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yotogi soushi
この本の初出時を知っているのは、
もう間違いなくJUNE世代だと思う。
なってったって…あの「ほぼダンスとBLのみな出版社」新書館が、
「ペーパームーン」とか「グレープフルーツ」とか、
凝りに凝った幻の雑誌なんぞ作っていた時代なのだから。
そんな時代のBL黎明期に、「JUNE」誌と「ALLAN」誌で、
まつざきあけみは、ほぼ常連作家だった。
というよりも…24年組総出演な雑誌の中でも、
極端に耽美で、美少年趣味が濃厚で、スプラッタまでが華やかだったのは、
たぶん、この作家が1番だったように思う。
日本画を思わせるような精緻繊細な絵柄は、
ちよい高畠華宵っぽかったし…
その絵柄で欧風ロマンっぽのとか、70年代的ジゴロ(☆)なんてのは、
「これぞ初期JUNE」としか言いようが無かった。
その美麗絵が、言いにくいのだが…もうずっと劣化していってるんであるw
80年代の「マイバースデイ」誌の表紙描いてた頃は、
スピリチュアル系内容ではあったけど、変わらず耽美だった。
90年代の「ハロウィン」誌で、ホラー系漫画書き始めた頃から、
なんとなく綺羅綺羅しい非現実感が、ザザザーっと減っていったように思う。
で…2000年代の「グリム童話」系を描くようになると…
昔の綺麗さはどこへ行った?的な、
物凄い絵の変化(というか劣化)が見られた。
なんかもう…ブリジット・バルドーの、若い頃と現在…級の変化!
非っ常に残念だと思う。好きな絵だっただけに…。
耽美で慣らした作家さんだけは、
決して耽美路線ハズすことだけはタブーなんだなー…と改めて思う。
この本には、今ではもう見られない、
当時の「JUNE」誌の絵が詰まっています。