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amakara engage
ちょうど半分ずつ2つのお話が入っていました。
どちらも学生時代の同級生の再会モノです。
■表題作「甘辛エンゲージ」前編・後編・描き下ろし
受け(表紙右の黒髪美人)が高校時代に片想いをしていた相手が、
エンゲージリングを買いに受けの勤め先のショップに来て、再会。
その後、恋心は封印したまま友達として親しくしていたら、
攻めが彼女に裏切られたと泣きついてきて、
「優しくしてくれんなら、誰でもいいや」とか言うので、
受けは1度だけ…のつもりで、キスしてフェラして乗っかって…
お話的には結構ありそうな流かな~という感じでしたが、
攻め(表紙左のノンケ)の描かれ方が、いいなぁと思いました。
あ~…これは女の子に二股かけられそう…
まさにそう思わせる感じのタイプで、
すごくお人好しでおバカでヘタレで、全然格好よくないのです。
そんな攻めを可愛いな…と思える受けは、
ヘタレなところも受け止めてあげて、ほんと攻めには理想的な相手!
とてもお似合いで微笑ましかったです~
■「君の声で目覚めたい」前編・後編・描き下ろし
こちらは表題作よりもちょっと切なさが多めでした。
幼なじみで体の関係もあった2人が、
同窓会をきっかけに10年ぶりに再会するお話です。
田舎の地元で家業を手伝っている受けと、
今は東京で会社員をしている攻め、
ふたりは昔どういう関係だったのか、
どうして離ればなれになったのか、
今は互いに相手をどう思っているのか…
それらが少しずつ紐解かれていく展開で引き込まれました。
子供の頃の無力さと、現実に向き合えなかった弱さを思うと、
とても切なかったです。
10年間という、それぞれが離れて過ごしていた時間の重みも、
短い中でうまく描かれているなぁという印象でした。
ただ、最後は思ったより明るくハッピー!!な感じで、
もうちょっと余韻が残る終わり方のがよかったのにな~と思いました。
あと、
2年前に描いたという表題作の最初の頃の絵の方が、
描き下ろしの(要は今の)絵よりいいなぁと思ってしまって、
そんな自分がちょっと残念でした…
文日野ユミさんは、既刊「可愛い花には毒がある」で好きになり、それから作者買いさせて頂いています。
今作には、
・お人好しノンケ×一途なゲイ
・ちょっだけ腹黒なわんこ×ツンデレ
の2作品が収録されています。
表題作のノンケ×ゲイは、高校時代の同級生で、社会人になって再会するところからお話が始まります。
高校時代、受けは攻めに密かな片思いをしていました。
恋人になるまでの流れで攻めが流され過ぎな気もしましたが、ずっと片思いしていた受けが幸せになれるならまぁ良いかな、と(笑)
お人好しでちょっとへたれ気味な攻めと、そんな攻めを受け止めて引っ張って行く男前な受けの、お似合いカップルだと思います。
こちらの作品は少し昔の物のようで、正直絵が気になりましたが、ノンケ×ゲイならではの切なさもあるストーリーで、ノンケ×ゲイが好きな身としては楽しめました!
同時収録作のわんこ×ツンデレは、高校時代に離れ離れになってしまった幼馴染みのお話です。
こちらもまた社会人になって再会するところからお話が始まります。
回想シーンで高校時代の様子が流れるのですが、田舎町でこっそり育まれる学生同士の恋は、可愛くもあり、背徳的でもあり、見ていてどきどきヒヤヒヤしました。
ストーリーは表題作よりも重々しく、淡々とした雰囲気で流れていきます。
私の理解力が乏しいが故に「なんでこう言う考えになるの?」と理解できない部分が数カ所あり、少しだけ引っかかりました。
表題作よりもこちらの作品の方が新しいようで、絵はグッと安定感が増しています。
どちらの作品も切なさあり、でも最後はハッピーエンドでホッとするお話でした。
恋人同士になってからの、幸せなその後がもっと見たかったです(*^^*)