頑張って女房に拘るなぁ。こっちが妙な気を起こしそうだ。

獣医さんに押しかけ女房 ~ぽんぽこ花嫁修業~

juuisan ni oshikakenyoubou

獣医さんに押しかけ女房 ~ぽんぽこ花嫁修業~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
14
評価数
4
平均
3.5 / 5
神率
0%
著者
真崎ひかる 

作家さんの新作発表
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イラスト
明神翼 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784576191133

あらすじ

四ノ宮にお礼をするため押しかけ女房になることを決めた化け狸の深森。
尽くすはずがいっぱい優しくされてしまって――!?

山の中で怪我していたところを助けてくれた獣医・四ノ宮に礼をするため、彼に尽くすことを誓った化け狸の深森。
せっせと四ノ宮の家に山の幸を届けていたところ、うっかり見つかって正体をばらしてしまった!
しかし、そんな深森を四ノ宮は自宅に迎えてくれ、さらには一緒に生活できることに。
狸としても同居人としても愛でられ、四ノ宮の一挙手一投足にドキドキしながらも寄り添って過ごす日々はとても幸せだった。
だが、深森の幼馴染みが郷から迎えに現れて……!?

表題作獣医さんに押しかけ女房 ~ぽんぽこ花嫁修業~

四ノ宮一騎,28歳,祖父の医院を引継いだ獣医師
深森,17歳,罠にかかったところを四ノ宮に助けられた狸

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数1

恩返しで押しかけ女房♪

今回は祖父の動物病院を引継いだ獣医師と
助けられた恩を返すのために郷から抜け出した化け狸のお話です。

受様が恩返しの押しかけ女房から攻様の番になるまで。

受様は獣医学界の第一人者に師事し、卒業後はタイミングよく隠居を決めた
祖父の動物病院を引継いで病院を切り盛りしています。

攻様の恩師は初老と呼ばれる年齢に差し掛かってもフットワークが軽く、
野生動物の調査の際には他人任せにする事なく、自身が野山を駆け回ってい
るのですが、恐ろしく人使いが荒いのが難点で、攻様は休日である本日も
電話1本で呼びつけられて足に使われ、フィールドワークに参加させられま
した。

今回は野生の鹿の生態調査で、攻様は恩師が連れてきた獣医学部の現役学と
ともに慣れない山歩きに四苦八苦します。少し休息しようとした開けた所
で、ガサガサという葉擦れの音を聞きつけます。

その音は違法に仕掛けられた罠に足を取られた狸が立てたものでした。攻様
はかなり弱っている様子の子狸を放っておけません。恩師の奥様の手作り
弁当のおかずで懐柔(笑)し、何とか罠を外して病院の販促バンダナで手当を
します。

それから2週間後、病院の診療時間が終わると籠に盛られた柿やキノコが
届けられるようになります。実はその送り主は攻様に助けられた狸で、
攻様にお礼をしようとせっせと届けていたのです。

この狸こそが今回の受様であり、受様は山奥で暮らす化け狸一族だったので
正体を隠して人間のふりをして、攻様の押しかけ女房として尽くすつもりで
したが、首輪抜けして脱走した犬に追いかけられたところをまたまた攻様に
助けられたことから、正体がバレてしまうのですよ(笑)

化け狸は18才の成狸になるにあたって人間界に行く事を許されています。
受様は攻様に恩返しをしつつ、人間界に紛れることが出来ると証明できると
照明したかったのですが、受様の計画は泡と消えます。

しかしながら受様の事情を知った攻様は面白がり、修業期間を終えるまで
受様に居場所を提供してくれることになります。

僕、頑張って精一杯尽くします!
こういうの、押しかけ女房っていうんですよね。それとも花嫁修業?

そんな受様の発言に攻様は大爆笑です。

はてさて受様の花嫁修業(笑)は上手くいくのでしょうか!?

化け狸の受様が人間に化けて恩人である攻様に恩返しする「鶴の恩返し」的
なももふもふファンタジーのラブコメディです♪

真崎先生の既刊「桃色蜜月~雪兎とヒミツの恋人~」の受様が、攻様の恩師
の犠牲となる獣医学部の学生として客演しています。しょっぱなだけでその
後に絡みはありませんし、あとがきにも記載はないのですが、「桃色蜜月」
も雪兎が鍵となったファンタジックな話なのでリンクしてても不思議じゃあ
りません♪

化け狸の子供は狸学校で長老達から言の葉や人間の生態、人間界の決まり事
を習います。過去に人間界で働いたり、暮らした大人狸からもいろいろと
教えられるのですが、受様は優秀だった兄達と違ってからっきしでした。

そのため、受様は狸族の宝である「万力葉」の力を借りていました。攻様は
受様がドジっ子でも時代かがった言葉回しでも、狸に変化しても面白がって
くれ、狸姿でも可愛がってくれます。

受様は攻様と過ごすうちに徐々に恋心を募らせていき、攻様も受様の存在が
徐々に癒しとなっていくのです。しかし、狸族にとって18才の誕生日を
過ぎて最初の朔の日から望の日までに大人として認められなければ、ただの
狸となってしまう未来が待ち受けていたのです!!

受様の成狸事情に受様を気に入っている狸族の頭領の息子が絡んで進み、
2人が狸族に番として認められるまでワクワクしながら楽しく読めました。

受様は山犬に噛まれたトラウマで犬が天敵だったりしますが、罠にかかって
も犬に追いかけられても基本危険な目に合う展開ではなく、攻様も受様の
言動がちょっとズレていても笑って面白がる方なので、全体的にほのぼの
ムードです。

だいたいの展開は読めるお話なのでハラハラとかドキドキって感じではない
ですが、御伽噺的な安心感のあるお話でした。

不眠気味な攻様が狸姿の受様を抱き枕にして安眠したり、患畜の死にしん
みりしている攻様を受様が狸姿で慰めたりするシーンは凄く可愛いです♡
さすがは明神先生、ラブリーなもふもふに萌え萌えでした (^-^)v

今回は真崎さんの既刊『桃色蜜月~雪兎とヒミツの恋人~』をお勧めです。
こちらのもふ担当は雪で作った兎さんです。

3

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