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tonda kuzuo desuga nanitozo yroshiku
いろいろな短編が収録されている短編集でした。
書籍タイトルである「クズ男」が主役の表題作、あとは幼なじみものが2作、付き合って数年の同棲カプ、兄の親友のことが好きな弟という5つの作品が入っていました。
個人的な好みで言えば、同棲カプの話が萌×2、あとは中立〜萌といったところで、平均して萌評価にしています。
表題作。
大学生のバイト×バイト先の先輩というカップリングです。攻めはちょっとお堅い真面目くん、受けが男女問わず、上下問わずのクズ男。
クズ男とは知りつつも、受けに片思いしていた攻め。そんなある日、受けから「知人が撮ったハメ撮り動画をあげる」とCDを押し付けられます。攻めが家に帰ってそれを見てみると、そこには男に犯されている受けのエロエロな動画が…。
なぜ攻めはこんなクズ男のことが好きなのか、というところからして疑問でした。受けの方も、攻めに言われたからってそれまでのただれた交友関係を切るって、そんなくらいでセフレを切れるならビッチじゃないよと思う。いつ攻めのことをそんなに好きになったの?
いくら短編でもそこは押さえておいてほしかったです。
『寝ても覚めても』
収録作の中でこれがいちばん好きでした。
同棲して数年のサラリーマンカップル。具体的な年齢表記はありませんが、攻めの方が年下だそうです。
視点キャラは受け。あまり態度や言葉には出さないけれど、攻めのことが大好きな可愛い人です。その受けは、攻めが頭を撫で撫でしてくれることが楽しみで、毎朝狸寝入りをしています。
受けが寝ていると思って受けの頭を撫で撫でする攻めも、それがうれしくて毎日狸寝入りをしている受けも、とても可愛かった。
ある時を境にその習慣がなくなってしまい、とうとうマンネリで捨てられるのかとショックを受ける受け。その後のオチもとても可愛らしく、ほのぼのと萌えられました。
表題作だけでなく、同時収録にも何かしらクズなやつが登場しました。
クズでもビジュアルがある程度納得のいくクズなら、「この見た目じゃ仕方ないかー」と思える部分があるものですが、うーむ…、納得いかない…。
表題作は男女共に貞操観念ゆるゆるなヤリチンビッチに惚れた歩という青年の話。
いやはや、このヤリチンビッチくんが何とも解せぬのです。
黒髪眼鏡の隠キャなんですよ…、見た目が。
誰も手を出しそうにないタイプの外見でして…。
なのに性に奔放というだらしないキャラ設定のせいで、嫌悪感のせいかベタ髪が皮脂でベタベタに見えてしまうという嫌な相乗効果がありました。
せめて艶っぽい美人に見えてたら…。
その他、ゲイバレからのハブですっかり引きこもり系オタクになった幼馴染みを強引に抱くクズ、自分に好意を寄せる友人の弟を友人の代わりにするクズ、幼馴染みに無理矢理迫った挙げ句に相手の気持ちそっちのけで、囲い込みをするクズなどなど。
もはやクズだらけのクズ祭りでした。
ひとつだけ同棲カップルのかわいい話があります。
そこでちょっと荒んだこころを立て直して、クズに戻るという仕組み。
作者さんのタッチがわりと何て言うんでしょう、一本線ですっきり描くタイプではなくて、「サッサッサッサ」っていう何本かの線で形を作り上げるタイプ(伝わります?)なので、ちょっとしたコマでもがっつり描き込み系に見えるんですよね。
ごくふつうの人たちを描いた人情ものBLに多い感じの作画で。
なのでイケメン不在でクズを描かれるギャップが、どうもわたし個人としては厳しかったです。