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o.b.
佐条と草壁の京都での日常。
原と空乃の卒業後。
有坂と響の一年後。
それぞれの「その後」が詰まったシリーズの完結作です。
収録内容は「O.B.1」「O.B.2」が2枚組で収録されています。
空気感を大切に作られている作品なので、
今回も原作と同じ温もりが感じられる仕上がりになっていると思います。
時に穏やかに、時に胸が切なく締め付けられるほどに―――。
それぞれのカップルには、
それぞれの出会いがあり、
時には傷ついたり、
傷つけたこともあったけれど。
色々あっても。
その時々に確かめ合って、これからも手を繋ぎ、前へ向かって共に歩いていくんだなぁ…
と、感慨深く思いました。
BGMが癒し系の穏やかな曲で、
大草原の真ん中にごろんと仰向けになって、
のんびり一休みしながら聞きたい、
そんな一枚でした。
内容に触れるのは今更なので、
詳細を知らない方には原作コミックのほうを確認して頂くとしまして。
こちらはシリーズ最後の作品なので、
シリーズを読んでいない方で興味を持たれた方は、
いきなりこちらのO.B.から聞かないようにして下さい。
人物同士の関係が全くよく分からないと思いますし、
なにより感動の大きさが全く違ってしまうので。
ぜひ、シリーズの最初から通して読まれてからこちらを聞かれることをお勧めします。
所で、今回の収録には原作O.B.1にあった<小松と竜一><番外編 ガールズトーク>は入っていません。
原作コミックを読んだ時に「ここだけ話の毛色が激しく違うなぁ…でも同時収録しちゃうのかぁ…」と思っていたので、省かれていたのには納得です。
コミックで読むぶんには良いですが、音声化するとその異質さは相当出てしまうと思います。
男×女が思いっきりやりまくっているので、他のキャラクターたちが作り上げた感動が一気に壊れてしまうでしょうから。
聞きたかったという方もいらっしゃるかもしれませんけれども、個人的には制作サイドは正しい選択をされたと思いました。
フリートークは今回も主演キャストの皆さまの原作への感想・役への感想等でした。
神谷さんはキャラクターも歳を取るけれど自分も歳を取ってしまって~の収録で…、と、そのことをちょっと気にされているようでしたw
福ジュンさんも似たげなことを言っていましたがw皆さんやっぱりソコを気にしてしまうんでしょうかね。
確かにぎりぎりセーフ…アウッ…?という感じもしなくもないですが;
でも一般作品で実年齢より20も30も下の年齢の役をいくらでもされているし、そこまで気にしなくても…とは思いましたが。
完結ということでここで一応お話は終わりだと思うと寂しいですが。
今度はアニメ化するということで、映像とともに動く彼らを見られる日が来るのを楽しみに待っています。
この先もいろいろあるだろうけれど、二人で一緒に歩んでいくと決めた彼らをいつまでも応援したいなと思いました。
※タイトルはCDの帯より
原作既読
素敵な音楽とやわらかい空気感の中で三つのカップルと彼らを取り巻く人々との日常が穏やかに進んでいくのですが。
そこに起こる突風のような驚きが三つのストーリーの共通のテーマ≪カミングアウト≫であるのだなあと、ドラマCDを何度も聞くうちにあらためて心に沁みてきました。
三組のカミングアウトについてのエピソードはみな、さまざまな痛みをともなっていて、微笑ましいラブストーリーの中でツキツキと刺してくるのです。
去年『桜井有吉アブナイ夜会』にV6の三宅健さんがゲストとして出演なさったとき、企画で新宿二丁目に行きました。
あるお店で親御さんにカミングアウトすべきかどうか悩んでいる青年に出会い。
健ちゃんは「絶対すべき!」とひどくまじめな顔で断言していて。
そういえば数年前、彼は大切なお母様を亡くされているんだよな…とその表情を見ながら思い出しました。
そしてこのドラマCDでの原先生の苦悩の声を聴くたびに。
本当にどうしたら良いのだろうなあ…と同じアラフォーの私には身につまされるような思いでいっぱいになるのでした。
同性婚がたくさんの人から祝福とともに受け入れられるにはまだまだ遠いけれど、それでも少しずつ進んでいく中で。
身近な人に伝えることの難しさについて考えさせられます。
大切だからこそ、傷つけたくない。でも唯一の人だからこそ、もう二度と会えなくなる前に本当のことを伝えたいと思う。
本当に人と出遭うということは、そういうことの繰り返しなのだろうか。
レギュラーの皆様の素晴らしさはもちろん、脇役の方たちも一人としてスキのない、個性的でキャラクターのたった見事な演技にうっとりしてしまいます。
音楽も心地よく響き、言葉で説明されなくても、効果音やお芝居の間などで、状況も家の間取りも季節もわかる演出の凄さに脱帽。
一流の映画を見た後のような喜びがこの作品にはあります。
何度聞いてもいつもフレッシュな不思議な作品です。
追伸
ブックレットの描き下ろし漫画が楽しいし、声優さんたちのコメントももちろん明日美子さんのコメントも素敵です。
ゆっくりした空気感で続いてきたこのシリーズ。
原作コミックスの方では、最初佐条と草壁編で「佐条の周りのそこだけ特別な空気」みたいな物を、そっと、こそばゆい感じで描いていたのに、次に来たのが小松と竜一編でかなり面食らったので、CD化に際してのこの構成の選択はこれで良かったなと、一安心。
中村先生の作品って、映画のように、台詞や派手な動きなしに映像だけが静かに映っているシーンみたいな、一コマ一コマの絵の中で時間の流れや感情を見せていて、そこが中村作品の中村作品たる由縁って感じなのだが、CD化されても、ちゃんと、BGMだったり台詞の間合いだったりでその世界が表現されていて、2枚組たっぷり使っただけのことはある。
最終トラックはキャストさんお一人ずつのコメントがちょっと長めにたっぷりと収録されている。
この「一人ずつのコメント」っていうのも、作品の余韻を壊すことがなくて、これで良かったと思う。
はぁ、とっても優しくてしみじみとした幸せをもらえたCDです。
佐条くん、やわらかい話し方で愛されて幸せ感を感じました。
草壁君、佐条くんを好きで大事にしてます感、感じましたー。
最後の佐条くんからのプロポース後の草壁君の「だいすき」と続く佐条くんの「ぼくも」。
本当に万感の思いがこもった「だいすき」「ぼくも」で、私にもいっぱいいっぱいトキメキをもらいました。
トキメキといえば、今回一番うっきゃーってなったのは響&有坂先生のとこでした。
娘さんと会うのに落ち着かない先生に向かって、響くんが「大丈夫大丈夫、」と勇気付けるところ。
もう私の後ろから耳元でささやいてもらってるみたいで、転げまわるようでした。
小野さん、罪作りなお声ですね。
全体的に普通の日常会話が流れていってて、2人でささやきあってるような会話が耳に嬉しい。
「同級生」シリーズの世界観、というか、ふいんきが優しく流れていってて最後まで甘酸っぱいトキメキをありがとうございました。
幸せな気持ちになれる、大好きなCDになりました。
シリーズ中唯一原作を読んでから聴きました。
原作の持つ空気感や絵でしか表せないと思うような間の部分が、見事に再現されていてぴったりと収まっていると思いました。
卒業してからの佐条と草壁はあまり変わっていなくて、相変わらずなところがありますが、距離は離れても心は少しずつ近づいていて二人は大丈夫って感じがしてうれしくなりました。
原と空乃がベッドでの立ち位置でもめるシーンが面白くて
「正しい使い方しかしてない」のセリフを聞くたびに笑います。
BGMやほかの音も穏やかで、ゆったりと聴けるドラマCDだと思います。
トークで出演者の方たちは年齢のことを気にしていましたが、いつかもしこの先の話ができてCD化されてもきっとこのままの彼らで、違和感なく聴けるんだろうなと思います。
人を好きになって愛し合うことって本当にいいことだなーと惚れ惚れさせられる。
面白いストーリーや起承転結すらいらない。
ただただこうしてCDを通して同じ時間を過ごしたい。
何気ない会話や息遣いが響く穏やかな時間に一生溶け込んでいたいと思う。
このシリーズを聴くと「ただいま!」「おかえり!」って気分になる。
何年経とうが再生すればこの気持ちになれる気がする。
相も変わらず素晴らしいCDです。
いつかこの続編も耳で楽しめることを願っています。
「同級生」シリーズラストを締めくくる本作。
とても綺麗にまとまった、本シリーズらしいCDだったかな、と。
長い間、役に寄り添ってくれたキャストの方にお疲れ様、と言いたいです。
終わってしまうことに一抹の寂しさを覚えつつ。
とにかく、「同級生」「空と原」と聴いてきたら、是非これも!
佐条と草壁のシーンが少ないから肩透かしを喰らう…と聴くのを躊躇していたが、
第一声でそんなもの全て吹っ飛ぶくらい胸に迫るものがある。
…と思うじゃん?
いや…そうはならない。
結構違う。
同級生は08年だもの、そりゃあ変わりますね。
声が深く、やわらかくなっていて、声優さんの経年変化は愛しいが…正直別物。
同級生を初めて聴いたときは草壁の話言葉の再現度に驚いた。
それは今回も感じられる箇所はあったし、
そういうのを全部抜きにしても上手いのは最高に上手いのだが。
だがしかし。
神谷さんのナレーションで進行するので、何を聴いているのかわからなくなる。
私の勘違いかと思って、トラック1の途中で止めて、同級生のCDを確認したほど。
原作通りではあるが、有坂と響で37分。
好きだけど。
小松と竜一は省かれていてよかった。
あれがこのしっとりと繊細な話の中に入ってきたら浮く。
とはいえ#○.5をトラック7(19分半)にまとめて収録。
ピアノ曲に乗せて神谷さんの攻めの息が聴こえるだけで高まる。
神谷厨なのでブレス音で感情が見える。
達したあとに佐条を引き寄せて、喉音の甘さだけで伝わる演技。
好きです…。
それに続くシーンですが…
神谷さんのことだから、目が覚めて、起きて、寝惚けたまま布団から出て、何歩で廊下…
と把握してアドリブで息を入れているのでしょう。
(以前別作品で話していたが)このきちんと感…。
「いってらっしゃいの~?」の軽やかな甘さにKOされたので、
やはり神谷浩史は(私にとって)レジェンド。
「寝ちゃうかも」「いんじゃない?」もそうだけど、
乙女系を聴いていても思う、
神谷さんは距離感をグッと詰めるのがゾッとするほど上手。
なんという手練手管…。
佐条と草壁のシーンは約43分。
その後のほのぼの日常話なので、
原作シリーズとキャストが好きな人でもどこで満足度を得るか難しい2枚組ではある。
が、プロポーズをし返して、
「大好き」「僕も」の大団円が幸せすぎた。
手書きのあとがきを…まさか二人が読み上げるとは…!
感極まる…。
つないだ手をつよくにぎる。
そして1ページ戻って、つながれた手。あのリボン。
もう言うことはないです。
同じ制服を着ていた季節の尊さに泣くね…。
ああでも!
フリトが個人別!嗚呼…。
殺生なことです…。
しかし一人だからきちんと話している人もいるのかも…。
いやだから巻末フリトは一人ずつ、特典CDでカップルごとのトークをつけてくれたらいいのですが、
まあそんな手厚いフォローはないですよね…この世界は残酷だ…。