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体も心も温める、「ぬくみ屋」開店!
sakedokoro nukumiya
飲食店のプランナーでありながら食事を楽しいと思ったことがない佐波。
ある日の帰り、「ぬくみ屋」という居酒屋に入ってみるとそこは人で賑わう店内。
店主のシノに好きな物を聞かれ「好きなものはとくにない」と答えると出てきたのは一杯の豚汁。出されたその豚汁を飲んだ佐波の目からは涙がこぼれて…。
職業柄様々な店の試食を続け、満腹でも体調が悪くても食べる事が必須・義務という毎日を過ごすうちに食事が苦痛でしかなくなってしまったとシノに語る佐波。
シノの豚汁はそんな佐波の心に染みて久しぶりにすごく美味しいと感じる事ができた一品だった。
注意深くお客さんの体調や何を求めているか店主のシノが観察して、お客さんのために出す心のこもった料理。
そんな料理に胃袋を掴まれた常連が多く、佐波もすっかり常連になり、大事な場所になっていきます。
そんなある日、社内情報の駅前再開発に伴う立ち退き交渉候補店のリストに「ぬくみ屋」が入っていることを知り、自分があの店を潰す役目をしなくてはいけないのかと悩む佐波。
そしてシノの元カレが登場して「大事な人の専用席」である誰も座った事がないカウンターの奥の席に当然のように座り、佐波が「ぬくみ屋」の買収担当である事もバラしてしまい…。
常連のオカマバーの店長・美都里など個性的な脇役や、「店内恋愛禁止」の張り紙の意味や、カウンター奥の席の謎、買収問題などが絡まってどうなるんだろう?と思わず読み進めてしまいます。
普通に面白いです。でもBLとしての萌え度やキュン度という面からいうと四巻までは殆どなくて、最後の五巻でようやくあぁシノにも恋愛感情があったのね…という感じなのに、いきなりプロポーズ展開には正直戸惑いました。いきなりそれかい!と。昔から全てを知ってる幼馴染とかなら判るんだけど、客という一面しか知らない相手にお付き合いをすっとばしていきなりプロポーズしちゃう人って何だか思い込みが激しそうで苦手だという個人的な好みも相まって、ちょっと引いてしまいました。