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hollowman
2009年のデビュー作(旧装版)は未読。好きな作家です。この前に出ている3作も、とってもお気に入りでたびたび読み返しています。クロオ千尋作品は、表紙やタイトルからするとどれも激しそうなのですが、中身は甘エロ&ほのぼのという印象。
この作品『hollowman./また明日 〈新装版〉』は、私には表紙からは予想できない中身という感じでした。hollowmanはここでは幽霊で、表紙左のロングジャケットの彼のこと。ちゃんと名前もあります。この幽霊、どうやら今のところ右側の彼(前田・26歳・独身)にしか見えないらしいのですが、この幽霊のキャラに前田が馴染むところがキュートだなと思いました。
そんなふたりの出会いのシーンから始まって。幽霊は日々前田の前に現れ、幽霊であることが次第に気にならなくなってしまうほどさりげなくそこにいる。ダンボールだったのに、やがて幽霊に椅子を用意してあげる前田。自分が作ったパスタを見て「美味しそうだねぇ」とつぶやく幽霊が、それを食べられないと気づいて寂しくなる前田。恋愛話になるとイヤそうな顔をする前田が気にかかる幽霊。お隣さんの色恋沙汰に首を突っ込みたくなるやさしい幽霊。まだ核心に迫った会話があるわけではないのですが、彼らと、その周りの人たちから、彼らをつないでいるであろう人物にさりげなく触れ、近づき展開していくストーリー。この発想がとっても自由でよい!
実はこの作品。エピローグにて、おぉ!とうとう例の彼はここにたどり着いたのか?と思わせるのですが、え、ちょっと!そこで終わるのです。予想はできるけれど、やはり続きが読みたくてしかたない作品のひとつになってしまいました。またそういうの、増えてしまった...。
あとがきによれば、作者も「ずっと続きを描きたいと思ってる」とのことでしたので、ぜひぜひ、読ませてほしいと思います。まだ期待が込められると思ったので勢いで神評価です。
モンブランちゃん(犬)にとっても癒された~!
これを読むともう...大型犬を思いきりガシッと抱きしめたくなります。
ファッションも大好き。
(※追記)あとがきが3ページあります。デビューから5年間のヒストリーを振り返るもので、ファンにはとても興味深い。ジュネットから執筆依頼が来るまでエロを書いたことがなかったため、その際の依頼メールを二度見したとのこと。作者は、私の中ではもうエロイメージです(笑)。
(※追記2)hollowmanは幽霊とはじめのほうに書きましたが、作者がなにをhollowmanとしているのかは、実際のところはわかりません。
(※追記3)エピローグの「例の彼」について、お隣さん桜のセリフからすると、きっとそうですよね?と思った。
クロオ千尋さんのデビュー作の新装版ですが、冒頭はこれBLなのかな?ていうような緩い展開でした。
でもこのキャラのゆるさやストーリーのテンポはやはりこの作者さん独特な気がします。
昔からこういう雰囲気だったんだなあ。特にキャラの微妙なゆるさはこの人にしか出せない味だと思います。
幽霊と同居する青年、浮気な男遊びを繰り返す青年…ちょっと一般人とはかけ離れた非日常なのに、それを限りなく日常っぽく綴っています。
ちょっとせつないシーンをからめながら、なにか大きく変わっていくというわけでも、どうにかなるわけでもなく、毎日が続いていきます。
シリアスなシーンにきてもどこかシリアスになりきれないところもいい。
ただ、これで終りというわけでない作品だと思いますので、これ一冊でラストまで読めないのは少し残念かもしれません。
BLには珍しいタイプのハートフルコメディーだと思います。
ちょっと変わった作品を読みたいときにおすすめです。
ある日ポストに腰掛けている幽霊を見かけて目が合ってしまって
自分のアパートにまで自由に出入りされ
困惑しながらも次第に楽しいとまで思えるようになった前田は
決して本気の恋をしようとしないのですが…。
丁度お盆も近いのでタイムリーな感じですけども
前田くんはこんなにお人好しで心配になってしまいます。
いくら幽霊が悪いヤツじゃなくても
厄介な事になってたらどうするの!と
ついつい母ちゃん視点で読んでしまいました。
幽霊・城戸育郎がなぜ亡くなったのか、なぜ眼帯をしているのか
そもそもなぜ前田くんにしか見えないのかと
色々謎は多いのですが
年も1つ違いなので徐々に仲良くなっていく様子が微笑ましいです。
そっけなかった会話がどんどん楽しくなっていくのです。
でも恋仲にはならないのね…??
そこが斬新だなぁ。
前田くんが苦い過去の為恋人を作らない主義なのも
回想で充分伝わってつらいです。
だけど優しいのは昔から変わらないのが偉いな。
偉いっていうのとは違うかもしれませんが
前田くんが前田くんで良かったと思うのです。
育郎は良く言えば素直、悪く言えばデリカシー無しなんですが
嫌なヤツじゃないことは確かなので
前田くんは無意識に呼んじゃったのかもしれないww
隣人のオカマ・桜さんがギャグ要員かと思ったらそうじゃなく
BL作品ですが人情味を感じました。
やっぱり前田くんは優しいし、育郎はいいヤツ。
意外だったのが、学生時代前田くんを悲しませた酷い男・英一のその後!!
相も変わらず好きなように生きていましたが
トラブル続きなのもうなずけるww
それでも都度都度回避出来ているのはそういう運の持ち主なのか…。
関わった人達が気の毒です。
でもちょっと憎めないのがまたお上手だなぁ。
気になるのは育郎が消えてしまわないかどうか。
成仏した方が幸せなのかもしれないけど
前田くんといつまでも仲良くしていて欲しいと思ってしまいました。
なぜか自分にだけ見える幽霊、のお話で、そのままタイトルになっています。
ポストにぼーっと座っていた、短髪めがねの青年。自分に見えると知って、家までついてきます。
ものを持ったりはできないので、留守を守るわけではないのですが、話し相手としていつしか同居している二人。
ちょっとした日常を描く4コマ漫画風のページもあり、まったり進行します。
と、思いきや、中盤からだんだんと物語が分厚くなってきます。主人公の過去が語られ、居候?の幽霊に似た青年に手ひどくふられた過去が明らかに。
昔自分を振った青年は、今は結婚しているがゲイで、日々行きずりの男性と。。というお話もあるのですが、ここで単行本としては途切れていて、まとまりのない1冊になっていました。
おそらく続編があると思いますので、ぜひまとめて単行本化して頂きたいなーと思います。続きが気になる。。
敢えて旧装版の情報を無視して情報入力を試みました。
帯に偽りはないとしても、受攻の二元論で語るのは
なにか違うのではないかという手応えがありましたので。
一応一本筋の通った物語ではある筈です。
しかしながら、誰が本当の主人公かと問われると
どうにも即答できない。
一応という前提付きの中心人物はいますが、
じゃあその人物が軸になるかというとどうも怪しい。
登場人物全てにタイトルが当てはまるという
短絡で片付けたくなってしまいますね。
でもこう言う群像劇は個人的に嫌いではありません。
同人誌で刊行されている続編ではきっと伏線が回収され、
収斂もしているのでしょう。
そこまで収録された新装版であれば、きっと
納得出来たのかも知れません。