatsuon
見事に翻弄されました。
クセ球から入って来られて身構えて待ってたら、速球ストレート来た。かと思えば、また別のクセ球が来る。とにかく球筋が読みにくく、いつヘンな球が来るか警戒しながら打席に立たざるを得ず、打者としてはほんとに悔しいんだけど、うまい。そんな感じの短編集でした(野球に興味ない人にはわからない話ですみません)。
短編集としての組み立ての妙もあると思いますが、引き出しの多さは言わずもがな。この方の投げるヘンな球(もちろん、褒めてますよ!)がもっと見たいので、とりあえず作家買い決定です。絵柄はノスタルジックと言われていますが、画力そのものは高いと思います。
収録作品は7本。一通り読んでみると、なぜ「雑音」が表題作になったのかが少々気になります。これが一番アダルトだからでしょうか(笑)。ともかく、表紙絵の印象通りではない短編集です。以下、各話多少のネタバレありなので、苦手な方はスルーしてください。
1本目「ブレースキス」。矯正歯科医×高校時代の後輩兼患者の再会愛(?)。フェチ入ってます。これ、ものすごいクセ球でした。このオチはさすがに読めなかった……。でも、本能って抗えないものですよね……(注・エロ絡みですがエロい意味ではない)。
2本目「凸凹」。幼馴染の同級生同士(高校生)。1本目ですっかり身構えてしまい、「どこかで意外なオチが……!?」と警戒しながら読んだにもかかわらず、あっさり速球でバット振らされました。ストレートにいい話でした。これが一番好き。
3本目「電幻」。心中もの=死ネタです。話自体は若干SF仕立てですが、こちらもどちらかと言えば感動路線です。ただ、これ、NLでもいけるなと思ってしまったので、BLとしてはやや萌え不足。ただし、タイトルネーミングセンスはものすごくいいと思う。
4本目「春眠」。高校生同級生同士、寮もの。2球続けてストレートで、油断したところにクセ球来ました。脇役ですが、今どき懐かしいドテラ&丸メガネ&無精髭の神崎先輩に萌。そして、攻め(たぶん)に容赦なく暴力振るう受け(たぶん)に萌。妙な萌えツボを刺激される作品でした。
5本目「雑音」。表題作、高校生同級生同士(これも幼馴染み?)。この作品集の中では一番アダルトでブラックな内容。表紙絵でも存在感を放っているイヤホンが、エロいのですよ……。
6本目「別人」。これまた高校生同級生同士。これもフェチ寄りです。受け攻めの関係性が、エロい。エロそのものより、はるかに。「狐の嫁入り見てた」に爆笑。こういうの、好きです。
7本目「犬恋」。敢えてカップリングは書くまい(笑)。あとがきで作者さん「もちろん銀○の大ファンです」と書かれていましたが、言われなくてもわかります(笑)。この作品、これでいいのか(笑)。オチが容赦ない(笑)。最後の最後に一番ヘンな球来ました。
買ってよかった。ガンバレ!中村くん!!も良かったですが、こちらも文句なしで良かったです。
短編集です。
コミカル〜ブラックなお話まで様々な話が収録されてました。起承転結がしっかりあり、違和感なくスムーズに読めます。
絵が懐かしい感じなんですが、凄くお上手です。
作家買い決定です。
作者買いです!個性的な作風で今後期待大な作家さんです♡
作者さんの『月食奇譚』が好きで今作も購入しました。
短編集ですが、一つ一つの物語が綺麗に纏まっており、
ほのぼの甘め~シリアスな物語までギュッと濃縮された作品集で
不思議設定の物が多く、まるでBL版の『世にも奇妙な物語』を見ているようでした。
物語の見せ方や構成が上手く、一つ一つの物語に引き込まれてしまい、
『あぁ、もう終わってしまうの…』と、 もう少し先が見たい物語が多く、
表題作を長編化して欲しいな~と、少し物足りなさを感じてしまいました。
もうすっかり、春泥ロスです(笑)
春泥さんの漫画をもっと読みたい_:(´p`」 ∠):
ものすごく既視感のある表紙が前々からかなり気になっていました。
ページを開いてみれば、ものっすごい高画質で保存されている、あの頃の絵柄!!
なんか……特定の誰に似てるって感じではないのですが、こんな感じの絵柄が流行ったシーズンが昭和と平成の境目くらいにあったなっていう。
しかも伝説のK大Y田寮が登場したり、犬の絵柄が流れ星Gに寄せられていて、思わずニヤリとしてしまいますね。
そして漫画がべらぼうに巧いです。
ちるちるの作品紹介記事では闇系なのかな? って感じの紹介のされ方ですが、どの話も不思議で始まりBLでオチるので、ふふってなりました。
しかも性癖ぶっこみ系ですね。1話めのブレースキスが顕著ですが、特殊性癖が重なった方には大喜びされそうです。
短編集です。
話の筋の持って行き方が魅力的で、内容も歯列矯正が起点となるような独特ものから、幼馴染への淡い想いの芽生えの王道的なものもあり満足度高いです。
絵柄が80年代チックで独特でとても上手い!
惜しむらくは…掲載誌が「麗人」、という事は『ヤバいくらいにアダルト、痛いくらいにドラマチック!』なわけで、麗人的にもうちょいアダルトを!な気がしました。うたい文句後半に関してはバッチリ当てはまってます。
あと歯列矯正経験者としてはカバー裏にかなり親近感湧きました 笑
歯フェチの再会BLに、凸凹幼馴染みの甘酸っぱい青春BL。心中BLに、夢遊病BL、仮面BL、リア獣BL、個性オンパレードでどれも読みごたえあって楽しい短編集でした!
表紙がドシリアスな印象だけど中は春泥先生らしいコミカルで小気味好いテンポにふふっとなる作品がたくさん詰まってました。
その一方で心中のお話は泣けて……!獣BLは他のケモものと違った切り口で、新たな扉が開かれました。
甘味と辛味が一緒に入ったオードブルのような一冊。
お初の作家さんですが、表紙買いしました。
何となく仄暗いお話なのかなと思ってたんですが、様々な設定の短編集でした。
作画がなんか懐かしい。
昔読んでた少女漫画と少年漫画の中間のような?絵柄。
だから、作品内でスマホなどが出てくると「⁉︎」ってなってしまいます。そんなに昔の作品じゃないのに、漂うノスタルジーがすごい。
どれも面白いのですが『電幻』と『雑音』が良かったです。
本来苦手なメリバっぽいトーンなのですが、短編だからかあまり気にならず、むしろ心に残りました。
別の意味で心に残ったのは『犬恋』ですね。
犬BL!笑ってしまいました。
でも飼い主のせいで会えなくなった2匹を思うと、切なくなっちゃいますね(T . T)
バドエンなお話も、そこまで後味悪くないですが短編なのでやや物足りなさはありますね。
春泥先生、初読みです。
なんだか、物々しい雰囲気のタイトル「雑音」と、表紙が気になって購入しましたが、
大正解。面白かったです。
感想だけ。
ページ開いて驚いたのが、電子書籍で204ページなのに、短編7作品。。。
カワイイ系〜ダーク系まで、盛りだくさん〜いろんなストーリーが楽しめました。
これ、無駄にエロが無くて正解ですね。
とくに、ダーク系なストーリーには似合わない、絵柄が逆に良かったです。
最後の7作は、笑いました。
この作品、ちょっと怖いモノ見たさでチャレンジしました。
読んでみた結果、確かに展開もオチも読めない不思議な短編ばかりでしたが、怖いお話ではなく、個人的には面白いな~と感じた1冊でした。
他の方のレビューにもあった通り「世にも奇妙な物語」を思い出させるような雰囲気で、良くも悪くもBLっぽくないというか「萌え」じゃないところに面白さがあるため、好き嫌いがはっきり分かれる作品だと思います。
気になったものだけいくつか。
【ブレースキス】
矯正歯科医の主人公が同窓会で高校時代付き合っていた後輩に再会し、再び恋が始まりかけ…というお話。確かにあの歯で来られたらヒュンってなりますよねぇ。恐いのに何故頼んだの?という…。
【電幻】
一番心に残った作品です。号泣しました。
大学の科学研究室で出会い恋に落ちた2人。同性愛者であることを仲間に軽蔑され、家族にも反対され、心中を図ります。
「愛してるよ」と誓い合ったのに亡くなったのは安斎先輩だけ。取り残された三浦は、心中前に安斎の言っていたUSBを見つけインストールすると、そこには安斎の姿が!
安斎は三浦を寂しがらせないように独自の対話ソフトを遺してくれていました。
PCの中の安斎のおかげですぐ立ち直った三浦は紹介された会社の研究開発部に就任。どんどん功績をあげます。
やがて、同僚の橋本と親しくなる三浦。そのころから安斎の対話ソフトはバグが何度も発生。本当の安斎は死んだのだと実感し、泣き崩れ、PCを暫く閉じてしまう三浦。
橋本と一緒にプログラミングを勉強し、やがて告白された三浦は橋本とつきあうことに。
久々にPCを起動させ「バグは、僕を前に進ませるためあなたが設定していたんですね?」と話しかける三浦。「一人で大丈夫?」と問いかけるPCの中の安斎のために三浦がしてあげたことは…。
まさかこんな展開が待っているとは思わず泣いてしまいました。
お互いがお互いの事を大切に思っていて、先の事まで案じていたんだなぁ…と。
BL的に見てしまうと、萌えやキュンはあまりないかもしれません。
ただ、普通のマンガとしてはとても良く出来ているし、意外性があって楽しく読めました。
独得の作風で、何かを心に残してくれる作品集です。
ややレトロな絵で不思議な世界観を味わってみたい方、是非一度挑戦してみて下さい(笑)。