通りすがりのハムスター
ihertz
秋平しろさんの「僕らの群青」のページが多くて、けっこう読み応えがありました。キラキラしてるのに、ちょっとせつないお話です。
★秋平しろ「僕らの群青」第3話(40頁)
彼氏がほしい・・・彼氏がいるってどんな感じだろう?
主人公は高校生の木ノ下。ゲイの自覚があり、ネットに出会いを求めていたのを、運悪く真面目な青木先生に知られて生徒指導室に呼び出されます。
いっそ先生が相手でもいいや、と開き直る木ノ下。形だけでもいいから彼氏のフリをしてくれれば辞めると、青木に詰め寄ります。交渉は成功。
週3回までの部屋デート限定、門限厳守、ハグ以上のことはしないなど、色々なルールを決めて、青木は秘密の彼氏のフリをする約束をします。
木ノ下は、別に青木先生が好きだったわけでもなく、ただ単に彼氏っていうものを作りたかっただけ。はじめはそれだけだったのに、次第に青木を意識するようになり、いつの間にか本当に好きになってしまいました。
最初に決めたルールを守れば、部屋デートの間だけ、彼氏の「フリ」をしてくれる青木先生。だけど、それだけでは物足りない。
いっそ告白してみようかと思うけれど、関係が終ってしまうのが怖い。
ある日、先生の家に向かう途中、突然の豪雨に襲われ、ずぶ濡れになった木ノ下。そのままでは風邪を引いてしまうからと、お風呂を借りることに。
すると木ノ下がお風呂に入ってる間に、ふいの訪問客が。客は、木ノ下のネットでの活動を、最初に発見した女性教師の伊藤でした。
玄関口の話し声は、風呂場にまで聞こえてきます。彼女が青木に告白するつもりだと察した木ノ下は、風呂場でいても立ってもいられず、のぼせた体で咄嗟に立ち上がり、そのまま意識を失ってしまいます。
―― はあ~、カワイイ♡ 目覚めた木ノ下が真っ先に確認したのは、伊藤先生との話がどうなったかではなく、気絶した自分を運んだ青木先生が、裸を見たかどうかでしたw
秋平さんの作画ですが、話が進むにつれて、顔のパーツと輪郭のズレが徐々に修正されてきました。これが魅力と思う人もいるでしょうが、私はスゴク気になってたので嬉しい変化です。
★大島かもめ「転校生は恋を運ぶ」第1話(32頁)新連載
山と木と田園。最近できたショッピングセンターが唯一の遊び場。
主人公(大沢)が暮らす田舎の高校に、都会から転校生がやってきました。
彼の名前は尾津康浩。格好良いけど、少し近寄りがたい。
転校生が孤立しないよう、担任から彼の面倒をまかされた大沢。
仕方なく尾津に声をかけると、無愛想だったのが一転、人懐こい様子で大沢にこたえます。その日から一緒に下校するようになった二人。
尾津はすぐにクラスに溶け込み、遠巻きに見ていた生徒たちも、彼のまわりに集まるようになりました。担任の心配をよそに人気者になった尾津ですが、帰りは相変わらず二人一緒に下校します。
そうこうしてるうちに大沢は、さりげなく周囲に気を使う尾津の性格に気がついて、彼をフォローするように。二人は更に親しくなります。
―― こちらも初々しさが可愛い高校生のお話。目立つ存在の尾津は、女子生徒から告白されてました。そして案の定、現場に遭遇する大沢w
二人とも恋愛に興味ない素振りをしていましたが、終盤に、尾津が意味深な発言をして次回に続きます。
6作品のうち、4作が高校生のお話でした。ああ、眩しいはずだわ・・・。