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期待半分、不安半分で覗くテーマのアンソロジー。
どうしてこうなっちゃったんだろう…
どうにも断れない男の子たちの話が、一時間目から休み時間や放課後などと銘打ってリレーのように進んでいく一冊。どれもびゅーんとエロに向かっていきます。心の痛みや刺激は多め。狂ったゲス野郎がいっぱいなので注意が必要です。ダメな人が読んだらきっと、気が滅入っちゃうと思うので。
【一時間目:カンニング】ぴい『フセイコウイ』
【二時間目:女装】たらつみジョン『正方形のアイスクリーム』
【休み時間:告白】森世『誰にもなれない』
【三時間目:AV鑑賞】真名子『ヨゴれた顔でコンニチハ』
【休み時間:暇つぶし】にっく『もう■なんてしないなんて』
【四時間目:盗撮】クリハラ『秘密』
【五時間目:神学】さとまる『真っ直ぐな歪み』
【六時間目:友達作り】博士『全部お前のせい』
【放課後:万引き】エマオ『カトルフィッシュ』
【特別活動:生徒会】カス『純愛バベル』
【進路指導室】吉田ゆうこ『ずるいひと』
真名子・にっく・カスの作品あたりで、気分的にちょっと休憩できましたが全体的にはダークです。
特に五時間目までは、よいコンディションのときに読んだ方がいいかも。救いようのない感じが続くため、作品に対してどうこう感じる前にどうにも疲れてしまって…しかしよくまとまってオチがオチらしい作品揃いでした。アンカー作品が一番ゾクっとしてひどくてかわいそうで、やりきれないけれど…このあとどうなるんだろう。このテーマにぴったりという感じ。
どの作品も、くっきりとしたエンディングが用意されていない分、先のわからない面白さを集めた作品としては興味深かったです。それに全作品ここまで脳裏に焼き付いていることを考えると表現力のみえたアンソロともいえ、読んでよかったと思う。
それにしてもみんな譲ってばかりなんだもの。お願いだから一人ぐらいもうちょっとねばってくれ~!と、かなり虚しい期待をしながら読み終えました。いずれにしても、読むのにけっこうパワーが必要な一冊ではあります。作家陣もよかったしムリヤリ侵すBLはキライじゃないのだけれど、たとえこのテーマでも私としては愛が足らなさすぎた。アンソロ自体評価しにくいものですが、さらに評価の難しい一冊という感じ。でもレビューを書いてみたいと思ったということで…萌を付けたくてもやっぱりここまで。