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natsu ni tokeru himitsu no koi
映研サークルの先輩後輩という関係です。
先輩の夏神は一週間前に後輩の三吉から告白されて嬉しかったのだけど、過去のトラウマが原因で返事ができないまま…。
そのトラウマとは、夏神が小4の時、出会った美少年アキに関する秘密。
秘密基地として遊んでいた廃屋でぞっとするほどの美少年アキと出会い仲良くなります。ここにいる事は誰にも内緒と言われていたのに、新しい友人が出来た事を自慢したくて友達にバラしてしまう。
その日、廃屋を訪れるとアキが誰かに傷だらけで抱かれている姿を目撃してしまった夏神。それ以来、あんな目にあわせたのは自分が約束を破ったからだ、おまけに助けもせず置き去りにしたという自責の念に囚われてしまい、誰かと触れ合うことが出来なくなってしまったというもの。
初恋の人、アキに関する情報を得てトラウマを解消するため、数年ぶりに山奥の故郷へ三吉と共に戻ってきたのですが、蓋を開けてみれば夏神の勘違いであり、トラウマになるような陰惨な出来事ではなくてホッとしました。
タイトルが上手だなと思います。「夏にとける秘密の恋。」
トラウマの原因である過去の秘密が解ける事、そして三吉との新しい恋の始まりの際、色々な不安だの心配だのを全部溶かして二人で共有することだと感じた夏神の気持ち、二つの意味が込められているように感じます。
夏の気配が漂う作品が読みたくて「夏」がタイトルにつく作品を集中的に読んでいますが、こちらの作品は田舎の夏の風景、夏祭り、渓流、入道雲、そういったものが描かれており、まずまず夏の気配を味わうことができました。
ただ謎解きの方向へ気を取られていたせいか、BLとして萌えた箇所があるかというと、ごめんなさい、記憶に残っていない…。