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nekomata
琥狗ハヤテ先生による、人外非BL作品。そして江戸時代もの。
「ねこまた。」2巻です。
前巻に引き続き、あやかしが視える心優しき岡っ引き・仁兵衛と、仁兵衛憑きの黒いねこまた、家で待っているねこまた達のほのぼのとした日常が描かれます。
そして江戸の四季。
慌ただしい年末、やってくる新年、節分、春の芽吹き、お彼岸、新緑、梅雨、夏の雷、お盆、秋の鰯雲、銀杏拾い、冬支度、そしてまた一年が過ぎてゆく…
仁兵衛と黒いねこまたは寄り添って日々を過ごしています。
そんな2巻の中で、あるエピソードが語られます。
それは、子供たちが一匹の子犬を虐めているところから始まります…
…子供たちが子犬に石をぶつけて遊んでいる。それを叱る仁兵衛。
子犬を保護する仁兵衛だけど、さて、この犬をどうしよう。
飼い主が見つかるまで仁兵衛の家につないでいるのですが、そこにやってきた同心の寺島さまが大の犬嫌い。
犬があくびをすれば、喰われるっと逃げ。
犬がしっぽを振れば、攻撃の合図か?と怯え。
それでも、どこかへやってしまえ、という事は言わない。かわいそうだと言う。
寺島さまの犬への複雑な感情。その訳は…
寺島さまの少年時代、元服の日。
父上から一ふりの長刀を与えられた。寺島さまは嬉しくて。
しかし、父はその刀でそこにいる犬を斬れと言う。
試し斬り用に犬を用意してあったのだ…
ためらう少年・寺島だが、父は容赦ない。武士の子なら斬れ!
……
斬って、埋めるところまでが少年の試練。震えて、泣きながら。
脳裏に父の声が響く…
『忘れてはならぬぞ そのなきがらの重みを。腰にはく刀の重みと共に お前が背負うてゆくのだ………』
生命の重さとそれを奪う畏れを知った日。
仁兵衛の少年時代も描かれます。
黒いねこまたは仁兵衛が子供の頃から憑いているのです。
勿論仁兵衛以外には見えないので、ひとりごとを言う仁兵衛を友達はからかいます。
だから仁兵衛はムキになって言ってしまう。
『そんな変なもん見えたりしてへんっ!』
仁兵衛から離れ、かげろうのようにおぼろになっている黒いのの姿…
黒いねこまたは、仁兵衛の心がないと生きられないのですね…
仁兵衛とねこまたよ。いつまでも一緒に。