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mabataki no aida
转瞬之间
多くを語らない。
だけど、きちんと気持ちが伝わってきた・・・
そんなラストでした。
性描写はまったくと言っていいほどありません。
キスシーンも軽め、あとはハグや手を繋ぐくらいなので
物足りなさを感じる部分もあるのかもしれませんが
読み手がそれぞれ、いいように想像すればいいのかな・・・と思いました。
そして、説得力のある、素敵な文章です。
セリフなども最小限で、あまりごちゃごちゃと多くを語らず
読み手に任せる・・・ような感じに思えました。
最後の所で、お互いの正直な気持ちを打ち明け合い
恋人として、遠慮しないで歩み寄ろうと約束する二人。
それは、おそらくSEXとかも含めて・・・なんだろうなと私は理解しました。
その後の描き下ろしで何年か経ったおそらく一緒に暮らしているであろう二人、そして大きくなった娘のミナ。
家族団欒の食事風景。もう幸せを絵に描いたようなまぎれもない家族です。
そこに、何年が経過したかは記されてはいませんが
ミナちゃんがかなり大きく素敵なお嬢さんになっているので
5年から10年くらい経ったのかな、と想像できます。
その間に、きっと二人の間にもいろんなことがあったんだろうな
きっと愛情のあるSEXもたくさんしたんだろうな・・・
と、勝手に想像させる何かがそこにありました。
こういう表現の仕方も有りなんだな・・・と思わせる作品です。
英陽の元カレ、本当にいい仕事しています。
私は個人的には、こっちとより戻してほしいくらいでした。
元カレ、めっちゃイイ男です。
2巻、完結です。
具材は揃った、下ごしらえも終わった。
さあ、火にかけて出来上がりの味を楽しみにしましょう。
すでに1巻にて駒は全て披露されており、それが一体何味になるのか?
決め手は一体なんだったのか?
うすうす察しながらもそれから逃げていた男。
あきらめながらも期待しながらも、友人関係を失くしたくないと葛藤する男。
腹をくくって、さあ、来い!と言いきれず
「失礼な恋はしたくない」と一見まっとうに相手の事を考えていそうでいて生殺しをあたえている相手。
でも、どこかにきっと何か決め手はあるはず!
具材を用意して見せるのに、実に丁寧すぎるほど見せてくれたので火にかけたらあっという間でした。
そう言ってしまうと、ちょっぴり身も蓋もないのですが
そんなものなのだろうと思わざるを得ない。
というか、そういうものなのかもしれない。
ここがちょっぴりつっかかりを覚えなくもない部分ではあるが。
その後の温泉旅行の話とか、元カレの話とかそんなものがある事によって本編部分がとても補完されるのです。
ただ切ないだけじゃない。
優しいからいいわけじゃない。
彼等の心と読む自分が同化してその感情を共有できる。
そんな作品だから、この本が好きなんだと思う。
初出が一般向け電子配信媒体。
そして単行本発行は一般青少年向けレーベルから。
こう言う二重の枷の中でBLの世界観を展開する事が
出来るのかと言う実験サンプルとしての役割を
成り行き上課せられたこの作品、BLとしてきちんと
終わる事が出来るのかどうかと評者は終始ハラハラして
おりましたが、どうやら杞憂だった様です。
確かにBLとしてのストレートな描き方を出来ない分
読者が拍子抜けしてしまう部分は否めません。
が、それをきちんと補う視点が描きこまれ、
結果として展開に深みを与えています。
帯の惹句に対する回答が本編できちんとなされている。
それが、充分な実験成果かと。
幼馴染で4歳年上のハルくんをずっと好きだった秀。しかしハルくんからの結婚報告メール以来、メアドを変更し連絡を絶ち諦めていたはずなのに再会してしまう。
しかもハルくんは奥さんを交通事故で亡くし、男やもめとなっていた。相手の不幸を知って、最低だと思いつつもほんの少し期待が芽生えてしまう秀。
土曜日はハルくんの申し出によりハルくんの子供の面倒を見ることになり、ハル親子と秀の三人で過ごすようになります。
諦めていた恋の再燃と、二人の距離感の違い、秀の元彼の登場に、ハルくんの牽制。
私はハルくんがとにかく可哀想だと思いました。
愛する奥さんが突然この世を去って一年。たった一年です。
最愛の奥さん。嫌いになって別れた訳ではない。突然奪われてしまった存在。どれだけ経てば気持ちが落ち着くのか見当もつきません。そして幼い子供を抱えている。
恋のことなんて、一番後回しだし、そんな事すら考えられないと思うんです、正直なところ。
「嫁さんのことでまだ頭がいっぱいなんだよ。」は当然だし、奥さんを突然亡くした夫としては、ごく真っ当な考えだと思います。
それを聞いて秀は自分の恋のことばかり考えていた己の愚かさに気付くんだけど、同時に「まだまだってずるい!」という言葉を投げつけてしまう…。
嗚呼、本当に愚かだ。待て!待つんだ!と私は読みながら心の中でつい呼びかけてしまう。
二人に恋をしてもらわないとお話が成り立たないので困るのは判りますが、結論を少し急かしすぎだと思いました。秀には3年くらいはじっと待っていて欲しかったです。ずーっと待って黙って健気に支える人が好きなので…。待ったからといって好きになってくれるか判らなくても見返りがなく待つ人が好きなんです。
なので、奥さんの事と子供の事で頭がいっぱいのはずのハルくんが結論を出して秀を受け入れるまでが、綺麗ごと過ぎるというか、あれよあれよと進んだ気がしました。
レーベルが少年誌で携帯アプリで読めていた作品というのに納得です。一般誌の同性愛物としてはこれ以上どぎつい葛藤、ざらついたものは描けなかったのかもしれません。
これだけだったら多分萌評価くらいでしたが、秀の元彼を中心に描かれた番外編がとても良い。メインカプである秀のハルくんに対する葛藤よりも、元彼の悩みや葛藤のほうが深みが感じられてなんていい男だろうと思ってしまいました。これがとても良かったので萌萌です。
超個人的な意見としてはハルくんの髭が…ちょびアゴ髭反対!何度剃ってやりたいと思ったことか…。
ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのが、こちらの作品です。
表紙の淡くて透明感のあるイメージを損なうことがない内容だと思いました。
教えてくださり本当にありがとうございました。