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お前のせいで幸せだよ
長谷川せとさんの2冊目のコミックです。
初コミック「やさしい部屋」が印象的ないいお話だったので、
2冊目の本が出るのを楽しみにしていたのですが、
う~~ん、題材は好きだけどアッサリすぎて心に残りづらい、かな。
人気急上昇のバンド「ジーブズ」に関わる、2CPのお話が描かれています。
■最初は、ジーブズのドラマーの遠藤(攻め・表紙上の黒髪)と、
その同級生でジーブズの元ベーシストのミキ(受け・表紙左)の話。
再会モノです。
ある日、受けが働いているラーメン屋に攻めが姿を見せ、
5年ぶりに会った攻めの口から出たのは「悪かった」という言葉。
バンドを勝手に抜けたのは受けの方なのに…?
本当は、もし攻めと偶然にバッタリ会う事があったら、
平気な顔をするつもりだったのに、心が揺れてしまう受け。
良かったら来てほしいと、
攻めからジーブズのライブのチケットを渡され、
ふたりの出会い、高校生時代にバンドを一緒にやるきっかけも描かれ、
受けがバンドを辞めた理由が少しずつ浮き彫りになっていって……
受けがバンドを辞めたのは、攻めへの想いを自覚したから。
それはあらすじにも書いてあることなので、
本の中ではもっと深く描かれるのだと思っていたら、
特にそれ以上のことはなく、…あれれ?
せめて、
攻めの事が好きで一緒にいるのが苦しくなっていく過程の様子を、
もう少し心に響くかたちで描いてくれたらなぁ。
あと、バンドの演奏風景がほとんど入っていないのも寂しいな。
■ふたつめは、ジーブズのファン同士の話。
チャラめなイケメン(表紙右手前) × 地味なコンビニ店員(表紙右奥)
多分、ふたりとも大学生なんじゃないかな?
ジーブズのライブのチケットをコンビニ店員の受けが発券した時に、
ちょっと反応したら、一緒に行こうとイキナリ客の攻めが誘ってきて、
ライブの帰りには、ウブでおっちょこちょいな受けに攻めが惹かれて……
さすがチャラい攻め、誘うのも付き合い始めるのも軽い、
よくそれに真面目そうな受けがOKしたなぁ。
男同士ゆえの葛藤はほぼなく、するすると付き合って、
付き合ってから受けがネガ思考を発動~という展開。
チャラい攻めが照れちゃうところとか、
受けのすぐ赤くなるウブなところとかは可愛かったけど、
あまりにサラ~~ッと流れていく感じで(絵柄のせいもあるかも?)、
ページが勿体なく感じてしまいました…
こっちの3話分の話を、1話か2話にまとめて、
最初の話をもっと深くじっくり描いてくれたらよかったのにな。
色々言ってしまいましたが、
前作よりもキャラの見た目は好みですし、
時々アクセントのように挟まれるコミカルなテイストもいいし、
話の大筋は好きなんです、
うーーもっとグッとこさせてほしい! 3作目に期待したいですm(__)m