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裏サンデーで話題騒然となった意欲作です!!
love boy love
裏少年サンデーに掲載されていたボーイズラブです。
一般的なBLレーベルだと大体一巻、多くても数巻にまとめられがちなラブコメBLが5巻という充分な尺で読めるのが素晴らしいと思います。
人気だから無理やり引き延ばした5巻、というわけではなく、必要な心理描写・エピソード・ギャグをあますところなく詰め込んでの5巻、非常に適切なボリュームだったと読み終わって感じました。
絵柄やギャグ等が少年漫画テイストで新鮮、飽きずにどんどん読み進められてしまいます。掲載誌が少年誌ということもあって、読み進めながら「もしやBLエンドでなく友情エンドな可能性もあるのか!?」というハラハラもあり(杞憂でしたが)、「裏サンデーって少年誌だけどBLもOKなの!?」という背徳感みたいなのも味わえます。
タイチ君がノンケの哀川君に対してしょっぱなから積極的で、好きな気持ちがダダ漏れで、スピード感のある掴みですが、全巻通して中だるみすることなく色んなハプニングなどがあり、クスっと笑えるギャグ豊富なエピソードが満載で、一日で読破してしまいました。サブキャラも皆魅力的でした。
タイチ君は自分の好きという気持ちに非常~に正直でカナリ行動的なので、読んでいてとっても痛快で、じれったく感じたりイライラしたりすることが一切なく、「おぉそこまでやるか~!」「ここでそういう行動に出るか~!」と読者が圧倒され、ますます応援したくなってしまいます。
と、このように楽しく一気に5巻読破できてしまう本作ですが、根底に流れているテーマの一つは、同性愛者がノンケに恋した時の「僕に対して恋愛感情を抱いてくれる可能性は1%あるのか?それとも0%なのか?」という不安、またノンケ側の「ゆらいでいるこの気持ちは友情からくる同情なのか?それとも恋愛感情になる可能性が1%でもあるのか?」という葛藤なのだと思います。
このテーマを、重くなりすぎることなく、ところどころにちりばめた作者の手腕に関心します。そして、お話の締めくくり(5巻目)も本当に理想的で感動しました。
この作品にはHシーンは無いのですが、普段HシーンのあるBLばかり読んでいる私ですら、このような作品に出合えて本当に良かったと実感しています。BLレーベルの作品では無いためか、ウェブや書店での販促が充分でなかったためか、この作品の知名度が低いのが非常に残念で、もっと多くの人に読んでもらいたい作品の一つです。