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hanaakari
西洋文化と日本古来の文化が入り混じった時代って、なぜか魅惑的ですね。
ほんのりと浪漫を感じます。
こちらの作品はそのくらいの時代が舞台です。
資産家が住む洋館に書生としてやって来た明文。
「奥の薔薇園に近付いてはいけませんよ」という女主人との約束を破って、薔薇園に足を踏み入れたことから、物語が始まります。
むせかえるような無数の薔薇と、月明かりだけに照らされた夜の空気感、そこに佇む色素の薄い美少年。
ミステリアスな雰囲気たっぷりで始まるものの、いきなりのえろす。
1話目からがっつりとえろすです。
謎の美少年の正体がだんだん判明していくのですが、いきなりのえろすと美少年のビッチ加減に、ちょっと引き気味になる自分を発見。
薔薇がひとを惹きつけるように、美少年に惹かれて、その棘で怪我をした書生たちがもりもりいるという辺り、ものすごいビッチでござる。
謎めいた魅惑の美少年は、どんな手を使っても手に入れたいのに手に入らないから美しいのであって、自分から乗っかっていく誘い系は…という方には、中盤までは結構きついかもしれません。
美少年が出会い頭に語った悍ましい話や口にする「あの人」という人物の輪郭がはっきりしてくる中盤以降、BLというより、魂の救済の話だったんだなと気付きます。
初読のときは序盤、思いっきり幽霊だと思い込んでました。
近くにいるから気付けない大きな愛情や、「美しいもの」として所有したいという外見への興味だけではなく、心ごと愛してくれるひととの出会い。
そういうものが描かれていましたが、大元の「あのひと」の件がわりと断片的なので、なぜそこまで美少年がそのひとに執着したのかが、よく分かりませんでした。
そもそもアレですよね、少年愛趣味ってことですよね。
愛を知らずに疎まれてきた美少年を初めて愛してくれたひとだから?
隔離されて生きていた人間にとっては、そのひと=自分に世界すべてになるのか…。
番外編から始まる、次世代(世代的には3世代後ですが)の話が面白かったです。
生き写しや生まれ変わりという設定が好きな方におすすめ。
ただ、それの下敷きになる本編が…、抱えるものが暗過ぎて萌えない…。
優しい話や心温まる話を想定して読むと、結構気持ちが落ちます。
読む際はご注意を。
美しい表紙に魅かれ読んでみました。設定も非常に好み。
時代的には大正あたりでしょうか。
大学進学を目指す主人公・進藤明文はただ同然である屋敷に下宿させてもらうことに。
たったひとつの約束は「5年前亡くなった屋敷の主人が作った薔薇園に近づかないこと」。
しかしここはお約束。誰もいないハズの薔薇園に人影を見た明文は言いつけを破り、そこで美しく怪しげな青年に出会いますが…。
夜しか出会えない謎の青年・有里。
彼が話す、亡くなったこの屋敷の主人と薔薇の物語。
薔薇を愛し過ぎ食事も睡眠もとらなくなり遂には亡くなってしまった過去の出来事。
怪しい魅力に絡めとられ有里と身体を重ねてしまう明文でしたが、途中誰かに殴られ気を失ってしまいます。
何か触れてはいけない秘密があることを悟った明文は薔薇園へ行くのを止め、代わりに薔薇の木に文を縛り付け、有里と手紙のやり取りを始めます。
いつしか有里を屋敷から連れ出してあげたいと考え始める明文でしたが…。
― ― ―ここから激しくネタバレします。― ― ―
一緒に逃げようと有里に告げる明文。
有里は魔女(自分の母)を殺してくれるなら行くと言いますが、明文は断ります。
明文と身体を重ねた有里は突然忘れていた過去を思い出し…。
自分は母が外で作った子供だと思い込んでいた有里。
父を愛していましたが、父が心から愛しているのは母だと知りナイフで父を刺殺してしまいます。
そのショックで心が壊れ、一部記憶も失くしてしまい、自分の犯行は忘れてしまっていました。
母親が有里を隠していたのは、10年の時効を待つため。実は事件は5年前のことではなくもっと前の出来事。あと1年で時効が成立する予定でしたが、全てを思い出した有里は父を刺したナイフで自らを刺し昏睡状態に。
明文は「あと1年…」という言葉を残し、屋敷を去って行くところでお話は一旦終わり。
有里を海に連れていってあげたいという明文の願いは叶わず、余韻を残したまま表題作は幕を閉じます。
その後、番外編で2人の子孫?らしき高校生の話が描かれ、所々表題作のシーンが出てきたり、ぼかした感じではありますが、長い時を経て、2人の想いは叶ったのかなと思えるお話が描かれているので、メリバではあるのですが、読後感も良く、キレイにまとまった良い作品だったと思います。
ただ、この作者様の絵、作風などはあまり耽美系には合っておらず、せっかくの凝ったお話が軽くなり過ぎてしまったのが非常に残念。
もっともっとドロドロに描いたほうが面白かったように感じます。
萌か萌×2で迷ったのですが、番外編へのつなぎが良かったので、萌×2評価とさせて頂きました。
カバーイラストが美しい。
洋館の裏庭の薔薇園にあらわれる白薔薇の精。
約束を守れなかった屋敷の下宿人の若者たちは次々と虜にされて、夜な夜な精気を吸い取られるが、薔薇の精はけして薔薇園から出られない。
薔薇の精と見えていた美青年は、実は…。
ちょっとサスペンス仕立ての、多分、大正ロマン物?
時代設定とか、雰囲気とか、やりたかったことはまあ、わからないじゃなけど、ちょっと微妙かなぁ。
番外編の、普通に現代物の方は、普通にかわいい話でよかったので、一応萌ひとつ。
戦前・一昔前の日本が舞台。明文が書生となったお屋敷には近づいてはいけない薔薇園があり、そこで薔薇の精のような美しい少年・ユウリと出会い、密会を重ねる。
はかなげなユウリが屋敷に囚われているとわかると、明文はユウリを助けたいと思うけれど、ユウリの隠された過去が明らかになり…
本編で、明文はユウリを現実の世界に引き戻すことには成功したけれど、ユウリを救えたのか、二人がどうなったのかは謎のままで、物悲しいまま話は閉じられます。
そして番外編。本編からだいぶ時間が経った現代、直也(明文の妹のひ孫)の高校に、ユウリに似ている祐介が転校してくる。直也は家にあるユウリの絵に似ている祐介が気になり…
ユウリが数か月その町で暮らしていたこと、戦争で明文とユウリの消息が不明になったことが語られ、本編の二人にもその後があったことがわかります。
ユウリと呼ばれる夢を見る祐介、その呼ぶ人間が知的な人(明文?)からだんだん直也に変わっていく、現代の二人には明るい未来が待ってそうです。
祐介とユウリの関わりは明かされてないないし、本編の二人の結末も書かれていない、読む人それぞれの想像にゆだねられていますが、中途半端さへのいらだちはなく、薔薇園や海辺、きれいな景色を眺めた時のような心地いい余韻が残る物語でした。
雰囲気のある絵を描く作家さんですね。
白薔薇の君が最初はモノノケみたいに描かれていたのでファンタジーかと思いきや、かなりシリアスな展開になりました。自分のしてしまったことから逃げるようにお母さんを魔女だと思い込み憎んでいく有里が可哀想でもあるし、たまに外から来る学生さんと遊ぶのが好きというのが物悲しくて、これ、ハッピーエンドになるんだろうか?とヤキモキしました。
番外編でその後の話が少し書かれていたけれど、はっきりとどうなったという描写はなかったので、もやっとされた方も多いようですが、私的には一年後は今までの不幸を塗り替えるような甘い毎日を妄想したのでこのくらいの伏線でよかったかなと思います。
初めて読む作家さんでした。
Twitterでこの作品を知り、最近にしては珍しい感じの作品だな!と思い購入。
私が大好きな設定・雰囲気の作品でした。
でもちょっと惜しい…微妙に盛り上がりに欠けて、少し残念でした。
美少年という設定なのに、絵が崩壊(とまではいかないかもしれませんが)してしまっている所が何カ所かあり、気になりました。
番外編をメインにした話も描いてほしい!あれだけではもったいない!
すこし昔のBLが好きな方にはぜひ一度読んでほしい作品です。
まず絵が美しいです…表紙の受けの美麗さ!
大正?昭和初期?というか、そのあたりの時代設定、硬派で詰襟、学帽を被った男の子が好みなので、まさにドンピシャでした。
しかし話としては、私自身ハッピーエンド主義なところがあるので、萌にさせていただきました。
いい感じになっていたと思ったのに、結局は最後まで呪縛に囚われたまま(に見えました)の受け、「あと一年…」といいつつ去ってしまい終わってしまったので、「えっ1年後どうするの!?」と煮え切らない感じに…もう少し先まで描いていただきたかった!
番外編には未来の攻めの子孫(?)の男の子と、受けの生まれ変わりのような男の子が出てきました。そこで、本編のあとどうやら攻めが受けを結局引き取って一緒に過ごしたらしいということがわかるのですが…描いていないからこその焦ったさ、儚さが味を出しているのかも…?
しかし幸せな二人も見てみたかったです!
文学+耽美小説って印象かな、本編はハッピーエンドじゃないですよね?
番外編は本編の数年後の話?それとも有里の夢?私の頭が悪いのかな、理解不能で 折角、綺麗な感じのお話なのに残念になってしまった‥
番外編の萩原君以外 全員暗い‥明るい感じのお話ではないから 仕方がないのかな。
大学入学のため勉強中の明文(攻め)は、とあるお屋敷で下宿させてもらうことになる。破格の待遇で喜んでいたが、屋敷の女主人から「庭の薔薇園にだけは近づかないように」と言われる。不審に思っていたが、ある日薔薇園に続く門が開いていて、人影を見たような気がして入り込んでしまう。そこには薔薇の精のような美青年・有里(受け)がいて…。
大正とか昭和初期とか、それくらいの時代のお話です。
ちょっと耽美すぎて、逆にギャグっぽいものを感じてしまうほど耽美です。昼メロがどんなにシリアスでも、何となく笑ってしまうようなかんじ…?(ちゃんと見たことありませんが)
「ここに近付いてはいけませんよ」と言われて、その夜にソッコー薔薇園に行っちゃう攻め。そこに幽霊のように佇んでいた受け。少し言葉をかわし、家の人に見つからないよう早く部屋へ戻ろうとした攻めは、なぜか受けにキスされます。
そのキスが気になって、またすぐ会いに行っちゃう攻め。今度はキスどころか、受けに咥えられ、そのままエッチしちゃいます。
ちょっと展開早くてびっくりします。受けは「気持ちいいからいいだろ」って誘い受け、攻めも若いからかほいほい乗っかっちゃいます。2人行為に耽っていたら、攻めが誰かに頭を殴られて暗転。
…そこから話が展開するのですが、いまいちよくわからなかったです。受けの家の事情はわかるんですが、なぜ攻めが殴られたのか、誰に殴られたのかがわからない。そこに首をひねっている間に話はどんどん進み、エンディング。
ちょっと置いてきぼり感がありました。でも絵はきれいだし、エロはなかなかリアルにエロいしで楽しめました。
別の現代物の話が一作入っていました。
転校生が、クラスメイトの1人にやたらとかまわれる…という話なのですが、全然違う話なのかと思っていたら、表題作の受け攻めの生まれ変わりの2人の話でした。
こちらはエロはなし。でも可愛い話でした。ワンコみたいな攻めが特に可愛かった。
作者のザイムさんは、以前『甘党な彼の無口なコイゴコロ』という画家×大学生ものを読んだことがあるのですが、そちらはコメディ調の中に突如現れるシリアス展開が印象的でした。前作がなかなか面白かったので今回も即買いしたのですが、今回は打って変わって時代物で、個人的にはコメディ系のほうが好みだったなと思います。