尊大な狗神様×働き者なお世話係の、神様とのドキドキ同居ライフ!

狗神サマにお仕えします! 

inugamisama ni otsukaeshimasu

狗神サマにお仕えします! 
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×226
  • 萌11
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
10
得点
158
評価数
42
平均
3.8 / 5
神率
9.5%
著者
小中大豆 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784041052792

あらすじ

山奥の神社に勤めることになった朝比は、主祭神の狗神・大真名神に巫力を見込まれて、神様が住まう奥ノ院で世話係として働くことに。尊大に見えて意外に面倒見のいい大真名神に、朝比は次第に惹かれていくが…?

表題作狗神サマにお仕えします! 

神社の主祭神
山奥の神社に奉職が決まった元リーマン,28歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数10

リーマンパロ的な神社モノ

「山奥の神社に勤めることになった主人公が、主祭神に見込まれて奥ノ院で働く」というあらすじから想像していたのとはかなりイメージの違うお話でした。
もちろん、いい意味で!

社長(主祭神、すなわち攻め)に仕えることになった社長秘書(神職、すなわち受け)。
新しく配属になった職場(奥ノ院)には、先輩秘書ズ(神使)もいて、他部署(摂社)のお偉いさん(摂社の祭神)や、その秘書さんたち(神使)もいる……みたいな感じでした。

攻めの神様は、穏やかで部下のことをよく見ていてくれる、そしてきちんとフォローしてくれる理想的な上司。
受けは、そんな攻めに心酔している社畜です。
社長のためにがんばる!っていう心意気が健気で可愛い。

そんな感じで、すっかり神社モノだと忘れた頃に、神様ならではの問題が起こって、神社らしい展開になるのがまた面白かったです。
それでもなお、リーマンパロ的なものを引きずっているので、相乗効果で萌えました。

神様×人間であり、捕食者×被捕食者であり、上司×部下である。
最高だなと思いました。

5

神社描写がリアルなケモ耳ファンタジー

あらすじ:
山奥の神社で働くことになった朝比(受け)は、神様たちの姿が見える能力を見込まれ、主祭神の狗神・大真名神(攻め)の世話係に。
優しく面倒見の良い大真名神に惹かれていくが…

ファンタジー設定ながら、その世界観ならではのリアリティを感じさせる描写にセンスを感じる作品。
ほのぼのコミカルな雰囲気ながら、神様たちのキャラクターや仕事内容など、妙にリアルで人間味あるのが魅力的です。

朝比は、実家の神社を継ぐため会社を辞めるも、弟が神社を継ぐことになり、山奥の神社へ行くことに。
そこで皆から「社長」と呼ばれるケモ耳の男性と出会います。

彼は神社の主祭神・大真名神で、犬の耳と尻尾をもつ狗神。
しかし普通の人間には耳や尻尾は見えません。
大真名神に仕えるちびっ子天狗たちも、朝比視点では天狗コスの子どもですが、神社の他の職員たちにはスーツ姿の青年に見えており、その落差が面白いです。

神様たちの真の姿が見える「巫力」を見込まれた朝比は、大真名神の世話係に。
とてもカッコいい大真名神様ですが、お風呂に入るとき尻尾をギュッと抱えていたり、朝比に頭を撫でてほしいときは耳をピクピク動かしたりと、たまに出るワンコっぽさが可愛いです。
神様なのに、神社の職員からもちびっ子天狗たちからも「社長」(神社の長の略)と呼ばれているのも何だかシュール。
大真名神と恋仲になる朝比さえも一貫して「社長」呼びで、ファンタジー作品なのにたまにリーマンものでも読んでいるような錯覚を覚えましたw

こんな神様や天狗たちが、近年の信仰減少問題等について資料を用いて真面目に会議しているシーンも何だかリーマンものめいていて可笑しいです。

大真名神と恋に落ちる朝比ですが、彼はなかなか朝比を抱いてくれず。
その理由にも大真名神の優しさと辛抱強さが表れていて、クライマックスの告白→Hシーンの流れにはかなり萌えました。
神社の閑散期に力が衰える大真名神のことを心から心配する朝比も健気な良いキャラで、普段は落ち着いているのにHではウブで可愛いというギャップがツボでした。

悪役もそれなりに出てきますが、皆それぞれに人間味あり憎めない雰囲気。
朝比のいる神社をブラック呼ばわりする他の神社の神使も、朝比を襲おうとする(!)他の神社の女神様も、皆どことなくコミカル。
もし神様が実際にいたとして、神社の存続が危ぶまれる現代において実際にこんな対策をとっていたら面白いなと思います。

小中さんらしい楽しいファンタジー作品でした。

7

大真名神カンパニーの社長、マジ神だった…!

もふもふ、神社、不憫な境遇のウブな受け…これだけ私好みの要素を兼ね備えているのだから萌えられないはずありません!

孤独な身の上の人間が神様に愛される、というストーリーは珍しくないかもしれませんが、この作品の面白いところは、神社がひとつの会社組織みたいになっているということです。社長は主祭神である大真名神、秘書は受けの朝比。そして、ちゃんと社務所に勤める宮司や、摂社の神様たちと定例会議も行います。
朝比の家族はろくでなしでしたが、大真名神神社の人達はみんな優しいうえ、とってもホワイトな職場なので羨ましくなりました。
何より、攻めの大真名神がとてもかっこ良かった!
とにかく懐が大きくて優しいのです。と言っても、けっして気弱なわけではありません。朝比の父親や、朝比に横恋慕しようとした青摩比売にはちゃんと鉄槌を下してくれました。私がとくに萌えたのは、しっぽを抱えて温泉に入るシーンです。あと、初Hで気持ちよさそうにしていたの(攻めが感じてるのっていいよね…)と、朝比に内緒で新婚旅行の計画を立てようとしていたのもポイント高かったです。
小中さんはあとがきで“予定では俺様で傲慢な神様になるはずだった”と書かれていましたけど、私は今のままで良かったと思います。

続編期待してます!

3

会社社長が神社の主祭神






主祭神を社長として、摂社の神様や神使・宮司以下神職たちは社員として働くという不思議な神社に就職(奉職)した家族の縁に恵まれなかった受けが自分の居場所を見つける話。

<あらすじ>
実家の神社を継ぐ継がないと何度も弟に振り回されたあげく結局他所へ行かなければならなくなった伊田朝比(受け)は実家から遠く離れた大真名神(おおまなみ)神社に奉職することになります。
あいさつ回りをしていると、犬耳尻尾(実は狼)に袴装束の美丈夫と二人の子天狗のコスプレをした3人連れを見かけます。
実は彼らは大真名神神社の主祭神・大真名神(攻め)とその神使だったのです。
普通は視えない彼らを視認できる巫の気が強い朝比は貴重な人材として神様のお世話係として神たちの住む奥の院に勤めることになります。
初めは不安でいっぱいだった朝比ですが、優しい神さまたちとの居心地の良い職場に必要とされることが嬉しく思うのでした。


朝比は子供のいない遠縁の神社の家に養子に入りましたが、その後義弟が生まれたことにより微妙な立場になってしまいました。
義両親は義弟を猫かわいがりし、義弟の主張が全てに優先されたため、神社を継ぐように言われたり、なかったことにされたりを何度も繰り返し、振り回されたあげく、奉職することになったのが大真名神神社でした。
昔から人ならざるものが視えましたが、視えない養父から否定されつづけたことと実家の神社には神がもういなかったこともあって(朝比もちろん養父も知らなかった)神を信じていませんでした。
奥の院で働くようになって、ずっとここで働きたいと思うようなるのですが、気になるのは昔に比べて少なくなった参拝者のせいで大真名神をはじめ彼らの力が足りなくなってくるときがあることです。
神の命は永い。今は自分の気があるからいいが、自分がいなくなったらどうなるのか心配で仕方なくなるのです。


自分のことを社長と言ったり、神さまたちで会議をしたり、主祭神が宮司たちと会議をしたりとすごく不思議な神社でした。
会議ではグラフで参拝者の数をチェックして対策を話し合ったり、痛絵馬とか萌え絵馬をどうするかとか世俗のことを研究していて神様も市場調査をしてるのかと思うと可笑しいです。



神さまたちは大真名神を筆頭にみな変わってるけどいい人ばかりでとても仕事しやすそうな職場でした。
大真名神の神使の桔梗と蘇芳は幼稚園児くらいの子天狗で姿もかわいいですが言動もかわいいです。
それでも長く生きているので話している内容はちょっと大人ぶっていて、朝比を見つけたときは「逸材です」「いい人材が見つかりました」と喜ぶ姿は可愛い姿とのギャップが面白かったです。
巫の気が強いとわかり、すぐさま奥の院へドナドナされていく不安いっぱいの朝比に「新人教育は熱心だ」「みんな変わってるけどいいひと、優しい人」と何度も言い募るのも可愛くてクスッとしてしまいます。
そして、そんな不安でいっぱいの朝比を心配したり、養父から守ろうとしてくれたりと宮司以下の神社の人たちもいい人ばかりでした。

大真名神が気を貰う方法はお約束なのですが、あまりの朝比の献身ぶりに大真名神は生い立ちが不憫な朝比の忠誠心なのか恋心なのかわからず動けなかったためちょっと切ないことになります。
弟の家出により再び実家から戻ってくるように言われたり、貴重な巫である朝比をヘッドハンティングに誘われたりとちょっとした事件は起きますが、概ね優しくて大らかな大真名神は甘々だったと思います。
外に腹立つ人はいましたが、身内は皆いい人・神様ばかりで安心して読めました。

朝比に最後まで酷い態度だった養父や実家の神社はどうなったのかその後はちょっと気になりましたが、楽しく読了しました。
これからも末永く大真名神と神社を盛り立てていってほしいです。

0

ハイテクな今時神様

現世の世事に敏感な神さま達ばっかり出てくるので、ファンタジー要素もありながら現代ものでもあるような不思議な面白いラブコメでした。

受けさんの朝比が、最初はまあ不憫で。
義父や義弟のようなイライラするくらい自己中・強欲な家族に育てられてるにもかかわらず、真っ直ぐ素直に謙虚に育ったのが凄いなあ…と、普通に感心してました。
そんな家族によって新しく勤める事になった神社でのお話なんですが、他の宮司さんやそこの神社に仕える数々の神様がみんなみんないい人で。
朝比が初めて幸せな表情を見れた最後の方では、本当に良かったなあ…と安心してます。
そんな朝比を溺愛していくのであろう攻めさんが神様の大真名神で、この神様は本当に面白い魅力に溢れた神様でした。
現代っ子の朝比以上に世事に詳しく、ハイテクな生活をしていたりとどこかちぐはぐなところもあれば、片付けが大の苦手で小鬼さん達を怒らせる程だったりとカッコ悪くも可愛い部分があったり。
朝比を家族から、他所の神様から守る姿はエリート社長のように紳士的で。
人間と神様という違いからこの2人がくっつくまで、結構長い長い道のりなので最後しからぶらぶいちゃいちゃ具合が見れなかったのが残念です。
これからめっちゃ溺愛するんだろうなあ…!という所で終わった時は、ガックリしちゃいました笑。

他にも、八兎様やら巳津波様やらそれに仕える神使たち、桔梗と蘇芳など、気になる設定の神様達がたくさん出てくるので、他の方達の話もいつか読めたらいいな…と期待しています。
とりあえず、すあまが食べたくなった(食べた事ないので)ので今日買って食べようかな( *´︶`*)

4

「社長」と呼ばれている神様の攻め

「社長」と呼ばれている神様ってところが、まずなんかユニーク。
確かに「社」の「長」なんですけどね。

おまけに大真名神ときたら神様のくせに片付けが下手で汚部屋住まいという……。
そんな妙に人間味あふれる神様の元へとお仕えすることになった受けの朝比。

朝比の精が大真名神にとっての糧となるというわけで、せっせとフェラで吸い取られることになるんですね。
そこが安易なエロ展開に思えて、微妙に萎えたのも事実。
だけど、やがて大真名神を好きになって彼に抱かれたいと思うようになるんだけど、大真名神は抱いてくれないんです。

安易なエロ展開……と思っていたのに、その先には進まない!という意外性。
そしてそこがお話の鍵を握っているというところが良かった。

めーっちゃ萌える!とかそういう強烈なものはないんだけど、ちびっこ成分あり、モフ成分もありでさらりと楽しめる作品だと思います。

3

ちみっこともふもふとのほんわかライフ

神社の養子として育ちながら、ある事情により別の神社に奉職に出された受け。その着任当日、受けは神域で犬耳シッポの和装イケメン&天狗装束の子供たちと出会う。彼らは神社の主神・大真名神とその神使で、その姿が見える能力を買われ、速攻でお世話係に任命されてしまい…。


神社のあれやこれやのうんちく、攻め(神様)のお世話、神域で起こる不思議な現象などの描写はとっても面白かったです。あと神様なのに執務室が汚部屋だとか、神使のちみっこが可愛いとか、神域での生活などがとても生き生きと描かれていて、本当にこういう場所があるかもしれない、みたいなリアリティがありました。

ただ、受けと攻めがおっとり穏やかすぎるというか、老人と家政婦みたいな印象を受けてしまい、肝心なところで萌えがあまり感じられませんでした。あと、受けがなぜ攻めに惹かれたのかがイマイチわからない。攻めが受けに惹かれたのがいつなのかもよくわからない。受けの視点なので後者は仕方ないですが、どちらもいつの間にか好きになっていたみたいな印象で、盛り上がりには欠けました。
神の姿を見ることができるために受けがイザコザに巻き込まれるのですが、それも危険な目に遭う前に神様が手を打っていたり、ハラハラもしませんでした。

全体的に、話としては面白く、BLとしては物足りない…という感じでした。
エッチシーンも、途中でお約束の「お前の精が糧」的なシーンはありますが、本番はラストにちょろっとだけで残念。
ただ鈴倉温さんの絵はすごく可愛い。鈴倉さんの描く和装とちみっこはたまりませんね。

1

神様がもう少し尊大だったら・・・

もふ、けも耳好きだし、鈴倉先生の挿絵は好きだし と うきうき手に。
カラー口絵は最高~
縁側で受けの膝を枕にうたたねする攻めさん。
まわりにじゃれつく ラブリーちみっこ神使。
攻めさんは ちっちゃく口開いてるし、よだれ垂れてるんじゃなかろうか 
と思うのですが、あまりにほほえましい光景。可愛い・・・

狗神とのことですが、狼でした。
ま イヌ科だし とのことで「狗神」とのタイトルになったそうで(笑)
もっふり記載は、たっぷり!でもなくちょっぴりでもなく 
ちょうどよい具合。
揺れるしっぽ記載もあり、私は満足できました。

他の皆様のレビューにあるとおり、神社を会社設定として記載されているのが
楽しかったです。
またそのしゃちょー(攻め・主祭神)が、片づけできないという設定も 
面白かった。
いくら「細菌も入れない領域」とは言え、
何か月も前の「すあま」は食べたくない(笑)
このしゃちょー、しかも可愛い。
尊大 であったんじゃないの と思うのですが、可愛くて
全然尊大に感じられませんでした。
攻めもいい人系(神なんで当たり前なんだけど)、
受けもいい人系 で、終わってみれば
あれ・・・面白かったんだけど、なんだか・・・ という気分に。

どうやら私は一癖ある攻めの方が好きらしい と気付きました。
例えば 超尊大で、片づけできなくて、
受けに「片づけて!」と怒られたらおろおろする・・
といったギャップがある方が嬉しかったみたいです。
それで すいません 萌でお願いします。

個人的好みではありますが、お話自体は大変面白かったです。
先生、次回作も楽しみにしています!

1

神様にお仕えしてます!

神様もの?ですね。神社について勉強になります。

神様、モフモフ、ちびっこ、甘いもの好きなどなど美味しい要素がたくさんありました。

攻めの大真名神は片付けが出来ない以外はスパダリだし、受けの朝比は清い体で真面目で一途で。
ちびっこも可愛いし、ケモミミや尻尾など好きなのに。

なぜかそこまで萌えられず。
お話があっさりというか想定内にちょっと毛が生えた程度というか。

実家のくだりも中途半端に終わったかと思えば変な利用のされ方をしたり。

多分このお話の一番の肝といえる神と契ると問題も他社?の神使に中途半端に教えられ、悶々と悩みあげく騙され窮地に陥り、颯爽と大真名神に助けられ。
あんなに引っ張って契ると問題の真実もあっさり告げられ。
朝比にしたらまさか神が自分を好きになるはずがないという切ない部分とすれ違いはわかりますが。

大真名神にとって朝比がいかに今までの世話係と違って愛しているかもっと話して欲しかったな。
朝比も命を投げ出す覚悟を決めていたからでしょうがあっさり抱かれる前に妻になる重みについてもっと感動というか喜びを見せて欲しかった。

グアムネタの解決法はなるほど!でしたが大真名神が朝比と新婚旅行に行きたいと顔を赤らめるのはキャラがぶれてるような。

なんだかあれこれ本当にごめんなさい!だったら読むなですよね。

かねもとのお菓子は私も食べたいです!

1

王道シンデレラストーリー

あら、可愛らしい。
受けさんの朝比くんも、攻めさま(なんと神様!)の大真名神さまも、秘書(?)である桔梗と蘇芳のちびっ子2人もとてつもなく可愛いのです。
嫌な奴も数人、敵役として出て来ますが、大真名神さまの安定感でしょうかね?あまりハラハラしません。
真面目で健気な主人公が愛されて幸せになるという、お話の幹がズドーンと通っていますので、最近心身共にお疲れ傾向の強い私もストレスなく読みました。

勤め先の神社に始めて訪れた際、朝比はこの世のものとは思われないほどの美丈夫を目撃します。
この方、神社の神様だったんです。
実は朝比は小さい頃から他の人には見えないものが見える力があったんですね。
早速、彼は大真名神という狗神さまのお側係になります。

神様達は現世と同じ様に仕事をします。
人間の信仰心を保つための戦術会議とかしています。
何たって大真名神さまは自分のことを「社長」と呼ばせていますから。
ただ、このお話、お仕事ものではないと私は感じましたです。
孤独な青年が自分を庇護してくれる恋人の元で、今まで抑圧されていた自分の才能を開花させるお話です。
そう、王道中の王道!

この朝比くん、子どもがいない神社に、2歳の時、跡取りとして養子に入った人なんです。ところが、その2年後、養父母に実子が生まれてしまうんですね。
虐められたわけではないけれど、両親は実子が第一。
その子の意向で「神社を継げ」と言われたり「やっぱり辞めろ」と言われたり。
大真名神さまの所で自分の居場所を見つけた後にも、父親が「戻ってこい」命令をしに来るんです。
父の方が明らかに自分勝手でも、今まで朝比くんは逆らえなかったのね。
どうも『恩を感じているから』と言うよりは『義父母と義弟に忖度しながら生きてきた28年間』という感じなんです。義父母を恨んでいるわけではないけれど、自分の居場所がない寂しさをずっと抱えているわけで。

シンデレラストーリーというのは『どんなシンデレラか?』というところがキモなのだと解りましたよ。

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