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hyakusou no uraniwa
人外と人間の恋未満なお話。どちらかというと愛に近いものなのでは...?と思っています。
ほのぼとのした話の展開ですが、どこか神秘的で御伽噺のような雰囲気を味わえました。
短い短篇2話で構成されていますが、これくらいの長さと話の展開がこのお話には合っていると思います。
ーーーーーーー感想とネタバレーーーーーーー
【1話】
出会いから2人が友人になるまでの過程が描かれています。この部分がとくに御伽噺の色を強く感じました。そして1話の時点では、人外の名前が出てこないところも特徴かなと思っています。
幼い頃に妹を助けてもらう代わりにした、”妹が嫁いだら自身を差し出す”という約束をしたマルセルと人外。
人外がそう約束させた本当の意味を知ったとき、切なくて心がじんとしました。
【2話】
2人が友人となり、名前で呼び合うようになります。そして同じ屋敷内で暮らすように...
じわじわと縮んでいく2人の距離にたまらない気持ちにさせられます。
そして会話を交わしていくごとに、人外のことを知っていくマルセルの感じ方、考え方がとても素敵でした。人外と人間という相容れない存在だけれど、対話してお互いのことを知っていけば関係性は如何様にも変化していきます。
話の最後、物語の終わりのようなモノローグと人外の優しい表情がとても素敵でした。
単話ですぐに読めてしまいますが、ぜひ味わっていただきたい物語です。