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yoake ni scat
電子書籍。好きな作家です。そしてお隣さん設定も好き。
なにより、この金髪の子のキャラが大好きでしたね。ちなみに表紙では彼は前髪を結んでいますが、ほとんど下ろしていたと思います。ダメダメ!かわいすぎるよコレ・・・!!な展開で途中まで神評価の気分でした。
職場と家の往復で深夜帰宅の毎日。コンビニ飯ばかりで、カップルを見てもうらやましいとも感じなくなってきてる。実家にもなんとなく帰りにくい...さびしい。なのに、美味しいご飯作ってくれたり、あったかいものをくれる、自分のために何かをしたい、好きだと伝えてくれる人との時間を知ってしまったら、もとの生活に戻るってこんなにも…こんなにもさびしいのだ。ノンケだからそうだけど、体から入ってるわけじゃなく、気持ち先行ってちゃんとわかるのも自然で好きでした。…といっても、Hシーンはキス止まりなんですけどね。同じお布団で寝てるのに。
エンディングはすでにまとまっているんですが、もっと膨らませてもらえたら、続いてくれたらなぁと贅沢なことを考えてしまいました。すごくお似合いのふたりだと思ったので、もっと読みたかったです。
こうやって、単行本化するには短いコミックス未収録作が電子書籍で読めるのは、本当にありがたい事だなと思います。91ページで 3チケットの作品です。
入江君は一人暮らし10年目。キャッキャしているカップルを見ても、うらやましくも妬ましくも感じない程に恋愛だのは他人事になっていて、ほぼ社畜と化した日々を送っています。
一方、隣に越してきた野上兄弟の兄、たくみ君はオオカミに育てられた人間が人里におりてきたレベルの怯えっぷりで、図体はデカいのに一人では外出も出来ない頼りなさ。
でも、温かなにおいを漂わせるご飯を毎朝作っていたのは、そのたくみ君でした。
それからあたり前のように休日はお隣で、たくみ君の手料理を食べる日々。笑顔でおかわりをよそってくれる たくみ君に「きゅん」として浮わついた気持ちになってしまうのは、春の気候のせい…?と入江君は思っていたのですが・・・
学生生活は希望に満ちたものだったのに、社会人となった今は「夢」もどこかに仕舞い込み ただ忙しいだけの仕事を毎日くり返す。逃げだと分かっていても、妥協と安定に落ち着いてしまう。
そんな心の余裕すらなくしていた入江君が寄りかかるのに、たくみ君のデカい図体はピッタリだったのです。
「大事に思ってる人の為ならたくさん頑張れるし 寂しくないし、今しあわせ」と言うたくみ君。
その「大事な人」が自分だったら嬉しいな…と考える入江君。
ちょっとずつ くっついていく二人ですが、物語の最初と最後ではたくみ君の印象がガラリと変わるはず。
心の栄養に、美味しいご飯を食べることはとても大切。そのご飯を大事な人が作ってくれるなら、こんな素敵なことはない!
読み終わった後は「誠実で真面目な本だったなぁ」と、清々しい気分になりました。