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カジノディーラー×監視員の駆け引きラブ!
kakehiki no inside bet
表題作はケイン(受)の視点です。
表紙イラストですとコミカルな印象だったのですが、ケインも竜崎(愛称「リュウ」)も真面目な思考のキャラでして、意外と真面目にストーリーは進みます。
竜崎が賭けに負けたケインを騙すように抱くのかなって思っていたので、ケインが竜崎の尾行がバレた理由を問われて好きだと告白する場面はビックリしました。こういう予想を外す展開って大好きです!
強盗事件の前段に、窃盗未遂、裏カジノという小さな事件があり、竜崎がただのディーラーでないと臭わしたうえカッコイイ。さらに事件解決のカギとなる登場人物を出しておく。ミステリ好きには嬉しい内容でした。
犯人の逮捕時にケインを守っておきながら、竜崎は仕事を辞めて去ろうとするという最後まで目が離せない展開でした。ケインの母親とボスとの恋愛話もありますし、牛詰めで楽しい作品でした。イラストでは、ラストのタガが外れた場面がお気に入りです。
ラスベガスでディーラーをしている日本人×カジノ監視員の日系アメリカ人。
事件もののわりにエロシーンにはそこそこページが割かれていたのですが、そのせいかいろいろ書き足りていないところがありました。攻めの書き込みが特に足りなかった印象です。ページ数の少ない文庫だし、受け攻め以外に物語にかかわってくるキャラが10人くらいいるので、もう少し数を絞ったほうがよかったかな、という気はします。ちと事件ものとしてもBLとしても中途半端な気がしました。
受けは、尾行がヘタでダメっ子っぽいのに、仕事はできるし腕っ節は強いしでかっこよかったです。でもなぜ攻めに惹かれていたのかはよくわからなかった。
高崎ぼすこさんのイラストは美麗だったのですが、32歳攻めも28歳受けも20代前半くらいに見えました。もう少し大人っぽい容姿に描かれているとよかったな。