お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
sugar high
面白かった!あとびっくりした。「SH~シュガーハイ~」の続編同人誌だが、本編は勧善懲悪を望めない雰囲気だったので、ここまですっきりさせてくれるとは。
ラスボスっぽい朝倉が登場しなかったからかもしれないが、悪事を働いた者は捕まり、悪事を隠蔽しようとした者は落ちていくサマを見られる。早瀬と柘植の関係も続いており、この二人のその先ももっともっと読ませて欲しい!と思った。
早瀬と柘植の関係は、ラブラブや甘々とは言えない状態。早瀬はすぐに自分のことはもう忘れているかも、前の男にもらったマンションに住む自分を嫌がっているかも、とネガ思考に陥る。柘植は最低だった早瀬の前の男と自分も同じか、と自嘲する。
顔を合わせれば刺々しい会話の応酬で、付き合っているのかも曖昧。でも傍から見ていると、早瀬は素直になれないだけで、柘植は気を使い過ぎてビクビクしているよう。相手が見ていないところでは、連絡一つで浮かれる二人がとても可愛い。
事件の方は、殺人と麻薬売買が絡み合い、警察の不正も暴かれることに。捜査一課の情報の裏取りはどうなっているのか?と疑問に思う点もあるが、柘植のミスがストーリー上に抜群のタイミングを作り、早瀬を救う展開へ。驚くほど全てが綺麗に片付く結末で、最高に盛り上がった。
柘植の上司のつぶやきは次作への布石にもなる一言だけど、続きが出ることはあるのかな。
巻末は、半年近く連絡すら取り合っていなかった二人が、久しぶりの逢瀬を楽しむお話。早瀬が麻薬取締官であるがために、内偵に入る期間中ずっと音信不通状態になり、会える日は本当に少なそう。変わらない柘植に泣きそうになる早瀬がとても良かった。
井上ハルヲさんが2008年に、オハル名義でシャレード文庫から出された『SH シュガーハイ』の続編です。
こちらは電子のみで、後書きによりますともう一冊構想されてらっしゃるようです。
シャレさんの方は絶版ということで、確かにわたしも探せなくて仕方なく中古で買ったかな。
今は電子で本編の方も買えるようですので、そちらをお先にどうぞ。
**********************
攻めは組織犯罪対策課の刑事、柘植。
警察庁から警視庁預かりとなったレールを踏み外したキャリア警部で、早瀬と寝るまではまったくのノンケ。
受けの早瀬は麻薬取締部の捜査員。
以前は嗜虐的な上司の菅田と付き合っていましたが、菅田が収賄等で逮捕されたのと同時に縁を切り今は柘植と関係を持っています。
**********************
本編から半年後、二人は当たり前に体を繋げるようになりましたがそこはやはり組対と麻取。
全部が全部話せるわけじゃないのがリアルです。
特に麻取の早瀬は、潜入捜査当たり前なのでね。
内偵に入れば数ヶ月会えないこともあり、今回も二人が会えたのは二ヶ月ぶりでした。
そんな久々なのにも関わらず、翌日からは再び早瀬は内偵に。
その内偵は本編でも主題になり、出処を叩いたと思っていたSHという麻薬についてで…
早瀬と柘植ですと、早瀬の方が奥底には誰かいないとダメな部分があるように思います。
それが以前は菅田で、現在は柘植。
強がっていますし一人で立っているように見せながら、依存体質っぽい。
なので柘植との関係をなあなあにしたくないのかも。
本能で、自分がずぶずぶになるのを感じているのかもしれませんね。
それは柘植へ、内偵の情報を漏らしてしまったことでも見て取れます。
なんというか早瀬って柘植に比べてあまり人間臭くなかったんです、本編では。
そんな早瀬の血の通った部分が、今回良くえがかれていました。
なんとなくここで終わりなの?という感じですがとりあえず事件自体は落としてらっしゃるし、なんと言っても200円という安価なんですよ。
コストパフォーマンスはかなりのものです。