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mate wo shite zero kyori
初コミックスらしい初々しさを感じる本でした~
3CPのお話が入っています。
うち2話はエッチなしでエロ度は低め、
ワンコな攻めたちの爽やかさが心地よい、ほのぼのテイストな1冊です。
表題作は「好色メガネと幸福なイヌ」3話+描き下ろし
福が来る、幸せな雄、と書いて「福来幸雄」
なんともご利益がありそうな名前のリーマン(攻め・表紙上)は、
喫茶店である日、忘れ物の日記を拾う。
中を見ると、綴られているのはセックスの記録ばかりでビックリ!
その日記の持ち主は、キレイな顔した男で(受け・表紙下)、
攻めはノンケなはずなのにその笑顔にドキドキしてしまって…
名前負けして平凡な人生を歩んできた男が、
アバズレ日記を拾ったことで男と関係を持つことになり、
その日記は今度は夜のテキストになり……♪
お話の展開も、攻めが純朴ながら積極的なのも、
その攻めに対しゲイで性に奔放な受けが、
たじろぎつつ強気を保とうとするのもとても可愛かったんですけど、
ちょ~っと色々ぼやけてしまっている印象で、少々残念。
受けがセックスの記録を付ける理由や、
そんな受けを攻めが好きになる理由が、いまいちストンとこなかったです。
アバズレ日誌も、
それほどエッチの内容が詳しく書かれているわけでもなくて、
あれを読んで攻めはホントに夜の勉強になるのかな??
いっそのこと、
受けはエロ小説家で、ネタにするのにエッチの内容を刻銘に記していて~、
実際のエッチもめちゃ上手で~とかの方が…なんて思ってしまいました。
(勝手にすみません……)
一番好きだったのは最後のお話「サニーサイドテンダー」1話+描き下ろし
幼馴染同士、だけど学年が1つ違う、元気な年下ワンコ×無口くん
受けがなかなか喋らなくて、
頷いたり頭を横に振るだけで、攻めと会話が成り立ってるのが妙に可愛い。
それが、
攻めの友達関係を心配して、無口な受けが頑張って喋り出したり、
いつも元気な攻めが、実は不安な想いもあるのに笑顔でいたのが分かって、
キュンときちゃいました~
全然性格が違うのにすごくお似合いなふたりで、癒された~~
作者のぜくろうさんは、
純朴さのあるワンコを描くのが上手な方だなぁと思いました。
それを極めてくるのか、はたまた違う路線になるのか、
2冊目も楽しみにしたいと思います。
年下わんこ×貞操観念が紙っぺらなゲイの美人は、個人的にこの上なく好みなので期待して購入したのですが、…………あれ?ちょっと思うものと違ったかも?
紹介と内容は間違っていないし、確かに年下わんこ×ゲイの美人受け(しかも眼鏡!)なんですが、響いてこなかったです。
攻めが受けに傾く展開が、あまりに唐突だからでしょうか。
一回忘れ物を届けて、二回目にいきなり「好きです!貴方で抜きました!」っていうのはどうなんだろう。それで、そのまま傾れ込んじゃうのはどうなんだろう。もう少し、感情の動きやら、ときめくシーンがあってもいい気がしました。あ、そうか、全くときめかなかったんだ。
どうしようもない受けだけど、こういう意外な面もあってときめく!というのがなかったのです。
あの日記を読んだ訳だし、ノンケの攻めは受けの何処に惹かれたんだろう。
それが全く分かりませんでした。
矢張り、顔なの?いや、それもありなんですが、何かこうもっと欲しい訳ですよ!
ページ数の問題やら色々あると思うので難しいとは思いますが、題材は悪くないのに調理が拙いというイメージを受けました。
初コミックスだそうで、今後に期待ですー。
絵は綺麗でした!
まず、本書の収録タイトルを以下に記載します。
・好色メガネと幸福なイヌ 前編、中編、後編
・幸福を呼ぶかもしれない男
・沸点36℃の涙
・傷と涙と男と男
・サニーサイドテンダー
・幼馴染の彼氏力
■「好色メガネと幸福なイヌ」について
王道の、ワンコくん×キレキャラといったカップリングですが、ワンコくん側のキャラが途中から「そわそわ」から「元気っ子」に変わってしまいます。
読み始めは「キレキャラにまんまとペースを持って行かれてしまうそわそわワンコくん」の絡みが次の展開を期待させましたが、
後半になるとキャラクターが変わり、キレキャラのペースを持って行ってしまうほど勢いの良い元気っ子になってしまいます。
登場人物のキャラクターが途中で様変わりするため、個人的にはあまり受け付けませんでした。
■「幸福を呼ぶかもしれない男」について
「好色メガネと幸福なイヌ」の前中後編を終えた後のティーブレイク的な軽い読みものです。
■「沸点36℃の涙」について
良くある「好きな同級生に想いを伝えられない主人公と、それに気付かないボケキャラ」の高校生活日常ストーリーです。
ボケキャラが泣き虫という設定なのですが、それでいて体つきがゴツイところがムムム…な感じ。
これも個人的な感想になってしまいますが「しゅみじゃない」という感じでした。
■「傷と涙と男と男」について
「沸点36℃の涙」の後日談的な軽い読みものです。
■「サニーサイドテンダー」について
元気っ子と無口っ子のカップリングですが、無口っ子がとにかく喋らない…。
そういうキャラなので当たり前なのですが、話の展開的に状況を汲み取りにくい場面が多々見受けられました。
元気っ子が低身長・無口っ子が高身長な点も「逆ならなぁ…」という個人的には惜しい設定でした。
■「幼馴染の彼氏力」について
「サニーサイドテンダー」の後日談的な軽い読みものです。
■全体を通して
全体を通して言えるのは
・とにかく感情移入ができない
・キャラ設定のバランスが悪い
・話の展開に「惜しいなぁ」という点が散見される
といったところでしょうか。
ストーリー自体は良質なので、もっとキャラクター設定(性格や身長)を凝って欲しかったです。