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僕はただ、あなたの愛が欲しかっただけ……。
itsuwari no ouji to kurogane no kishi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
傲慢で無知な愚かな王子。
願いが叶うという魔法の水鏡に、唯一手に入らない護衛騎士の愛と忠誠を願うと、翌日から世界は一変してー。
と言う、主人公成長ものになります。
六青ファンには想定内だと思うんですけど、始まりから約1/3、およそ文庫1冊分くらいはですね、もうめちゃくちゃ痛いし苦しいです。
主人公・シオン(リュシオン)が偽王子として追放の憂き目にあう事から始まり、ならず者達に捕まっての凌辱強姦。
これが六青作品ですので、もう容赦無いんですよ。
殴られ、骨を折られ、代わる代わるの輪姦に、犯しながら中への排泄と、身体を便器代わりみたいな。
更に、ようやく護衛騎士・グレイルに助けだされるものの、下僕として徹底的に冷たく接せられる。
また、下僕としてささやかな日常を手に入れたかと思えば、お使いの最中に人拐いにあい、またまた性奴隷の日々。
もうこれでもかと、主人公を過酷な運命が襲う。
これ、六青先生の怖い所なんですけど、これほど過酷でありながら、どれ一つとして無駄な出来事は無い所なんですよ。
序盤のシオンなんですけど、甘やかされ放題に甘やかされ、鼻持ちならない傲慢な人間なんですよね。
ただ読み進めるうちに、それがシオンの本質なのでは無く、政治的思惑によって歪められたイビツな姿なんだと分かってくる。
こう、傀儡の王にすべく、知識や教育を与えられないままに育った、哀れな子供なんですよね。
何も知らない。
それがこれらの出来事により、まずは身体の痛みを知り、心の痛みを知り、自分の頭で考える事を学ぶ。
そう、徹底的に、主人公の成長を追った物語なのです。
で、上手いのがここから。
これらの過酷過ぎるエピソードは、主人公の成長に必要な痛みです。
とは言え、延々と続くのでは、主人公が幸せになる前に読者の心が折れてしまう。
いや、ガチで50ページ読み進めただけで、既に心が折れかけましたもん。
が、ここからが待ちに待った主人公救済ターン。
更に、二人の恋愛パートが本腰が入っての始動。
更に更に、ちょっとした攻めザマァまで味わえちゃうと言う!
いや、シオンの祖国・ローレンシアが侵略され、更に攻め込んで来たロッドバルト軍ですが、実はグレイル達だったんですね。
腐敗したローレンシアの中枢にメスを入れ、改革して行くロッドバルト軍。
そしてシオンですが、グレイルに連れられて、ロッドバルトへと住まいを移す。
ここから、ロッドバルトの館で、書生として過ごす事になるシオン。
実は彼が王子時代からグレイルに拘る理由ですが、誰も彼もが自分に追従する中、唯一正しい事を言ってくれたからなんですよね。
冷たい態度でも、誰一人手をさしのべてくれなかった自分に、彼だけが救いの手を差し出してくれた。
しかし、助けられた時にいい放たれた「散々汚されたあとの身体なんて触る気にもなれない」と言うセリフが深い心の傷となり、自身の恋心を封じ込めてしまう。
で、グレイルはグレイルで、最初こそシオンを毛嫌いしてたんですよ。
それが、いくら嫌いでも見捨てる事は出来ずに助けて「育て直す」うちに、シオンのあまりにいじらしい姿に、何故か心が痛むような切ないような心地になる。
しかし、髪を直してやろうと手を上げただけで、シオンに身体を震わせて身構えと言った具合で怯えられ、ショックを受ける。
いやね、いくら成長させる為とは言え、グレイルはスパルタすぎると、若干腹が立ってたんですよ。
受け贔屓の私としては。
それが、シオンに触れようとしたら怯えられ、近くに行けば逃げられと、その事でショックを受けてるグレイルにニヤニヤとしちゃうんですよ。
そもそも彼は、まさに軍人と言った感じで、言い方一つとっても厳しすぎるしキツイのです。
それが、シオンを怯えさせないよう一生懸命優しく穏やかに話そうとかしてるのに、もう笑いが込み上げてきちゃうと言うか。
いや、これも攻めザマァの1種だと思うけど、最高だよね!と。
また、シオンですが、この時点では完全にいじらしい健気受け。
自分は嫌われてるけど、グレイルの役に少しでも立ちたい的な。
もう健気で健気で、尊すぎて涙が出るわ!って感じなのです。
最初は「げえっ」と思ったのに。
いやもう、この二人のジレジレの恋愛、萌えすぎですよ!!
この後ですが、更にもう一波乱あります。
これまたシオンが健気すぎて、泣いてしまいましたよ。
だってさ、愛する人が幸せで笑っていてくれればいい。
そこに自分の姿が無くてもって、あまりに切なすぎる。
ついでに「汚らわしくて触る気にもなれない」ですけど、自分が腹立ちまぎれで言ったセリフで、逆に痛い目を見るグレイルにスカッとしちゃいましたよ。
いや、ちゃんと萌える感動的なシーンなんだけど、攻めザマァが好きだから。
と、とにかく面白いし読み応えがあるし、感動的な素晴らしい作品でした。
本当に痛いんですけど、それ以上に大きな感動と萌えを得られましたよ。
魔法の水鏡は、真実、願いを叶えてくれましたね。
最初に:
痛くて切なく苦しく萌える作品を読みたい人はぜひ手に取ってほしい作品。
護衛騎士 x プリンス
ある目的でローレンシア王国にいる北の大国ロッドバルトから来た護衛騎士 x ローレンシア王国の傲慢無知なプリンス
先に書いておくが、モブの強姦・陵辱2回ありなので、苦手な人は注意。
ただし、六青先生のファンは予想の範囲だろう。
事実私はそれも含め先生の作品のファンだから、今回もまあすごいなと思いながら、そこにもエモさを感じ、これぞ六青作品!と唸った。
通常のノベルス三冊分のボリュームは読むのに半日かかるほど。
だが飽きさせることなく一気読み!(もうここで神作品なのがいうまでもない)
設定とキーワード:
1)ある目的を持って北の大国ロッドバルトから親善大使の一員としてやってきた男グレイル(攻)20代後半→30代突入
2)我儘放題に勉強もしなく読み書きも出来ないほど甘やかされて育った傲慢無知な金髪碧眼超ウルトラ美人な王子シオン(元エリュシオン)(受)10代後半→20代
3)運命を変える水鏡
4)下克上
この4つが軸となって物語は悲劇から始まって、長い深いシオンとグレイルの成長物語が始まる。
傲慢で無知なエリュシオン王子は自分の言うことを唯一聞かないグレイルに興味を持ち、心のどこかで惹かれていた。
グレイルは初めてエリュシオンに会った時は一瞬でその美しさに魅了されたが、あまりの根性の悪さに、見下げて嫌悪感しかなかった。
傲慢無知な王子が《運命を変える水鏡》にグレイルの想いを願ってから、エリュシオンの運命が一変する。
偽の王子だったことが判明し(王子自身も知らなかった)一夜にして追放され、その後悲惨な状態だったエリュシオンを偶然見つけ助け、自分の下僕とするグレイル。(その時名前をエリュシオンからシオンに)
願いの通りに向かう道は残酷で悲惨で、何度あんた死にかける?とツッコミを入れたかわからない(笑)このツッコミはグレイルも何度か違う側面からシオンに突っ込んでるけど(笑)
グレイルも同時に水鏡に取り込まれ、実は二人一緒に願いをすることになったのだが、果たしてグレイルは何を鏡に願ったのか。ある目的の成就を願ったのか。
地位と名誉をなのか。それとも。。。
実は、甘やかされた風で、理由があって学ぶことを教えてもらえず、愛情も受けず育ったことが分かるのだが、それもまた切ない。
そして、グレイルの放った一言にずっと苦しみ萎縮していくシオン。
二人の切ないまでの食い違い等も六青先生ならではの展開で、大満足!
読み進むに従って、私の大好きな先生の作品の一つ『騎士と誓いの花』を思い出した。
そこで描かれた萌えの要素が今回の作品にも散りばめられていて、萌えの満足感と充実感が半端なかった。
*先生をこの作品で初めて知って、この作品が好きだと感じたら、ぜひ『騎士と誓いの花』も読んでほしい。
見所は傲慢で無知だった王子がどのように成長し無垢な輝きを開花させるのか。
そして、グレイルもシオンを救い育てることで彼も過去の生い立ちから救われまた成長していく。
展開は何重にもあって、読者を飽きさせない!
六青先生の世界観が一杯詰まった究極の切なさを堪能出来る1冊。
久しぶりの先生の痛く切ない新作が読めて感無量。
稲荷家房之介先生の美しい挿絵と共に、ぜひ堪能してほしい作品。
内容についての詳しいあらすじなどはほかの方のレビューをご参照ください。
インタビューにはちらっと書かれていますが、もとは秋山みち花先生とご一緒に出された同人誌がベースの商業出版版だと思われます。原型をとどめていらっしゃるのかどうかは同人誌未読のため何も言えないのですが(多分違う)、お二人とも同じコンセプトで書かれた『運命を変える水鏡』に望みをかなえてもらう王子と騎士のお話で、六青先生分の本が出版されるのをずっと待っていました。
ちるちるのサイトを閲覧されるような猛者の方にしてみれば説明不要なのかもしれませんが。
秋山先生分は2016年にクロスノベルスさんから出版されているので、ご興味がある方はそちらも読んでみるといいかもしれないです。そちらも傲慢で愚かな王子が水鏡に運命を翻弄され奴隷の身に落とされるストーリーでなかなかハードではありましたが、六青さんの書かれた内容よりずいぶんとライトだったなあと今になって思います。
文章量もさることながらハードな内容で、読みごたえがありました。
受の受難パートは覚悟していましたが、これまで書かれてきた中でも最高峰の悲惨さで、前半部分は読み進めるのが随分としんどかったのです。読了した今は人生というロードストーリーを垣間見たようなそんな読後感です。
新書3冊分のボリュームで読み終わるまで丸一日かかりました。
モブ姦がありますが余りにも酷すぎてシオン(エリュシオン)の意識が飛んでいるので、大まかな描写に終始していたので私は平気でした。
王太子時代のシオンは性格が悪く傲慢ですが、すぐに可哀想になって嫌なキャラには思えなくなりました。
むしろ頑ななグレイルに、素直になれば良いのにとヤキモキしながら読みました。無口で不器用にも程があります。健気なシオンに肩入れしながら読みました。
ロッドバルド皇国に来てからは、本来ならそうであっただろう性格や美しい容姿で人々を魅了します。重要な取引国の大使がシオンを見染めた事からロッドバルド皇帝からシオンを差し出すように言われ、ようやくシオンへの愛を確信したグレイルが断って国外追放になるのです。
ざっと内容を辿っていますがとても丁寧に物語が綴られているので書ききれないです。
エリュシオンという孤独で誰にも愛されなかった王子が、産まれた時にすり替えられて本人にはなんの罪も無かったのに、無知故の傲慢さで庇う者も無く追放されます。そして死ぬような酷い目に会いながらも人として大事な事を学び直して行く物語でした。
グレイルとのエッチの描写は1度しかありません。でも壮大なシリーズを読み終わった読後感があります。
発売記念ペーパーはロッドバルドを追放されるグレイルとシオンを見送る皇太子エイナルとライマール王国の第二皇子ラディフの様子、グレイルの留守を任されて3年後、ラドウィック邸を守る執事のヨナスとその様子を伺いに来るグレイルの親友のイザークのお話でした。
そしてコミコミさんの小冊子はロッドバルド皇帝に呼び戻されたグレイルが、シオンと家臣を連れてローレンシア総督として赴任するお話です。
エリュシオン王と王宮で会ったシオンは、運命を変える水鏡の所に行きたいと言われます。記憶を頼りにグレイルと皆で森に向かいますが、そこにはありませんでした。怪しげな神殿従者に五色の泉だと言われ一行が向かうと不思議な光に包まれてエリュシオン王と神官が見えなくなります。王が何を望んだのかは分かりませんが、大神殿に移住する事が決まりました。
最後は幸せそうにキスする2人でした。
帯文は 「二つの運命 一つの愛」??
・・意味不明ではっきり言ってセンスを感じないキャッチコピー。
稲荷家房之介 さんの美麗な挿絵が素敵です。絵に惹かれ、帯文の意味不明を解消したくて、「六青みつみ先生インタビュー」を読みました。 意味不明な帯の推薦文は、紹介記事へ誘導する戦略だったんだろうか?
そして、電子版を讀みました。
この作品にもモフモフした兎が登場します。
【シオン(元エリュシオン)】(受)
……「金髪碧眼超ウルトラ美人」「アホの子」「金髪」「10代後半→20代」
【グレイル・ラドウィック】(攻)
…「男前」「俺様」「騎士」「黒髪」「20代後半→30代突入」
紹介文によると、
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メインテーマは「シオンの成長と恋の成就」。
冒頭:
約70ページ分の初出は同人誌(合同誌)
テーマは「騎士と奴隷」「運命を変える水鏡」
「受=金髪・碧眼で王子、攻=黒髪・青い瞳で騎士」
今作の着想:
昔見た童話(寓話)アニメ。シオンの成長物語として書きはじめ、次第にグレイルの(主に恋愛方面での)成長物語に。BLなので恋愛の成就を軸に、シオンの成長物語として書いた。
必然的にページが増え、書きはじめた当初はノベルス一冊に収まる分量と思っていた(読みが甘い)。
冒頭部分は同人誌でリミッターを外して好きなように書いて、書き下ろした続きの分は「好きなように、書きたいだけ書く!」
「商業出版を前提とした制約」のせめぎ合いの結果、にクロスノベルス初の四六判で出版になりました。
--
・・と、あとがきにありました。
その分、可愛いシオンが素敵な大人に成人していく過程を、次作発刊を待たず完結まで一気に読み進めていくことが出来るので、読者側のストレスが無いです。
イラストが素晴らしくて、作品のイメージ通り、綺麗で丁寧な作画で、物語の盛り上がりを添えています・・紙版も買う予定。
運命に選ばれた二人が水鏡の前に立ち、願いを唱える
・・・二人の願いを叶えるために起きる色々な激変、とくにシオンにとって過酷な試練が続きます。
グレイがうかうかしていられないほど、魅力ある人物にシオンが成長しても、素直になれないグレイ・・あんなグレイにシオンは勿体ない。
今回も健気な受の成長に泣きました!
これぞ六青さん!と今まで六青さんの作品を読んできた方なら思うはず。
まさに六青節炸裂な物語でした。褒めてます。最高に大好きです!
正直言うと、最初は受の王子・エリュシオンが六青さんの書く受の中の苦手なタイプっぽいな、好きになれる気がしない・・・と思って読み進めていたのですが、いやいやこれが大誤算!
死ぬほど辛いめに合ううちに傲慢さが剥がれ落ちて、残っていたのは健気で無垢な美しさ。
気付けばエリュシオン=シオンのことを応援していました。
対する攻の騎士・グレイル。冷静なかっこいいできる男かと思いきや、自分の色恋には鈍い不器用な人で・・・そんな二人がすれ違い続けるものだから、もう堪りませんよ!幸せになって~!と祈りながら読んでました。
脇役たちも魅力的な人物ばかりなので、物語がとても厚みをもっています。
健気な受の成長に泣きました、と書きましたが、成長したのはシオンだけじゃなくグレイルもです。いや、登場人物たちが皆それぞれ成長しています。
彼らの人生を垣間見る重厚なストーリー。とても読み応えがありました。大満足です!ありがとうございました!!
あとがきによると普通の新書版の3冊分くらいだそうです。二段刷りであの厚さ。欧風のお伽話のような序盤の水鏡のシーンが素敵です。ニコっと笑っているシオンの挿し絵も少女マンガチックで可愛い。その後の2人の運命を印象づけるイベントです。
しかしその直後から受けのシオンの受難の日々が始まります。偽王子と言われて王宮を追われ、街のならず者達に陵辱し尽くされボロ雑巾のようになってから攻めのグレイルに助け出されます。グレイルは騎士として仕えていた頃と立場が逆転した元王子の曲がっていた根性を叩き直し人の道を教育しようとします。
しかし容姿だけは美しかった受けは街でまた人攫いに遭い王子時代の取り巻きの貴族に軟禁されます。ここでも性奴隷の扱いを受け、六青さんの作風とはいえ2回目の監禁は一か月以上というのがエグいなあと思いました。二回もそんな目に遭っても心が折れなかったシオンは偉いと思います。
シオンの性格が悪かったのは周りの人に愛されずに教育も受けられず放任されていたせいで、元々の資質は悪くなかったようでちゃんと人の気持ちを考えられるいい子に成長しました。途中からは攻めと両片思い状態になったけど結ばれるまでの道のりは長かった。本当に上下巻とかじゃなく一冊にまとめられていて良かったです。
グレイルの国の皇帝とその側近イザークとグレイルは幼馴染みの関係。絆は強いはずだったのにラストの方のグレイルに対して2人がとった行動は残念でした。イザークは皇帝を密かに愛してるみたいな会話シーンがありそれはめっちゃ萌えるのに性格が悪いとなるとスピンオフがあってもちょっと萎えます。だって友人の想い人を他国へ愛人として売り飛ばそうとするなんて。
シオンの成長物語で性格の悪い人も生まれ変わることができる、また立派な性格と思われている人にも欠点はある、という事でしょうか。とにかく最後まで楽しめる読みでのあるお話でした。
皆さまが書かれている通り、分厚いです!
そして読み始めたらもぉ止まりませんっ!!
覚悟を持って読み始めないといけません!!!
途中で止まろうとするのは、なかなかの覚悟が必要です。
でも『最高』だと保証いたします。(エラソーにすいません)
強姦輪姦があるとあったので、『攻め受け以外は有り得ない派』である私は、かなり読むのを躊躇っていたのです、実は。
でもそれをおして読んだ私を褒めたいっ!
なので『私と同じ派』の方もどうぞ安心してお読みくださいませ。
そして読み終わると間違いなく「え、これって本当に分厚かったの・・・」と思われる事でしょう。
何も知らされず17才まで蝶よ花よと、傲岸不遜我儘いっぱいにわざと育てられ(←ここ大事です)ていた『受け』の成長物語でもあります。
そしてそれを(実は一目で惚れていたにも関わらず、その気持ちに大きな蓋をして絶対に気付くもんかと!)俯瞰し、でも必死で探し求め、助けているのが『攻め』な訳でございます。
これがねぇ、もぉ本当に焦れったい!
もっと甘々をくれーっと何回叫びそうになったか。
肝心の二人の絡みが本当に秒で終わっちゃう!
そんな気もいたしましたです。
『受け』を救う為に、自分の位を全て捨て、
この捨て方がもう筆舌に尽くし難い位に良いのですよ。そこまでして惚れ込んでるのに、『受け』にはなかなか通じない。
どなたかも書いてらっしゃいましたね。
今までの行いだザマーミロ、みたいな 笑笑
これで二人の甘々(濡れ場(灬º﹃º灬)♡)がもう少しあれば(だってこんなに分厚いのにっ)神オブ神でした。それだけがちょっぴりかなしいですが、まぁ『受け』を救いに行く姿をガッツリ見せて頂いたので、許すとしましょう 笑笑笑
六青みつみ先生、初めて読ませて頂きましたが、すっかり惚れてしまいました。
そして稲荷家房之助先生の美しいイラストが嫌が上にも盛り上げて下さり、大切な大切な一冊となりました。
ありがとうございます。
護衛騎士のグレイルと我儘王子のシオン(エリュシオン)の話。
今までは我儘を我儘だと思わず自由に振る舞っていたエリュシオンが魔法の水鏡をみて、運命が一変します。
この水鏡をみてから本物の王子が現れ自分は偽物の烙印をおされ外にだされます。
どうしようっていうくらい泣いた。
何も知らず我儘だったシオンがこれでもかっていうくらいひどい目にあいます。
最初の400ページくらいはずっとボロ泣きだった。
(その後も度々泣いてたけど、最初が一番きつくて泣いた)
シオンは良い王子様ではなかったけど、
あえて知識を教えてもらえず、悪いことは悪いっていってくれる良い大人がいなくて、
自由に振る舞っていただけで、、全部が悪いとはいいきれないんだよね。
ヒーローがすぐに助けてくれる!ってことはないので、凌辱の描写がえぐすぎて読んでいてとてもつらいです。
けどページをめくる手が止まらない。
ページ数とんでもないのですが、とても読みやすいです。
ひどい目に合う中でも優しい素敵な家族に出会えたり、どんどん成長し逞しくなっていくシオンが素敵でした。
ただ自分を卑下するシオンにずっと涙が止まらなかった。
グレイルが大好きだけど、グレイルに言われた『散々汚されたあとの、身体なんて触る気もおきない』って言われたことがずっと気にかかってて、、
グレイルが自分のことを嫌いだからと両思いになることはありえないと思ってるの切なすぎる。
ラストは自分の地位を捨ててでもシオンを選択するグレイルがかっこよかったです。
もっとはやくシオンが好きだと気づいてくれーーー!!って何回も思ったけど、ラストは最高のハピエンで感動しました。
本当にラストにならないと幸せにならないので、
もうちょっと甘々シーンも見たかったなという気持ちは少しありますが、2人が幸せになってよかったです!
よんだあとの満足感がすごかったので神評価です!
どのようにシオンが逞しく成長していくのがよんでほしいです!
拙いレビューで申し訳ないです。
面白くてページをめくる手が止まらなかったのと、主人公のシオンがとても魅力的でした。
六青先生、お久しぶりの新刊。「ある人の半生」という大河ドラマを、この何センチかの中にぎゅぎゅって詰め込まれているような本です(要は濃いと感じている)。悩みましたが萌2にしました。本編400P弱、驚愕の二段組。読んでも読んでも読み終わらない、そして読み終わってもまた読み返してしまう、スルメみたいに何回でも読める本です。以下長文すいません。(けずれない)
ありとあらゆる美の要素を集めて作られたようなローレンシア王国王太子エリュシオン。見かけはそうでも、中身は最悪、王太子ってこれでいいの?という人格。北の大国ロッドバルドから親善大使としてやってきたグレイルのことを気に入ったのか、あれやこれや呼びつけて言いつけて、関わりを持ちたがりますが、グレイルにしてみればいい迷惑。勘弁してよといったところだったのですが、エリュシオンの17歳の誕生日に、興味本位で連れていかれた郊外の森奥の水鏡の前で不思議な事が起こり・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
ローレンシア王国での方々:
ヨルダ、マギイ、リーア(逃げ出したシオンを偶然保護した方々)、
ダグ爺(シオンを鍛えなおす爺さん、グレイルに仕えている)
ロッドバルドのでの方々:
ヨナス(グレイルの執事)、ラウニ、レイフ(グレイルの家士)、モモ(シオンの羽兎)、
エイリーク、シルヴィア&その子供たち(ロッドバルド皇帝夫妻とその子たち)、
イザーク(エイリークの右腕)、
ラディフ(ライマール国の第二皇子)、イリブリア(ワレストレオン国の全権大使)
とまあ色々。ですがあんまり混乱ないかと。
**以下内容に触れる感想
エリュシオンが今まで読んできた小説の中での性格ワースト1.なんじゃこいつは、でした。
それが水鏡の仕業?により運命がひっくり返り、どえりゃあ手酷い目に2回(!)遭い(今まで読んできた小説の中のワースト1な扱い)、正直よく自死せーへんかったな・・とホンマに思います。なんでこんなに強いのかと思ったら、グレイルへの思慕なんだなとやっとわかりました。
今までまっとうな愛情を注がれたことの無かったシオン。人らしい思いやりの欠片を示されただけで、初めてみた動くものを親だと思う雛鳥のように、心の奥底にグレイルの面影を大切に大切にしまい込んで、自分の行動指針として追い求めて・・・健気というのをはるかに通り越しているように思います。捨てられた駄犬なんだけど主人を思う気持ちはピカイチとでも言えば良いのかな。
片やグレイル。この不器用なくそかっちん頭の黒オオカミ犬。彼も彼なりに育った経緯があって、人を愛するということを知らなかったんだと思うのですが、人間関係全般というか愛情を正しくはぐくむということが出来てない!!!!
そんな二人が、盛大にすれ違ってすれ違って、もうどこにいったらいいのか分からなくなってしまった思いを、ヒール役の力を借りてなんとか丸く収める・・そんなしんどいお話でした。
シオンには「うっそだーありえねーこんな奴」という冒頭の思いがあるのと、グレイルには腹がたって腹がたってしょうがない(もうちょっと前に自分の気持ちに気付いていたら、こんな事にはならなかったでしょ!!!!という怒り)ので、神にはできなかったでした。だからといってすんなり助け出されて、すんなり自分の気持ちに気付いて・・・となっても、なんか違うと思うのですが。
めちゃくちゃ好きなタイプ!!と目が♡になるのではないのですが、入れ込んでしまうキャラでした。最後ハッピーになってからの部分が少ない(いや納得はしています)ので、同人誌等で二人のケンカ話でもげろ甘話でも読みたいです。先生、甘いのが少ないのはイカンと少し前に呟いておられたじゃないですか、是非ご検討よろしくお願いいたします。