丘の上の楽園

oka no ue no rakuen

丘の上の楽園
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×23
  • 萌5
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
48
評価数
13
平均
3.8 / 5
神率
30.8%
著者
天禅桃子 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
ミリオンコミックス CRAFT Series
発売日
価格
¥600(税抜)  
ISBN
9784813008859

あらすじ

「欲しいのはあなたです」少しずつあなたを知る 少しずつあなたに近づく 恋をすればする程臆病になって 欲張りになる-- 丘の上にある学園を舞台に英語教師・木嶋と体育教師・小野の恋を天禅桃子が綴った恋の連作集……

表題作丘の上の楽園

体育教師
英語教師

同時収録作品真夏の雨

好きだった人の息子
弘明の父親の元恋人

その他の収録作品

  • DATE
  • あとがき

レビュー投稿数7

読後感が爽やか♪

お嬢様学校の英語教師・木嶋と、体育教師・小野の恋のお話です。
落ち着いた印象の木嶋と、生徒から愛されるキャラクターの小野、どちらも魅力的に描かれています。
二人が惹かれあっていく過程が丁寧に描かれていて、微笑ましく、読後感がすごく良かった。
同時収録作品の「DATE」は、初デートにまつわるお話で、手探り状態の初々しい二人に、ほのぼのしてしまいました。

もう1つの同時収録作品、「真夏の雨」は、かつて愛した人の息子との出会いの話で、ちょっと切ないお話でした。
“はじまり”を予感させる終わりだったので、こちらも読後感は悪くなかったです。

純粋に相手を恋い慕い、ときめいたり、せつなかったり、迷ったり、そういう気持ちがたくさん詰まった素敵な作品です。

1

恋心の切なさと萌えが詰まっています

天禅桃子先生の2002年作品。
表題作と、もう1編の短編が収録されています。

「丘の上の楽園」
丘の上にあるお嬢様学校の教師同士…
年下の体育教師・小野先生は、女生徒から告白されているところを物静かな英語教師・木嶋先生に目撃され、どうしたらいいのかを相談した事をきっかけに、昼食を一緒に摂ったり、木嶋の「秘密基地」である別校舎のLL準備室に出入りするように。
木嶋に、好きな人はいるけど片想いだと言ったり、準備室の鍵をもらってその鍵を抱きしめたり、読者的には小野は木嶋が好きな事は明白。
一方、木嶋は自分が小野の想い人であることは夢にも思ってないのです。
なのに、小野と顔を合わせたり話したりする事を楽しみに思う自分を自覚したり。
そんなこんなで、卒業式となりました。
いつもはジャージの小野のスーツ姿。
似合いますよ、と褒める木嶋に、木嶋先生はキレイだと言う小野。お互い赤くなって…
式の後、いつもの準備室で着慣れないワイシャツに首元が擦れてしまった小野に触れる木嶋。慌てふためいて腕を握り、たまらず木嶋を抱き締める小野と思わず力を抜いて身を委ねるような木嶋…
ここは萌えました〜。
なんとなくごまかす2人だけど、木嶋の方は小野を意識し始めます。しかし、木嶋は小野の想い人は女性だと思っているので距離を置き始めてしまう。
あー、両片思いのモダモダ〜。王道〜!わかってるけど萌えますね!
結局は、小野が告白し両想いとなります。
引き続き、2人のその後「DATE」。
お互い忙しくてデートの時間が取れず、木嶋が当直日を変えてもらって休日を合わせるのですが、小野は誤解して木嶋を避けてしまう。でも木嶋が本心を伝えて、初めての夜へ…
キスシーンはあります。Hは描写なし。でもそれが作品世界とマッチしています。

「真夏の雨」
既婚男性と不倫の恋をしていた元美(もとみ)。
身を引いて長らく街も離れ10年、忘れられないひとから手紙が届く。指定の喫茶店で待つが彼はやってこない。同じく人を待っている少年がいて…
切ない詩のような物語です。短いけれど印象深い。


エロ度は非常に低く、優しい気持ちで読み進める事ができます。物語の構成も上手くておすすめ。

0

乙女チックさが良い

「女子校マジック」という言葉を聞いたことがありますか?
女子校だと、若くて男性教師というだけで、一般的に考えたら「中の下〜下」のレベルのビジュアルでもモテるという魔法でございます。
今はスマホ持ちの子が多いから、女子校育ちでもふつうに同世代の男子と繋がれるけど、そんなことは全くない時代もあったわけです。
超面食いなわたしには全く効かない魔法でしたが…。

と言うわけでこの作品、まさにそんな頃の雰囲気が溢れている女子校が舞台です。
信任体育教師の小野が生徒に告白されているところを、目撃してしまった英語教師の木嶋。
それがきっかけで、小野から「告白対処法」を相談され、仲良くなっていく2人だったが…、という始まり。

木嶋はクール系美人、小野はわんこっぽい爽やかイケメン。
「女子校マジック」がなくてもモテそうではあります。
一緒にいて苦じゃない、むしろ何だかうきうきする。
クールな木嶋が心を許していく様子がこそばゆい木嶋目線と、ちょっと熱のこもった小野目線の両方で読めるので、読者は全てを知っている!という状態でストーリーが進んでいきます。

伝えたいけど伝えられない。
言っても叶わない。
お互いがそう感じている、想いのすれ違いがいい具合にきゅんきゅんします。
あとがきを読んですとんと腑に落ちました。
「乙女チック」!この一言に尽きるな、と。
2人とも成人男性だけど、自分が男性を好きになったことへの逡巡はなくて、片想いの切なさにフォーカスが当てられているので、少女漫画風な仕上がり。
相手の好きな人のことを話題にすることで、自分の気持ちにセーブをかけてみたり、好きな人のことを聞かれて、目の前にいるのに照れながら説明しちゃったり。
このもだもだ感、そして見方を変えればいちゃいちゃ感、良いです。

おすすめのシーンは温室で、小野の髪の毛についた葉っぱを木嶋が取るシーン。
これ、ほんとに「ザ・乙女チック」ですよ。
いやはや、乙女チック万歳。

同時収録は以前、既婚者と恋に落ちたものの、その恋にすべてを賭ける勇気がなくて逃げた青年と、残された男性の話。
この話、何回読んでも胸がザワザワします。
そして妙に記憶に残るんだよなあ。
1冊で読みたいくらい、昔の恋のことも知りたくなるし、それからのことも気になる。
ラストの一言で決定的な方向づけはなされているんだけど、もっと具体的に読みたい。
そう思わせる雰囲気のある短編です。

わりと作画の雰囲気が違っていて、木嶋のフェイスラインがシャープすぎたりもしますが気にならない程度。
甘酸っぱい乙女チックな大人同士の恋を、ぜひ。

0

可愛らしいお話でした。

『丘の上の楽園』
最初の方見てると木嶋先生ってばなかなか男前だと思ったんだけどな。
だんだん乙女になってくるっていうか、小野先生に感化されちゃってるのか。
片想いだとばっか思い込んでるからお互いにビミョーな空気というか。
相手の恋の行方が気になっちゃって。
それでも、告白しようと思う木嶋先生だけど、いざとなったらうまく行かなくて。
津田女史がいなかったらこの2人の恋ってどうなってたんだろう?ってちょっと思ってみたり。

『DATE』
木嶋先生と小野先生のその後編。
見事にあてられちゃってる津田女史御愁傷さま…。
木嶋先生は案外素直というか墓穴掘るタイプというか可愛いです。

『真夏の雨』
途中まで読んだ時点でなんとなく彼が誰なのかはわかったけど、その後どうお話がなっていくのかなーと思ってたら、ああこうなるのかぁという感じでした。
なんか切ないです。
でも、何か始まりそうな予感のある終わり方でよかったかな。

1

恋の純情とトキメキ感がぎゅぎゅっと

純情可愛いワンコ攻めの体育教師の小野先生×クールビューティーメガネ受けな英語教師の木嶋先生
6歳差の年下攻めです。
女生徒からの告白にも、きちんと真剣に断る律儀さ。それだけで、小野の誠実さが伝わってきます。
大人になって、本気で好きな人がいて片思いで。
それを恥ずかしいこととは思わず、隠さない小野の姿は眩しかったです。
恋のトキメキや純情を思い出さずには、いられませんでした。
小野と木嶋の徐々に寄りそっていく心。
すれ違い片思い?すれ違い両想いというか、このジレジレ感が萌えて萌えてたまらなかった話です。
初デートで十代の子以上に純情な二人組に、にやにやしっ放しでした。

真夏の雨
元父の恋人と、父が愛した人を知りたかったその息子が出した手紙が縁で出会って……。
とても雰囲気のある話で、短い話なのに完成度が高い切ない話でした。
今後のことは、読者に想像を残させる余韻があって、しんみりしました。

あと、脇道ですが、お嬢様学校の話に出ている津田先生♀が非常にカッコ良かったです。
失礼ながら、背がすらっとしていて煙草をつける姿もカッコイイので、最初は♂の方かとばかり思っていました。
天禅さんが描く女の人も、またカッコよかったです。

0

純純純愛

1つの短めな別のお話が入っていますが、それ以外は
表題作のシリーズなので、1つのお話がたっぷりです。
そして、「えっち度はZERO」と言えるかも!?

タイトルにした通り・・・とにかく純愛。
2人の主人公がお互いを思っているけど
お互いに気付かず思い悩む、という感じ。

同じ学校の先生なんだけど、校内で会えた時とか
2人が会話している様子とか、
とにかく幸せそう~~~。
遠くから見ていただけの好きな人と
ちょっと近づけたり、話が出来た時って
本当に幸せ気分になれますよね~。
それが、絵&ストーリーに出ていて
読んでるこっちも、ほわ~んと幸せ気分に浸れます♪

BL初心者さんや、
濃いストーリに食傷気味でちょっと気分を変えたいとか
たまに違うの読みたい・・・なんて人には
バッチリな優しい作品です^^

0

ピュア

このレビューを書くために何年振りかで読み返したのですが、やっぱり好きだ!と思う作品でした。
表題作の他に短編が1作品収録されています。

表題作は丘の上に建つお嬢様学校で繰り広げられる純愛ストーリー。
主人公は先生なので立派な大人なのですが、この2人がとても可愛らしい恋をしています。
まるで初恋をしているようです。
その人の事をずっと目で追ってしまうとか、高まる胸のドキドキとか、その人の目を盗んで髪の毛に触るとか!!
キュンキュンしっぱなしでした(笑)。
学園の中で周囲も十代の生徒たちばかりという事もあるかもしれませんが、主人公の2人も十代の子達のような恋をしていてそれが全く違和感ないんですよね。
ほんと可愛いです。
脇キャラの津田女史も好きで、女性なのですがカッコイイ~と思いました。

同時収録の『真夏の雨』は切なくてちょっと哀しいストーリーなのですが、ノスタルジックな雰囲気で私はとても好きです。
主人公の元美(もとみ)が10年前にした恋が元になっているお話です。
登場人物みんな切ない想いをしていて、語られなかった言葉や想いを考えると「ああ!切ない!」と思うのですが、そういうのがいいんですよね。
余韻を残す作品だと思います。

0

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