バグ(3)

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バグ(3)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神24
  • 萌×226
  • 萌18
  • 中立1
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
14
得点
279
評価数
72
平均
3.9 / 5
神率
33.3%
著者
夜光花 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
湖水きよ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
バグ
発売日
価格
¥570(税抜)  
ISBN
9784199008177

あらすじ

”蟲”を操るバグ──その正体は、双子の兄弟・幸也だった──!?
衝撃の事実を知った特別捜査官の七生。真相を探るべく、
同じく捜査官で恋人の水雲と共に、祖母の生家へ赴くが、依然、
手がかりをつかめずにいた。そんなある日、ついに新宿に
蟲が出現し、街中がパニックに陥ってしまう!! さらに幸也から
『止めて欲しければ、俺のところに帰ってこい』というメッセージが届き……!?

表題作バグ(3)

蟲退治の異能力者,特別捜査官,28歳
蟲を感知できる特別捜査官,27歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数14

長編映画を見たような読後感

3冊、あっという間に読みました。
なんといっても夜光花先生の文章力がすごくて、状況が絵で動画で浮かんでくるようでした。結末のこともあって、長編のアクション映画を見ているような気分です。
ポップコーンとソーダが合うかもしれない……。

バグというタイトルから、まさに虫の話です。
虫はあまり得意ではない私ですが、ストーリーに惹き込まれて読み終えてしまいました。
この後寝たらちょっとは夢に見るかもしれませんが……笑

キャラクターがとにかくかっこいい。
特に1巻の受けは警察らしくて良かったです!
異動してからは警察っぽい働きは少なくなってしまいましたが、受けのマインドは最後まで警察官で、正義を曲げないところに好感を持てました。

攻めは周りの評価の通り、特殊です。
受けを好きになるきっかけも「おもしれーやつ」的な感情だと思いますが、攻めの抱えてるものや能力が特殊すぎるので、そうなってしまうのも頷けます。
そういう攻めの感情が爆発するシーンは最高!
もっと我を忘れていちゃついてもいいのだよ、二人とも。

巻が進むにつれラブシーンも増えてきて、受けの感情の変化も理解しやすくて夢中になって読みました。
続きがあってほしい。切実に!

0

虫嫌いなので…

完結巻ですが、通してのレビューです。
もうSFですね、これって。

虫がそもそも苦手なので、途中で想像してしまってぎゃーーーっなりますが、お話自体は面白いです。萌部分が話の展開の割に少なめ?軽い?ので、水雲が七生にゾッコンだったのはよしとして、七海が水雲を好きになるきっかけや過程がちょっと少なめかなって思いました。まぁ、蟲退治で欲情しちゃって幾度となく躰をつなげることで、好きになっていったのかも知れないですが。躰から入る愛情ってのも確かに萌えの一つですね。

スケールが大きい作品なので、連ドラになりそうなくらいのボリュームです。最後までドキドキハラハラ、そう来たかーって展開もあって面白く読めました。
最後はもう続きません、って後書きには書かれていましたけど、なかなか良い終わり方でした。まだまだ水雲は特別捜査官として活躍しないとね、ってことなんでしょう。しかし、あの退治用の刀はこれから誰が作るんじゃい?と思っちゃったけど。

もうちょっとばかし水雲と七生の仲のいいところ(エロじゃなくてイチャや、照れとかね、そう言うの)を読みたかったなってのが正直なところ。でもストーリーからするとどうにも浮いちゃうから難しいかもです。「その後の」のお話がそれになるのかな。

何となく、夜光花さんはエロに強い(笑)作家さんだと勝手に思っていたので、この作品を読んで正直びっくりしたのでした。

1

詰め込みすぎた?

1巻は謎の生命体と戦うなんだかG◯NTZのような雰囲気でBLとは思えない展開にワクワクして読みました。(神評価)
2巻は受けの血縁者の秘密が明らかになり、暗く不気味な話になってきて夜光花先生の花シリーズのようなどろどろとした濃い雰囲気に。(神評価)
そして最終巻の3巻は、少々設定を捏ねまわしすぎた感があり、回収されない伏線とかが気になって若干消化不良気味でした。なので、評価ひとつ下げてすみません。

幸也が見た昔の記憶では諭吉が老人だったはずが、実際に八千代と一緒に写真に写ってた姿は青年でした。
幸也は幼い頃に母八千代に諭吉の話を何度も聞かされたせいで、自分が諭吉の生まれ変わりだと信じ込んでたそうですが、じゃあ幸也が見た(思い出した?)映像で諭吉が老人だったのは何故なのか…
諭吉が幸也に生まれ変わったかどうかが気になる七生ですが、胎児に寄生したとか、切り落とされた腕が再生したとかそういう現実がすでにあるので、何が起きてもおかしくない設定ですし、そこはこだわるとこだったのか?と。
結局、幸也は諭吉の生まれ変わりではないと結論付けた七生ですが、諭吉が心優しい人物だったから生まれ変わりとは思えないということで結論付けましたが、幸也もそれを否定しないので、お話としては作者さんはそういう設定にしたんだろうと思うのですが、だとすると与兵衞の過去話で、突然いなくなった諭吉が5年後姿を見せたら人が変わったように残酷になっていたという理由が分かりません。
諭吉自身が年をとらない若いままの姿で何年もいたとしたら、新しく寄生するための身体を求めて八千代を説得して生まれ変わる理由が分かりませんし…それすらも八千代の妄想?妄想だとしたら、八千代は何故諭吉を殺したのか?
幸也と七生と司令塔がふたつある場合の蟲の行動の理由付けが少し雑な印象。
などなど…

あまり設定を複雑にしないで、もっと簡潔にした方が良かったかもしれませんが、最後まで楽しく読ませていただきましたし、クライマックスは薔薇シリーズのように「そんな手があったか!」と思いました。

3巻のBL部分は結構甘々で楽しめましたし、水雲も七生もキャラとして好きです。
欲を言えば、水雲が七生に惹かれる理由づけがもう少し欲しかったかな。

あと、幸也と七生、名付けに失敗したという祖母。
諭吉は自分の生まれ変わりに七生と付けてほしかったそうですが、それって7回目の生まれ変わりだからかな?と思ってたんですが、特にそういう話は出てこなかったですね…自分の勝手な予想でした。でも名前に意味がありそうだったのに無かったので少し残念でした。

ラストはホラー映画でよくあるパターンの…
BL的にはハッピーエンド、お話的にはバッドエンド?でした。

色々と書いてしまいましたが、それでも最後まで目が離せない展開で楽しめました!さすが、エンターテイメントの夜光花先生!
3巻で終わりじゃなくて、5巻くらいかけてもう少し設定を整理してじっくり書いて欲しかったです。

1

遂に大量の蟲襲来!!

2015年刊。
一年ペースにて刊行された異形のものと戦うバトルファンタジー、最終巻。
この巻では幼い頃、七生とは別の親元に里子に出された幸也の生い立ちが明らかになる。
一方で、”バグ”の鍵となる古の蟲遣い・千野諭吉に蟲が寄生した経緯から、蟲が産み出される思惑も水雲や七生達の知るところとなる。
そんな中で、幸也は無数の蟲の襲来を恐れる七生をおびき出し、彼の身体を乗っ取る事で諭吉に成り代わろうと目論むが…

物語の佳境に向けて、とどめとばかりに蟲、蟲、蟲…の大挙が押し寄せてくる描写に、つくづくこの話が小説で良かった…なんて感じ入ってしまった。
これが漫画や映画だったら、蟲がうじゃうじゃしているうえにスプラッタ―な場面なんて絶対に直視出来んわ(-_-;)

物語に関しては水雲の人間性に関して少し分からない点も残るものの、全3巻という枠組内できちんと収まっていると思う。
他のBL小説と比べて少し恋愛要素が足りないかも知れないが、何かしらの感性が欠けている水雲が七生に惹かれる事で得るものがあればそれで良いのだろうね。
あ、濃厚なベッドシーンは楽しませていただきました(笑)

あとこれは個人的な意見だけど、もしかすると夜光さんがこの話で書きたかったのって『おぞましき廻生』だったんだろうか?…なんて思ってしまう。
だとしたら、誰もが唖然とするあのラストをわざと持ってきたのにも納得がいくのだけど…

0

受けの性格が無理でした…

ストーリーや設定はとっても面白かった。それにキャラクターもみんな魅力的です。

ただ受が…。
七生(受)の大暴走に着いていけず取り残されてしまいました。
周りの意見は聞かず1人でモヤモヤ溜め込んで突っ走って敵地に乗り込んでいく七生。1巻2巻、そして3巻で幸也にとっ捕まって痛い目見るまで終始そんな感じ。
いや、あなた刑事だよね?
なぜそこまで考えなしで行動できるのか。
ピンチになったら水雲に助けを求めていて、都合良すぎ!とツッコミを入れてしまいました。
ストーリーの展開的にはしょうがないのかな、なーんてモヤモヤしながら読み進めていったのでなんとなく楽しめず。

水雲(攻)の性格が宇宙人云々言われていましたが不思議ちゃんキャラ、七生は大暴走する暴れ馬って感じです。

ラスト数ページが気になる終わり方だったのは色々想像が膨らんで良いですね。恋愛要素のないサスペンスだったらまだ良かったかも。

0

最後までゾワゾワ

バグ完結巻です。
まずBLとしては、やっとです!
やっと七生がデレてラブな関係になりましたー!
「好きだ」とストレートな言葉では無かったけど、水雲の想いに応えてくれてキュンキュン。
今までは蟲と同調した影響でエロエロ七生なHでしたが、両想いHは七生も恥じらいがあったり、水雲も焦らしプレイしたりしてて萌えました。

Hは両想いHとあと2回あるんですが、お仕置Hと仲直りH、全部にニヨニヨ萌えさせて頂きました☆

ストーリー的には、蟲の発生元は何となく予想してましたが、全体的に物語に漂う緊張感が凄かったです。
最後の闘いは地獄絵図ですね…。

バグとの闘いを終えたあと、まさかまさかで!
えぇーそれどうなるのー!?となりましたが、この余韻もまたいいかも。

私はキャラ(攻め)萌えした部分が多く、物語としての好みは面白いが虫嫌いが影響してしまったので、最終的に萌2です。


0

怒涛の結末へ

はー。凄かった。3巻全てが好きな展開。
「神」評価ですが、この神の意味は、「面白いからみんな読んでね!」ではありません。
蟲や殺戮シーンがかなりグロいので、万人には決しておすすめできないです……

3巻冒頭にバグ本人(幸也)の幼い頃からの描写。淡々と書いてあるけれどこれがもう既に恐ろしい。
続いて1・2巻の説明的な、今までの経緯。(ちょっとくどい)
さて、蟲による事件は益々凶暴になり、今回は新宿の歩行者天国に蟲が出現!という地獄。
祖母の衝撃的な話を聞いてから、自分は人間なのか?という根源的な恐怖を感じている七生は、また水雲に相談せずに幸也に会いに行ってしまう。
幸也は七生を自分の側につかせようとしていたけれど、究極の望みは七生に自分を殺させて、七生に蟲を全て寄生させることだった。
幸也に捕まった七生を助けに来た水雲達が幸也を捕らえて、鎌倉の研究室に監禁?するのですが、そこからの展開が実に怖い。
幸也の処遇をどうするか。水雲たちは当然幸也=蟲を殺すつもりだったのに、新枦家当主の水雲の父は蟲を飼うと言う!激しく対立し、ならば新枦一族で決を採ろうという事になるが……
ここから殺戮シーンが炸裂です。苦手な人にはおすすめできない。
その上この辺はもう一冊のほとんど終わりの部分で、え〜!この話どうなんの⁈と読んでて焦る!
七生が幸也に刺されて傷を負いながら、ギリギリの所で思いついた蟲退治の方法は…
確かにソレしかないですね。
そして全てが終わって水雲と七生の甘い時間。
と思いきや。

ラストは「もしやこうなるかも」と思ったアメリカのTVドラマみたいな終わり方。続編作るかも〜みたいな。夜光花先生はあとがきにて『続かない』と書かれてますが、それは残念すぎます。

BL的には、七生は素でも水雲に惹かれ、Hは大変甘く激しく。素敵〜!
蟲とは?とか回収不足の部分もありますが、それも関係ないくらい好みの作品でした。神。

8

まさかの共喰い

バグ3巻。完結編です。
途中ちょっと中だるみした感じはしましたが、最後まで楽しく読み切りました。

もはや体のほとんどが蟲で構成されている幸也。
双子の兄弟でありながら分かり合えない思想。
幸也のなかに残っているであろう人間の心に僅かな期待をかける七生が、
「どうしたら幸也を止められるのか」「自分には何が出来るのか」葛藤する姿がいたたまれなかったです。

元をたどれば新枦一族にも非があり、見方を変えればバグも被害者であったのだと思います。
最後、蟲対新枦一族の絶対絶命の戦いでどう切り抜けるのかとハラハラしましたが、まさか「共喰い」させるとは(笑)

蟲の大量発生は気持ち悪かったですが、すごく面白くて引き込まれる話しでしたが。
そして最期の終わり方は続編を期待してしまいます。
いつか読みたい!

3

ここまで引っ張ってそう終わるの!?

シリーズもついにクライマックス。
前巻の盛り上がりから、一体どんな風にこの大風呂敷をたたむのか非常に楽しみにしていましたが……。

え? あれ? それで終わりですか??

的な肩すかし感。
結局のところ蟲って何だったの……?
という中途半端な感じというか、説明してもらったけど、でも根本の部分は何も解決してないよねというモヤモヤ。
受とバグの血縁関係の複雑さも、それを伏線に色々と展開されていくのかと思いきや、あ、そうですか……みたいな頷きで終わっちゃいました。
127ページあたりからの描写は、蟲とかウゾウゾ系が大の苦手の私にはかなり厳しい物がありましたが、受の恐怖もかなりリアルでドキドキします。
全体的に蟲描写が凄いんですが、戦闘シーンは意外とあっさりしていて、少し物足りない気もしました。

決着の付け方も本当にアッサリ。
え~そんな簡単に終わっちゃってもいいんですか?
って思い切りツッコミ入れちゃったくらい。
さらさらカレーみたいに飲み込みいいですよ。
ラストのしめ方にしても、何で今更そこでその人物出てくるよ、とちょっと吹いちゃったんですが、夜光さん自身がおっしゃっているように、ホラー的な終わり方でした。

恋愛面は受の感情面を丁寧に描写していたので、前巻までのぬるっと感が抜けて良い感じになっていたんですが、桃色描写は控えめです。
最終的には受がほだされて攻のこと大好きになっちゃってるので、満足できるハッピーエンドでした。
刑事の受にありがちな、危険と分かってて自ら飛び込んでいくアホの子ですので、ある意味安心して読めますし、お約束通り、危機一髪で攻の助けも入ります。
変わった設定ですが、しっかり王道展開も盛り込んでいるので、多方向から楽しめるのではないかと思います。

ただ、数年掛けて3冊も出して……と思うと物足りなかったというのが正直なところ。
終盤とか駆け足すぎて、残りのページ数考えながら、え?終わるの?これ本当に終われるの?もう1冊出るってオチですか、まさか、と不安になるくらい。
ですので、もっと冊数出して、しっかり蟲について深く書いてくれたら良かったかなと思います。文庫よりは新書二段組に向いてる印象。

6

面白かっただけに、続きが読めないのが残念

きっと少数派だと思うんですが、
1,2巻は虫たちの蠢く描写は平気でしたが、
攻めの水雲が躊躇なく生きてる虫を殺すのが気持ちよくなくて、
ちょっとトキメキづらい…と感じていました(^_^;)

でも、やっぱり話は面白いし続きが気になるので、
また虫が可哀想なめにいっぱい遭っているのかなぁ…と、
ちょっとビクつきながら3巻を読んでみると…
虫も沢山殺されていたけれど、
それよりも虫に人間が喰われる描写がずっと生々しかったーー!
腕がちぎれて血が飛び散って悲鳴が響き渡り…後半は地獄絵図のよう。
ヘタレなわたしは、あまり想像しないようにして読みましたよ…

でも、展開自体にはすごく引き込まれましたし、
ふたりの関係もとてもよくて、読めてよかったです☆

BL的なところで言えば、
七生が勝手にいなくなって危ない目に遭ったことで、
水雲が激しく怒って無理に体を繋げてくるのがすごく萌えました。
それまでは七生を気遣う優しさが目立っていただけに、
怒りから七生を激しく突き上げる姿がギャップになってよかった!
そして、一番キュンときたのは、
エッチしてそれで仲直り~じゃなくて、
ちゃんと七生が何を考えてそうしたのか理解しようとしてたところ。
信頼関係を築いていきたい…という水雲の姿勢がすごく好みでした♡

話の内容の方では、
バグが生まれ変わりかどうかって、そんなに大事?
それについてのくだりがちょっとしつこい…
なんて思いながら後半部分を読み進めていたら、
突然にバグの思惑が明らかになって、息もつかせぬ怒涛の展開に!
グワッと読者を引きずり込んでハラハラさせる手法に、
さすが夜光花さん…上手い!!と感じました。

最後は、
そうなるなら、その後がすごく気になるよーーと思ってしまって、
続かないということでちょっと残念な気持ち、かな。
七生の中の虫は今後どうなるのか、本当に水雲はその時…!?とか、
すごくドラマチックになりそうなのにな~

4

耐えて耐えて読了

大の虫嫌いのワタシが、虫に耐え虫に耐え虫に耐え…読み続けたのは、もちろん面白かったからです。
そして、最終巻。楽しみにしていました!

が、期待したあまりか?つまらなくはなかったのですが、それほどドラマチックに感じられず展開にもわくわくすることができませんでした。
いつものような、ぞくぞくわくわくどきどきが薄くて。

ラストは確かに映画のようなエンディングで、ぞくぞくしましたが、その前に本編で萎えてしまってたので、ふーんって感じでした。

とても残念ではありますが、トータルでは本当に面白い作品だと思っています。
奇想天外な発想にわくわくして、大嫌いな虫にぞくぞくして…

CPふたりにあまり甘さはないですが、静かな気持ちの変化に萌えました。
生涯離れず運命に抗わずふたりで共に生きていくのだろうとしっかり思わせてくれるのがイイです。

優れた文章好みの文体ということもありますが、本当に本当に虫が大嫌いなワタシに「虫」という題材であるにもかかわらず読ませてしまうと言う作家さん、凄いです!

4

終わり方にえぇーーー??!

作者様曰く、映画のような終わり方にされたとのことですが、えぇーーー?!っとなりました。。
続きを匂わせながら、これが最終巻だということなので、なんだか釈然としないものも感じました。。
受けの謎も回収されてしない部分もありましたが、きっと攻めもいるので大丈夫なんでしょう。。
虫嫌いの私にはゾゾゾっとなる場面が多数でしたが、作者様お得意のダークでディープなお話で、伏線の張り方や飽きさせない展開等、さすがお上手でした。

3

虫キライな私でも面白かったです

「バグ」3冊目にして最終巻の今巻。バグの正体がついに明かされます。

幼いころの記憶がない七生ですが、その理由が徐々にわかってきます。記憶はないだけで失われたわけではないので少しずつ思い出す過去と、七生の祖母から聞かされた話、育ててくれた叔父の話、そして「バグ」を追いかけモズと訪れた「バグ」の育った家を調べるうちに、自分ももしかして…?と思う七生のパニックが手に取るようにわかり、ドキドキしながら読み進めました。

夜光さんの描写が非常にお上手なのでグロいシーンが脳内で鮮やかに再生され、虫嫌いの私は「うお~」となりつつも続きが気になって仕方がない。

自身の出生の秘密に時にどん底に沈みそうになりながらも、それでも警察官としての正義を貫く七生がカッコ良かった。

そしてモズもカッコ良かった…!
身内に「モンスター」と言わしめる彼ですが、七生の前では七生に嫌われたくない一心で「常識」を心がける彼の一途な恋心にきゅんとし、七生が行方不明になった時も怒りで強引な行為をいたしてしまう彼の想いに萌え。

「蟲」の誕生や「バグ」の秘密も解き明かされますが、どろりとした人間の欲深さがあって、この作品を奥深いものにしています。

最後のエピローグにゾゾっとした。サクッと終わらないところが夜光さんらしく、そして面白かったです。

3

ラスト5ページまで油断できない最終巻

シリーズ最終巻。
前回ラストで明かされた衝撃の真相から更に話が二転三転し、最後まで目が離せない展開となっています。
蟲描写のグロッキーさもパワーアップしているので、苦手な方はご注意を。

前巻で明かされた「バグ」の正体。
七生はバグを止めるため、たった一人で相手に会いに行く。
そして、父親の真の正体、父と蟲を殺す一族との因縁を知ってしまう。
更に、自身の体内にも蟲が潜んでいる可能性に不安を抱き……。

自身の”蟲”の部分と闘い、身を呈してバグと対峙する七生。
彼の出生の秘密や肉親たちの過去は相当ショッキングなものですが、どんなときも自棄にならず警察官として闘う彼は、本当にタフな主人公です。
彼を支える水雲とその一族も、相変わらず個性豊かで魅力的でした。

最終巻ということで、サービスシーンも多め。
七生が蟲と交信せずとも水雲に欲情するようになっており、今まで以上に蕩けきった姿が見られます。
七生の単独行動に怒った水雲が乱暴に彼を抱くシーンもあり、ラブ度も甘さも激しさも今まで以上でした。

最後まで気の抜けない展開でしたが、最終的には人間ではなく蟲そのものとの戦いが繰り広げられ、推理サスペンスというよりパニックホラー的なクライマックスとなったのは意外でした。
いくつか残った謎も「知能の低い蟲だから」で片付けられてしまったのは少し物足りなかったかな。

ラストは、映画でいうところのエンドクレジット後のラストショットのような?
エピローグに思わぬ仕掛けがあり、まだまだシリーズが続きそうな終わらせ方(続きません、とあとがきで明言されていますが)。
ちょっとセキュリティが甘すぎないか?とかツッコミたいところもありますが、最後まで楽しめるエンタメ性に満ちた作品でした。
今までに読んだ夜光さんの作品の中でも一、二を争うくらいお気に入りのシリーズです。

8

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