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いつか、愛されてみたかった。
mob ojisan wa boys love no shujinkou niwa narenai
読む前は、モブおじさんだった攻めが愛する受けちゃんと結ばれてハッピーエンドのお話、、、?と思っていました。
が、モブおじさんはモブおじさんのままなのです。そう、タイトルこそ全て。
どのお話もテイストは暗い感じですし、モブおじさん自身は両想いにはならないけれど、誰かのために今日も生きているんだと、このBLという世界観の中で生を送っている当て馬・かませ犬・そしてモブの皆さんにエールを送りたくなりました。
胸糞な要素が含まれているお話もあるので要注意ですが、いつものBLには飽きた!何か、新しいものが読みたいんじゃ!という方に良いかと思います。
私は結構、好きな感じでした。
タイトルを忠実に守っています、モブおじさんはあくまで「モブ」おじさんのまま、主人公になってしまったらモブでは無くなってしまう。例えるなら、一つのBL作品があり、それをモブおじさんと言う別な視点から見たような本です。
結論から申し上げますと、モブおじさんがBLとしてのハッピーエンドを迎えるお話は一つもありません。
例外もありますがざっくり分けると二通りで
①モブおじさんが主人公に恋をするも
自分では気付かずに当て馬やキューピットの役割になる
②サブキャラクターの一人として主人公二人の恋を見守る
冴えなさや枯れ具合がいい雰囲気を出しているおじさんもいれば、太っちょで頭の薄いおじさんもいます。
後味の悪い話が多く、私は正直あまり読み返したい本ではありませんでした。でも中には、主人公二人がBLとしてハッピーエンドを迎えるのを密かに祝福するような話や、悲しみに暮れる主人公をモブおじさんのおかげで少し楽にしてあげられた話もあったので、まだ救いがありました。
ストレートにBL的な萌えを求めて読む本では無いと思われます。本当に「モブ」の一人としてのモブおじさんを堪能したい方や、「ひと味違う」ものが読みたい方は楽しめるかも。ハピエン厨ならばハッピーエンドの尊さを改めて噛み締める結果となるでしょう。他があまりやらないコアな物を出す姿勢には好感が持てました。