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いったい誰が得するのだろうかという妊娠“ 系 ”男子特集。
とはいえ、いずれはコミックスに収録されるかもしんないから。
ガチで妊娠可能なSF設定か、言葉責めか、テーマ無視してるか、夢オチか。
そこに注目してみた。(以下、長文注意)
SF妊娠設定はとりあえず無かった。これは全作品共通。
■副題:僕の子産んで?
★かさいちあき「おこってないならこっちむいて」第5話(24頁)※ 星3
言葉責め。アホゆえに。勘違い知識を披露した結果、なんか言葉責めみたいになっちゃったね・・・って感じだった。
幼馴染み大型あほワンコ(優)とツンデレ高校生(大希)。
興味本位から始めた性欲処理がきっかけで、二人の関係に変化が起きる。
性に目覚めだした幼馴染み(優)に引っ張られる形で、行為は徐々にエスカレート。優は大希との新しい関係に刺激されて、気持ちが揺れ動き始める。
―― 読み終わった後の印象は「なんかエロ多かった」。多いんだけど、一応段階は踏んでて、いきなり強引に最後までとかは無い。
体が先か、心が先かの追いかけっこをしてるみたい。二人の速度が微妙にズレてて、横並びになるまで5話分かかった。
あと、話が進むたびに優の見た目がグレードアップしてた気がする。
★雨野ふぉぶ「インサニティアンジュ」第3話(20頁)
イっちゃってる人から無理矢理な言葉責めをくらってた。
★S井ミツル「はやとちりは埒があかない?」第3話(29頁)
会話上の冗談。看護師と介護福祉士の、誤解から始まるラブコメ。
★倉橋トモ「sick」第5話(23頁)
言葉責めっぽいのが一言だけ。
■副題:男たるもの盛ってなんぼ!
★はらだ「よるとあさの歌」(28頁)※ 星3
回避。コミックスで読んでたら、まず気がつかないレベルでテーマ消化。
vol.33の禁欲特集に掲載された「ある男の歌」の話から、少なくとも1年後。前回主人公だった男は、冒頭に妹(しおり)達の荷物持ちで登場したのみ。
主役は交代し、禁欲特集で表紙だった男(ヨル)と、彼が押しかけて加入した弱小バンドのボーカル(朝一)の視点へ。
女と遊ぶだけの目的でバンドを続けてるチャラ男・朝一と、浮いた噂一つない無口で天然なヨルは正反対のキャラクター。
ライブ後、ファンの女の子(しおり)たちをホテルに連れ込んだ朝一は、同席してた他のメンバーと・・・。メンバー間の波乱は不可避なのでは?という事態が起きたところで次回へ続く(と思う)。
★ザイム「花灯」第4話(22頁)
特に無し。
★高橋あさみ「ほろ苦い恋と甘いSEX」(18頁)
例え話や会話上の冗談。若干、人生相談っぽくなって長引いた。
★meco「MANNERIXXX」(34頁)※ 星3
会話上の冗談として、一言だけ。
交際7年。マンネリセックスから抜け出そうと、いろんなプレイに挑戦する恋人達のほのぼのコメディ。軽く腹筋の運動になった。
かわいい絵柄。ただ、背景が少し殺風景だったかも。
■副題:妊娠系男子~いっぱい出して
★鴨川ツナ「六畳一間の同居人」(28頁)※ 星3
回避型。コミックスだったら、違和感をもちつつも読み流す程度。
格安物件に引っ越した主人公の雄大。そのことを友人に自慢すると、事故物件じゃないかと指摘される。そういえば不可解な現象は起きるし、変な夢を見るし、体にも違和感が・・・。
・・・・・・。
この話の出だしは、主人公が夜な夜な見知らぬ同居人にいたずら(婉曲表現)されちゃってたってことで良いのかな?
1話目の段階では、怪奇現象(婉曲表現)が現実なのか、夢なのか不明。夜の怪奇現象中に目覚めない雄大もだけど、同居人らしきキャラの動きが不自然すぎて、オカルト的な理由があるんじゃないかと勘ぐらずにはいられない。
ここをきちんと処理するか、軽いノリで片付けるかで、話が変わりそう。
★輪子湖わこ「最強ビッチLv.100」(20頁)
言葉責め。不良たちに絡まれてた主人公を、(意図せず)別の不良が助けてくれた。お礼をしたいと申し出ると体を要求されるというエロマンガ。
★嶋島おせろう「へなちょこ王子の襲来っ!」(30頁)
魔王の嫁探しという設定を利用してセリフに紛れ込ませてた。
★奧世さや「ダディミーツアンノウン」第3話(24頁)
言葉責め。シングルファーザーと保育士の恋バナ。
■副題:妊娠系男子~愛がれば大丈夫!
★ちしゃの実「まほろばデイズ」(26頁)※ 星4
設定に紛れ込ませ型。結構はっきり言葉にしてるけど、混乱して口が滑った感じ。SF設定は見当たらない。
主人公は、九鹿家の使用人の息子・草介。
九鹿家は、神の使いの「鹿」の名家。神話が混在する世界観で、九鹿家の跡取り息子である白羽(姿は人間)は、草介が唯一の友達。
雇い主と使用人という家同士の関係は、二人の間では逆転し、草介が命令して白羽が従う。ところが白羽が発情期に入り、周囲の人間と白羽自身の様子に異変が起きだして・・・。
―― トーン多用でも無機質さを減らす手間をかけてて、温かみがある絵。キャラクターの体格差が大きかった。
★麻倉カムイ「ちいさな島のやさしい恋」第3話(24頁)
一応、言葉責め。二人ともおっとりしてて「責め」って雰囲気は無い。
★トモエキコ「お姫様は肉食系(攻)」(24頁)
会話上の冗談。姫と姫? 片方だけ、+女装。
★前崎もなか「きみと夜の果て」第5話(24頁)
会話上の冗談。この話で最終回に言葉責めとかあったら引いてた。
★加村カロ「背景、絶対君主さま」(10頁)
特に無し。
[結論] 勝者:妊娠を連想させる「言葉責め」が好きな人
特集をそのままの意味に受け取って期待してた読者もいるんじゃないかな?
そんな人には次号の蔓沢つた子さんの作品をすすめたい。
※ 雑誌で中立評価になったときは、星3以上の作品を個別に表示してます。