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パパの、ぼくのなかに入れて。
yushun
すごく面白かったです。ただ万人受けするものではないと思いますので注意が必要ですね。
BL小説として手にとってはダメです。なんというか、奥深く揺さぶられるのがOKな方向けです(笑)あらすじを確認してから読んでください。
2つのカップルのお話が入っています。この2つのカップルの繋がりについてはあとがきを読んでもらうとして。どちらも父子カップルなわけなのですが、「誘春」「狂秋」の方はただただエロい。「いつの日か、花の下で」の方は相手を思う愛情の深さが感じられます。日記のシーンはジーンとしちゃいました。
文体は読みやすく、吉田珠姫先生の本をもっと読んでみたくなりました。
■誘春
とんでもないド変態エロ小説なのですが、吉田珠姫先生の圧倒的な文章力で唯一無二の名作に仕上がってると思いました。
父✕息子というだけではなくて、親子揃って凶悪で変態。2人揃って周りの人間を見下してバカにしているのに、お互いのことだけは病的に愛し合って、赤ちゃん言葉で甘々イチャラブしているという胸焼け設定。
ところが心理描写が巧みで、前半の離れ離れになった父と子が年に1度息子の誕生日だけ過ごす場面で何故かボロボロ泣いてしまいました。
変態だけど愛は深い。それでもやっぱりドン引きの変態小説です。
人にオススメは絶対にできません。
■狂秋
ホラー物、設定はこっているのですが、かなり暗い作品。正直前半の作品がキョーレツ過ぎて、私はあんまり印象に残りませんでした。
あとがきにとんでもないネタバラシがありましたが、個人的には後付感があるなあと思っちゃいました。
■描き下ろしSS
誘春番外編
某超有名テレビ番組のパロディから、とんでもない展開に!?凄まじすぎて鳥肌でした。
「誘春」 7割
「いつの日か、花の下で」 3割
【誘春】
同著者の「鬼畜」を読んでいる人は好きだと思います。
いわゆる”ぶっ飛んでる攻め”そして”ぶっ飛んでる受け”です。
共依存で、ガチ親子。
特に父親が溺愛する子供欲しさに結婚したり、小さい頃の息子に○○をしたりと行動はヤバいです。
でも私は好きです!!
やはりここまで振り切ってくれる作品もなかなかないので…。
欲をいうと、このお話だけで一冊欲しかったです…。
【いつの日か、花の下で】
こちらもガチ親子。
少しホラーです。
作者様もあとがきでホラー風とおっしゃっていたので納得。
代々続く呪いを始めとした、不思議な設定でした。
これは、終わり方が好き嫌い分かれそうだなぁと。
ただ、真実を知って納得しました。
二作とも挿絵がすごく良かったです…!!
お耽美エロで狂気に磨きがかかっていました。
笠井あゆみさんのイラスト作品を追って読んでます。(表紙から内容がほぼ推測できるのと、面白い内容が多い)
吉田珠姫さんの「近親もの」の、王道の1冊、とレビューにあったのと、紹介内容が高評価の「鬼畜」と比較して割合ソフトなので、電子版で購読。鬼畜は、私にはグロが重すぎる。
★この作品は、三部に分かれています
「誘春」(今世)
「狂秋」(その後)
「いつの日か、花の下で」(過去世の秘密)。
時系列だと「いつの日か」が最初で、「誘春」「狂秋」の順番。
「獣夏」に収録されていた「誘春」の加筆修正、続編、と番外編なのだそう。価格に比較して頁数が多いので、お買い得品かもしれない。
★「いつの日か、花の下で」:曾我親子の過去世
幽霊が登場するホラー。あとがきを読むと、著者のほうがホラー。
呪いの因縁を持つ宮司を継ぐ家。一子相伝の秘密を持つ家で、元服すると、過去世に飛ぶ宿命を持つ短命な家系。
元服の日を過ぎて、秘密を知る祈。
祈は、父の日記を見つけて読む。日記は、祈が元服した日(一昨日)で終わっていた。
父は「充親」という十代の少年武士の体に意識を飛ばして合戦に参加していたらしい。これは代々続いている奇怪な現象。
祖父の計らいで、父は13才で年上の女性と結婚して男子を得る。父が「祈」と命名する。
父が元服した日、祖父が自殺をしていた。
祈は、成長するにつれ、戦場の美しい充親とソックリに育つ。充親似の息子に、父は対して恋慕の情を押さえられなくなり、妻と祈を東京の別宅に離す。
父を探しに行く途中、祈は、藤の花の下で契り合う幻影を見て全てを思い出す。
発狂した父を残して、合戦の招集に応じられ無かった前世の自分。禁断の泥玉の呪の主は、父を愛する前世の祈自身だった。父を救うために・・・
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「誘春」
★父を愛した息子「充親」がかけた呪は消せても、二人の恋慕は消しきれず、受け継いでいました。
父と子は、また親子として再生。前世の執着を宿して二人とも再生しているので、父、清明の息子の曉への執着は、とても深い、ほぼ変態。
父の変愛の洗脳を受けて育った息子は、花が咲く季節に愛を渇望して悶える。祈の藤の花の魂の記憶が蘇ります。
曾我家に生まれた曉は、天使の顔をした異常な精液中毒、曉はミルクと言っている。
(※「ミルク」は秘密の儀式の合言葉みたいなもの。)
寮生のアイドルの曉は、男を食い漁り、萎びるまで貪る。
曉は、たった一人、父の清明だけをしか愛せない。
曉が10才の時、離婚。親権を持つ母の判断で、父から隔離され、電波系の情報を遮断した全寮制の学校へ入れられる。曉と父の交流は、料理番組視聴と手紙だけ、別れた母の措置で、父とは一年に一度しかあえない。
ある日、入室禁止の清明の部屋で、暁の幼い頃からのアルバムを発見、相愛だと知って、「パパ♥」と喜ぶ曉。
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「狂秋」
曉は、離婚した母と父を再婚させ、いい夫&天使の息子を演じる裏で、過去世で果たせなかった想いを果たす。
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再生しても、結婚できない父子・・呪で再生できても、結ばれない愛。メビウスの輪のような因果律。呪いは、何度生れ変っても解けない。
・・この作品は、何世代にも引きずってしまった憐れな「実らない恋」の物語でした。「呪いと再生」を土台にしたBL御伽噺。
前世、今世と、因縁と情念でドロドロ。異常な形を取るしかない純愛、と捉えたら、父子のお互いへの愛を実らせたいと願う執着がとても憐れに感じる物語でした。
面白かった。
注意
受けが攻め以外の人間と致してる。
そこらかしこに児童虐待。
三行感想
> 一話目、ホラー
> 二話目、ホラー
> 三話目、ホラーちっくだが前二話よりまだマシ
普通に感想
なんか作者の方は三話目がホラーって言ってるんですが、正直前の二話(表題作CPの方)と比べると可愛いもんでした。
なんかこう、三話目はホラーの下地があって、その上で追い詰められた二人の親子がアハンウフンで頭おかしい感じなんですが、表題作CPはその頭おかしい感じを下地にして更に頭おかしくなってるのでハイパー頭おかしくて心が震えます(おかげで語彙も死にました)
吉田珠姫先生といえば【鬼畜】という群を抜いてやばい作品をお書きになっているんですが、あちらは登場人物にまだ正気が残ってる人間がチラホラ居たから攻めの「怖さ」が映えてました。
でも、この話に出てくるのは狂人しかいません。ホラー展開の末に狂った三話目はともかく(?)として、「よく分かんないけど好きなものは好きだからしょうがないよねっ♡」みたいな感覚で狂ってる親子がハンパないです。しかもその親子に関係した人間も狂気の沙汰。
表題作攻め
→美形パパ。電波。頭おかしい。怖い。人の心がない。
表題作受け
→美形息子。頭おかしい。やっぱりこいつも怖い。
攻めの前世
→これがどうしてああなった。
受けの前世
→これがこうしてああなったのか…。
創作物にもある程度の倫理観を共有している前提で生きていらっしゃる方にはキツイと思われるので「この世界では頭がおかしい人しかいないのね」くらいの感覚でも読める方におすすめします。
「理解不能な感じのホラーが読みたい」って方には特におすすめです。【鬼畜】の攻めがお好きだった方はハマれる気がします。
私は【鬼畜】での衝撃があったので、何とか身構えつつ読みましたがやはり衝撃的で、「アハハこいつら頭おかC」くらいのノリで読んだらなんか読めました。
「父と子の背徳的な近親相姦萌え〜」みたいな感じよりも「頭おかしいよこの親子(戦慄)」を楽しめると良いのかもしれません。ホラー好きなので何とかなりました。
個人的な感想ですが、
ハイスピードで狂った親子が合意を果たして致す感じになり、また、父親(攻め)が「息子(受け)が生まれてくる前から息子を狙っていた」というような電波発言をかましてくるので、読者が置いてけぼりにされる感は否めません。
まぁ明らかにこいつら頭おかしいよな…って感じが乗っけからアチラコチラに点在しています。そのため、流れとしては理解できるんですが、なんというか「流しそうめんが竹筒を流れて降りてくるのだと分かっていても、思ったよりも水の流れが早過ぎてそうめんが追えねぇ」的なハイスピードさです。もうセックスするんだ???みたいな。
三話目から読んだ方が良い、という感想を見ましたが、もしかしたらその通りなのもしれません。
少なくとも自分が読んだ限り、作者の中に広がってる風呂敷を無理矢理短編に押し込んだような印象を受けました。
それでも怖いのは怖いんですけど…。
個人的に一番酷いな、と思ったのは受けが母親からも父親からも性的虐待を受けている面です。何かのレビューで「不器用なだけなのに母親が可哀想」と書いてあるのを見ましたが、確かに可哀想な母親ですが不器用なんて可愛らしい言葉で表現するにはあまりにも……。
この点は【鬼畜】でも受けが両親に虐待を受けていて胸糞悪く思ったので、ここら辺が駄目だった人にも結構キツイと思います。
二話目の最後らへんにも地雷が出てくるので、この辺りが駄目な方も大分おすすめ出来ないです。
まとめ
パワータイプのホラーでぶん殴られたい方におすすめです。
【鬼畜】の攻めが駄目だった人にはおすすめしません。【鬼畜】が駄目だったけど今度こそは、みたいなチャレンジ精神で挑む方は止めません。私もそういうクチです。
【鬼畜】がお好みで、美形の頭おかしい親子CPを楽しみたい方は是非。
中立というかなんというか。
変態具合は神です。神以外あり得ない変態です。文句無しの変態。キングオブ変態。
メインディッシュの料理人父に至ってはもう異常者です。危ない人です。
いやとても楽しく読んだんですよ。
もう3話目なんて設定に感心してしまいましたよ。さすが吉田先生、発想力すっげーなってなりました。
何というか1話目の母乳ならぬ父精で子育てしてたっぽいとこで吉田先生の発想力ヤバいだろうってなりました。育つの?
2話目はただプレイが変態だなぁってなりました。そして新たな幸せな変態が発生してました。
3話でそれぞれ感想が違ってしまうんですよねー。
近親モノが大好物で、ジャンルで探してこちらを見つけたのですが…。
もう吹っ切り方が半端ない。
父子の自分たち<以外>の何を犠牲にしても罪悪感を持たない、むしろ「利用しなきゃいけない僕が可哀想!」くらいの勢いで被害者面しちゃってる。
現在の地位も、バレたら急転直下になるはずなのにTPOを気にせずヤってるし「バレちゃうよ!」とか言いながら遠慮なく喘いでる。
とにかく父子似た者同士の潔さに神!こんな淫乱で腹黒くて潔く「自分たち以外はどーでもいい」方向に完全に振り切ってる近親モノ初めて出会いました。
ただ読んでいてこの作家さんは合わない、とも思いました。
・自分たちがヤってるところを人に見せる。
・バレたらヤバイ状況でヤる(内容、喘ぎ遠慮なし)
自分はこういう露出狂シチュは嫌いなので次買いは無いと思いました。
でもこの2人の吹っ切り方は神!です。
やばい…
なにそれやばい…
これに尽きると思います。
想像していた内容よりはるかに、親子共々ブッ飛んでいて
こんなに下半身が冷静なままで居られたエロ小説は初めてです(すごく良い意味で)
全然興奮しなかったです、すごすぎて(感服しています)
完全に親子二人だけの世界が広がっていて、読者という存在さえ置いて行かれてしまうような
まるで私はこのご家庭のあらゆるところに設置された無機質なビデオカメラの気分でした…。
拒絶反応を起こしてしまう方もきっといらっしゃるでしょう。
でも強烈なのが欲しい方にはうってつけの作品だと思います!
全く違うお話二つで構成されているのですが、先生があとがきで、この二つの物語の親子は同一と思ってもらっていいとの事でした。
でも二作品目も相変わらず色んな意味で刺激が強かったですし、読んでいるうちに実はこの親子って…一作品目の親子なんじゃない?とあとがきを読まなくても感じられるくらい、イッちゃってました(笑)
むしろ、二作品目から読んだほうがいいのでは?とも思います。
私が二作品目から読んでいたら、熱くなれていたと思います。
どこがとは言いませんが(笑)
吉田珠姫さん初読みです。
この作品を読みとおすことができて
驚いたので、勢いに乗ってレビューもしちゃうってのりです。
近親相姦で実の父と子が
ものすごーくいちゃついています。
それはそれは。
背徳感が半端ありませんが
本人たちはそのどこが悪いと開き直り
他のレビュー様が言った通り
突き抜けております!
いつまでもお幸せにごちそうさまでした。
と、思わず薄く笑いながら…
当分、近親相姦物封印させていただきますです。
前世にさかのぼったお話
いつの日か、花の下で
のほうが好みでした。
抑制のきいた文章ですし
悲恋が効いている。
BL小説でバッドエンドは無理な私でしたが
かろうじてBL漫画でしたら耐えられる
本編が濃厚な分こちらのラストにすがすがしさを覚えました。
笠井さんのイラストが素晴らしくて
この部分は「神」です
最後に、こんな作品を読了した
私も変態なんでしょうね(^^ゞ
病的な程お互いに恋焦がれる曾我親子の執着愛が描かれた異色作。
端から見れば完全に狂っていて、もはや破天荒すぎてどこから突っ込めばいいのかわからない話だけど、不思議と妙な緊張感と爽快感が生まれる。
ここまでぶっ飛ぶといっそ清々しくて気持ちいい。
後日談『狂秋』の最後、山際先輩と第二の「あきらくん」の話に背筋がゾワッとなる……。こうしてまた新たな悪魔が生み出されたのか……
清明と暁の前世話が描かれた『いつの日か、花の下で』は表題作と打って変わって切ない悲恋物語。
奔放な曾我親子とストイックな齋藤親子の対比がまた面白い。
過酷すぎる運命を背負い親子同士の背徳感に苦しみながらもお互いを必死に守ろうとする征人と祈の美しい絆と禁忌愛に胸が締め付けられる。
温度差に目眩がしつつ作者さんの力量には脱帽!