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tokeru hodokeru
傷ついた過去ゆえに頑なな受けの態度と心を、
一緒に仕事をすることになった攻めが、ゆっくりとほどいていく…
そんなあたたかなお話が、1冊全部で丁寧に描かれています。
ヤスエイさんの本は初読みですが、
素朴な優しさがじんわりと心に沁みてくる感じで、いいですね。
老舗和菓子メーカー商品開発部の主任の攻め(表紙右)が、
新商品の落雁(らくがん)のパッケージのデザイナーにと、
後輩の紹介で会った受け(表紙左)は、
過去のトラウマのせいで最初はすごく態度が悪い。
(ちょっとプロとして大人としてどうかな?と思うレベル)
でも、
そんな受けも、攻めの仕事へのまじめな姿勢や熱意、
自然体で示してくれる包容力や優しさに触れていくうちに…
最初は互いに恋心なんて全然なくて、
仕事を一緒にするなかで、距離が縮まって傷や優しさを知って…
その過程が丁寧に描かれているのが、とてもよかったな。
攻めは32歳とのことですが、
見ためも中身も大人で、プラス10歳くらいに感じられるような…?
でも髪を下ろすと若く見えて、ちょっとキュン♡
地味メガネっ子~という感じの受けも、
内面から嬉しい気持ちが湧き出るような笑顔になったり、
初エッチの時に、攻めにズボンを下ろされて、
恥ずかしすぎて真っ赤になって勢いよくバッと足を閉じたり、
ところどころで、すごく可愛い瞬間が☆
落雁が出てくる以外は、
さして珍しい内容ではないと思うのですが、
心があたたかくなって、読めてよかったなぁ…と素直に思えた1冊でした。
落雁も、ものすごーーく食べたくなりました。
これからたぶん、デパ地下で落雁を見ますね。絶対。
ほのぼの。
年上が、コミュ症の年下デザイナーのトラウマをとかしてくっつくお話です。……一行で説明するなって感じですが。
個人的には攻の八戸の前髪が下りたり眼鏡かけたりが萌えました。「あたためてくれるひと。」が好きすぎて、ついつい期待しすぎてしまうのですが、こちらも好みのほのぼのでよかったです。
「橙のレシピ」で初読み作家さんでしたが、絵が綺麗で好きなのでこちらも読ませてもらいました。
私の感想としては、こちらの方が圧倒的に好きです。
仕事の依頼で出会った2人の、じわじわと少しづつそれはもうゆっくりと進んでいく関係が、最近では読めないとても綺麗なお話で、八戸さんも松木くんも軽い人でもないのも好きな部分でもあります。
正直、好きな人の代わりに抱く・抱かれるというストーリー(「橙のレシピ」がそんな感じですが)があまり得意ではなく、そういったシーンがあると流し読みしてしまうので、この本は本当に最後までじっくり読めました。
他人に無関心てわけではなくても、誰かと生きていく未来が見えないと冒頭から言っていた八戸さんは、きっと松木くんにベタベタくっついて離れないいちゃいちゃぶりを発揮してくれるんだろうな‥と、2人の幸せそうな姿が予想出来ます。
仕事続きで疲れていたので、とっても癒された1冊でした。
ヤスエイさんの作品読み直しデー4冊目。
本当に大好きな作品です。
何度でも読み返したくなります。
出版社ペーパーまで可愛い。愛おしい。
和菓子メーカーの商品開発部主任とフリーデザイナーの話です。
新商品の落雁のパッケージデザインがなかなか決まらず悩んでいた八戸。
そんなとき新人研修を受け持った後輩からデザイナーを紹介されて…。
何でしょうね、松木のかわいさは。
警戒心の強い野生動物がどんどん懐いていくような可愛さです。
八戸のイケメン行動にも胸が高鳴ります。痒いところに手が届いて、ちょうどいい強さで掻いてくれるイケメン。
ヤスエイさんの絵は結構クセがあるので好き嫌いが分かれる気がするのですが、作品をすべて購入しているわたしも上手いとは思うものの、好みかと言われるとそうではなく。
だけど毎回思うのは、読み進めていくうちに「イケメン設定」ながらイケメンに見えなかった人物がイケメンに見えてきたり、ふつうに思えていた子がものすごく可愛く見え始めるのです。理由を考えても分からないし、説明もできない、まさにヤスエイマジックです。
前の会社で慕っていた先輩に裏切られたことから心を閉ざしてしまった松木ですが、これは本当に八戸じゃなければトラウマ克服できなかっただろうなと思います。
昔からの友人のスミでも話を聞くことはできるだろうし、そばにいてあげることもできるけれど、それでは現状を保ったままぬるま湯に浸かっているだけで、傷は癒えないんですよね。八戸のように突っぱねられても根気強く、急かしたり脅したり無理をさせたりはしないで、ゆっくりだけど力強く引っ張ってくれるようなひとでなければ無理だった。またしてもすごく説得力のある展開にほれぼれします。
八戸の方も最初はデザインに惚れて、人見知りと言うより無礼で聞く耳持たない態度の松木には手間取っていたものの、やり方が常に大人で「わかっている」なあという感じです。待つことを知っている。でも手を差し伸べるべきタイミングもちゃんと分かっている。ヤスエイさんの「おいしいパスタ召し上がり方」の嶋に似たタイプです。「おいしいー」は未読、だけど八戸に惚れた!という方がいらっしゃったらぜひ読んでみてください。おすすめです。
過去の傷で凝り固まっていた松木のこころをとかしてほどいてくれた八戸。読み終わったあとは和三盆を使って丁寧に作られた落雁を食べたときの感動に似た感覚になりました。
口に入れた瞬間に溶けるようにさあっと粒子のひとつぶひとつぶがほどけていくあの感覚。落雁という目のつけどころと言い、いつもいつも感心してしまう自然なストーリー展開、魅力的な人物描写。ヤスエイさん、あなたは天才ですか!?と言いたくなる作品でした。
頑なな心がとけて、ほどけて、まるで自分じゃなくなるみたいに恋に落ちていく…そんな優しく、ほっこりできるようなお話です。
前職場でのトラブルからフリーデザイナーとして活動する松木のデザインに一目惚れし、新商品開発プロジェクトへの参加を願い出る八戸。
初めはつれない態度の松木だが、八戸の優しさや包容力に触れ、ひかれていく。
ノンケの八戸も気が付けば頭の中は松木のことでいっぱいで、どうにも放って置けない存在に…。
仕事を通じて気持ちが近付いていく2人が微笑ましいです。
気持ちが通じてからのHも八戸が優しくて、とても萌えました。
勃ってる股関を隠して真っ赤になる松木がすごく可愛かったです。
読後は優しい気持ちにになれて、読んでよかったと思う作品でした。
カフェオレ味の落雁どこかに売ってないかなぁ?
できれば、松木デザインのパッケージで…
落雁かー。実家が和菓子も扱っていたので型抜きの話は懐かしかったけど、昔と違って今は、このお話に出てくるような、もっと美味しくておしゃれな落雁があるんでしょうね。
優しい良いお話だったんだけど、デッサンの狂いや雑なところが気になってしまいました。これは作家さんのせいだけじゃないと思うのでお気の毒。
あともうひとつ、どうしても乗りきれなかったのは、なんだか男女ものにしか思えなかったところ。
いちいち反応が女性っぽいような感じがして・・・。
和菓子メーカーの主任さんとパッケージデザイナーの恋。
落雁のホロッとした触感と心がほぐれて行く様子をかけた「とける、ほぐれる」というタイトルは秀逸ですね。だけど、話が進んでくると和菓子があまり絡まなくなっていったのが少し残念。もう少し後半などにも小道具的に和菓子を印象づけるエピソードがあってもよかったのに。
かっこいい出来るサラリーマンの八戸さんは32歳という設定でしたが、落ち着いた風貌や態度からしても40代くらいでも良かったんじゃないかなぁ? 魅力的な渋い人物になったと思うのですが。(今時、特にゲイ自認とかじゃなくても40代まで独身の人、珍しくないですし)
八戸さんが恋を自覚してからグイグイ攻める様子はキュンとしました。いい男だ。
ただ、八戸さんにデザイナーの松木を紹介する後輩(松木の友人)や、松木にトラウマを与えたらしき前職の先輩などは、いまひとつ立場や関係性が描ききれてないような気もしました。全体的に着想やイメージはいいのに、ちょっと惜しい!ってのが多いような感じ…。
あと皆様も書いていらっしゃいますが、これ松木が女性だったらもっとしっくりとした少女漫画になりますね。前職では「女だからと舐められて先輩に手柄を横取りされた」とか、すごくありそうじゃないですか。
絵や全体の雰囲気はとても好きでした。
仕事を通して二人の関係が変わっていく様がしっかりと描かれていてとても良かったです。
きちんと何の仕事をしているのかが分かり、その仕事を通して相手を理解する契機となる。
舞台がとても 整っていたと思います。
その分、そこに登場する人物の方が ちょっと設定甘かったように思い、勿体ない気がしました。
親友の立ち位置が微妙だったり、
仕事に対するトラウマ。トラウマとなった先輩への思いの曖昧さ、
等が宙ぶらりんの状態のまま二人は恋人になってしまって 少し違和感がありました。
皆さんがおっしゃるように、確かに受けの反応がいちいち女性かっ。って突っ込みたくなるような時があります。
個人的に働いている男の姿が好きなので、この舞台設定がとても優良だった作品です。
初めて読んだ作者さんの作品でした。
和菓子メーカー商品開発部のリーダー・ハ戸が落雁のデザインを後輩の友人・松木に依頼する所から始まるお話。
八戸は他人とずっと一緒にいられるなんて気がしない、割と淡白で結婚に興味が湧かない人物。
松木もまた人嫌いのフシがある、人見知りタイプです。
第一印象は最悪だった二人が、同じ目的に向かって進んでいくうちに恋が芽生えるパターンでした。
八戸は何故か松木のことを後輩経由で聞いた時からゲイだと確信してたみたいなんですが、果たしてそうなのか疑問に思ってた所でキス…だったので、ええっとなってしまいました。
松木の気持ちもわからない時点でキスは、まぁBLではよくある事っちゃあそうなんですが、八戸はそういうタイプじゃないと思ってたのでちょっとビックリしちゃいました。
結果オーライなので、いいんですけどね。
松木、嫌がってなかったしね。
固く閉ざされていた松木の気持ちが、この仕事や八戸によって落雁が口の中でホロっと崩れて広がっていくみたいに、溶けていくのがじんわりきました。
八戸は髪の毛下ろしてる、普段仕様の方が断然好みだなぁ。
BLを読んでいるはずなのに、少女漫画を読んでいるような気分になりました。ストーリーの展開や攻めのアプローチの仕方などなど。それに受けが女々しすぎてちょっと合わなかったです。特にエッチのときの反応は完全に女の子じゃないかと思えてしまいまして・・・もっと男同士だ、というのを感じさせてほしかったです。個人的にこれじゃ何のためにBLを読んでいるのだろうという領域に陥ってしまいました・・・
キスシーンとか告白シーンとかグッとくる部分もありましたが、全体的に綺麗にまとまりすぎていて物足りなかったです。