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tomarigi ni L'Oiseau bleu
タイトルとカバーに惹かれての購入パターン。この作品はなかなか健闘した方でした(苦)。
先のレヴュアー様がご指摘されていらっしゃいますように、全体的にオシャレな雰囲気が漂っていましたね〜。ふむふむ〜。雑誌を読まず、BL歴も浅いのでCitronがどういう系統なのかすらもよく分かっていない野暮天のわたしが言うのも恐縮なのですが。。タイトルも、カフェ「止まり木」に、帽子屋さんの「青い鳥(フランス語で)」ですものね。帽子を青い鳥に喩えて言及するシーンなどもあって、ステキでした。
カフェのギャルソンでゲイの誠十郎は失恋したばかり。毎日ランチを食べに来る帽子屋さん、由貴と最近なんだかいい感じ。自分がバリタチだと思い込んでいた誠十郎が、由貴と出会って「タチ」アイデンティティーが崩壊していく様が描かれています。タチネコのせめぎ合いといいますか、言うなればリバ危機?が描かれる、絞ったテーマ選びが新鮮でした。
由貴曰く、誠十郎は「わからなくなるまで考えちゃうタイプ」。自分はタチ、由貴はノンケだから慎重に…とか、エッチの時はどっちが上か下かとか、一人でグルグルしています。ところが、誠十郎が通うゲイバーのマスターや常連さんに、彼を縛っている思い込みを気付かせてくれるような、思わぬ指摘を受けて…。
絵柄については、ガサガサとした線が味なのかもしれないけれど、人物の顔だちや目がきつめなので、シンプルなストーリーだけに素っ気なく感じてしまうかもしれません。でもゲイバーのマスター、夏海ちゃんのお顔とか、後日談のイチャイチャには適度に甘さがあって可愛いいんですよ。なんだろ。もう一声、何かが欲しかったような気がいたします。
目の肥えたお姐さま方にはおそらく物足りなさを感じる作品かも知れませんが、テーマ選びと最後まで読ませてくれたストーリー展開に、個人的には読んで後悔しなかったお話でした。
初読み作家さん。
白っぽい薄い絵柄がオサレサブカル系な雰囲気で
いかにもシトロン作家さんって感じですv
カフェ店員の小宮(表紙のメガネ)は
イケメンなのにいつも恋人にフラれる
バリタチのゲイ。
ある日、常連の帽子屋・由貴(表紙左)に告白され…。
由貴のヴィジュアル(ヒゲ&目頭の皺)から絶対オヤジ攻めだ!と踏んでいたので、まさかの同年代設定にびっくりw
でもこんなちょっと枯れた感じの若者って
ガチのイケメンにいそうですね。
モテるからガツガツしないし
誰にでも優しくできる余裕があるというか。
ノンケなのに小宮を好きになったら迷わず告白して、
小宮に返事を保留にされても気長に待って、
ベッドでも小宮に気を使って自分が受け身になろうとする…。
こんな完璧なイケメンなのに
お昼寝好きなおじいちゃんキャラってとこも可愛い♪
こういうとぼけた一面ももっと見てみたかったです。
作中では、小宮が悩んでるシーンが大半なので
日常の風景があまり描かれず、
仕事してる大人の魅力が伝わってこないのが残念。
受けとなる小宮は、ヘタレで乙女気質だけど
何でも自分がリードしたい頑固さもある人。
でも由貴のような優しい人に大事にされることで
最終的には良い受けになったんではないかと。
キャラ的にはどちらも悪くないのですが
いかんせん話が物足りない。
タイトルの「止まり木」「ロワゾーブルー(青い鳥)」はそれぞれカフェと帽子屋の店名というだけで、ストーリーとはあまり関係ありません。
また、小宮がよく行くバーのバーテンやその恋人、由貴の友人のDJなど、脇キャラの掘り下げがやけに詳しいのですが、その狙いもよく分からない。
ゲイのコミュニティは世間が狭いのか、皆知り合いのような雰囲気にも??でした。
脇よりメインキャラの日常をもっと描いて欲しかったような…。
とくに由貴、せっかく「帽子屋」なんて素敵な設定があるのに、仕事してるシーンも帽子への拘りを語るシーンもなく、設定倒れに終わった印象。
終わりの方でショーのシーンがチラッと出てきますが、そういうのをもっと見たかったな…。
お洒落な雰囲気は良いけれど、
話としては薄味で物足りないかなという印象です。