冬草
電子雑誌『シガリロ』のコンセプトは、”こぼれる吐息は、痺れるほど過激”。全体的にキュートで、気軽に萌えを楽しめる作品が多い印象を受けました。
個人的に好印象だったのが、コンセプトから少し外れたピュア寄りの良質BL。こちらをレビューしていきます。
○『ねむり猫はくちづけで目覚めない』story:5・6 / 央川みはら
野球部の山田と、ひょんなことから野球部の手伝いをすることになったあさの物語。2話同時掲載(贅沢!)で、ついに完結です。
央川さんの絵柄はとにかく綺麗なので、一コマ一コマに描かれるキャラの表情に非常に魅せられました。特に、トラウマから、山田の気持ちを突っぱねて涙を浮かべたり、山田の言動で笑顔になるあさの可愛さときたら...!
最終回では、ふたりのセックスシーンにも大注目。互いを想う気持ちが溢れだすようなやりとり、好き合う男子たちの初々しい”はじめて”とふたりで迎える朝に、幸福感で満たされました♡
完結ということで、紙書籍化を重症待機!!景浦(あさの幼なじみ)や夕(山田の元チームメイト)視点のお話が読んでみたいな。
○『訳あり大型犬と恋するための10の掟』rule2 / 桜木あやん
犬が飼いたい大学生の雅文の元にやって来たのは、外見は人間・中身は犬というアインツィヒ。犬が飼いたくても飼えない主のために、自ら飼い犬になることを選んだ訳ありのアインと、雅文との交流が描かれています。
今号で警戒心むき出しのアインと雅文との距離はほんの少し縮まったようだけど、恋には程遠くて。今後ふたりの関係が、どう恋愛に展開していくのか気になります。
○『夏のかみ痕』第4章 / 津路のこ
肌フェチの武(たける)と無邪気な同級生あきらの高校生ラブ。
絵がとても可愛らしいので、ふたりは中学生かと思ったら高校生でした(笑) お話もすごく可愛くて、「好きを伝える儀式」と言ってキスするふたりにキュン!
男同士、でも好き、触りたい、触ってほしい―葛藤や欲望が渦巻きながらも、一生懸命恋しようとするふたりが夏と共に瑞々しく描かれていて、とっても良かった♪
評価は上記3作品が”萌×2”で、雑誌全体の評価は”萌”。
9月号からは2冊にボリュームアップされるシガリロさん。お目当ての作品が最終回を迎えたので購入は未定ですが、連載情報や書籍化情報等、要チェック雑誌です!