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多種多様な「下衆」に魅せられました!
もともとはらださんと秀良子さんが
目当てで購入したものの、ほかの作品も
私の中では当たりで大変満足でした
やっぱりはらださんの下衆には萌えました
とにかくかわいかったです
攻めの心理が手に取るようにわかりました
受けの健気で一途なところにも惹かれます!
全ての作品を通して読み、
「攻めの下衆」と「受けの下衆」には
それぞれ違った趣がありどちらもよいと思いました
とにかくおすすめです!
「病みBL」「痛いエロ」など
各社から様々なダウナー系アンソロが出ていますが
後味の悪さではこの「下衆BL」がダントツかも?
愛ゆえの暴力…とかではなく
もっと本能的な性欲、嗜虐心、優越感…
そういう人間のダメな部分が直球に描かれていて
思わず目を背けたくなるけど共感もしてしまう
そんな下衆さが印象的でした。
作家数は総勢10名、それぞれ頁数もあり
読み応えある短編が揃っていました。
◆はらだ【やじるし】
ぼっちの同級生(受)の好意を利用し
パシリ&フェラさせている大学生(攻)。
でも、受に彼氏ができて自分から離れていくと
惜しくなってしまい…。
攻はどこまでも傲慢、受はどこまでも健気で
救われないけど、最後の攻の台詞に
ほのかに甘さがあり、読後感は割と良いです。
◆おげれつたなか【逆さ文字なら好きだと言える】
恋人(受)は、口が悪く浮気性だけど
エッチのときだけは素直で…。
この話が一番正しくBLしてたかも。
誠実な攻とツンデレ受で最後はラブラブに♪
◆プルガリア【ケモノカモヨミユキチャン】
ニューハーフバーで働くミユキちゃんは
最近ストーカーに悩まされていて…。
下衆をもって下衆を制す?
ギャグテイストかと思いきや
まさかの乳首ブッ刺しプレイに驚愕。
コミカルだけど狂気も感じられるお話でした。
◆久保田【ゲスとクズは惹かれ合う】
これは面白かった♪
パチンコ好きな年下攻と
借金取りの受(すごくガラが悪いw)。
受は明らかにカタギじゃないのに
アホの子すぎる攻は受の職業に気づかないw
しかもそんな受の会社から金まで借りてしまい…。
社会的にはダメダメな二人だけど
お互いへの愛は本物(たぶん)。
ハイテンションなやり取りが楽しいお話でした♪
◆市川けい【道連れ】
オヤジ×若者。
セフレ関係にあった二人だが
受に本命(年下の彼氏)ができ、別れることに。
その後、攻にも本命(年下の彼女)ができ
それぞれに幸せそうな二人だが…。
一年ぶりに会い、激しく求め合う二人。
それぞれの恋人は
優しいけどセックスは下手で
謝られながら、気を使いながらのセックスは
二人にとって満足できるものではなかった。
受に「道連れ」にされたことで
そんな自分の欲求不満を、
どうしようもない下衆な部分を
暴かれてしまった攻の苦しみが胸に痛い。
ラストを飾るに相応しい、とても切ない短編でした。
その他、イジメをテーマにした【オレは人気者】や
ブラックなオチがステキな【グッドエクスキューズ】など
下衆ザマァ系から下衆無双系まで
様々な「下衆」を楽しめるアンソロでした。
収録作品が、個人的に好きな作家さん揃いだったので購入。
どの作品も高レベルで、大変美味しくいただきました。
傲慢な俺様攻めは基本的に地雷なんですが、傲慢な俺様=下衆なんて短絡的な作品がないところがいい。
因果応報だったり、ホントのアクマは天使の顔でやってくるだったりと、
どの作品も捻りが効いていて、おもしろかった。
で、おもしろかったのは確かなんだけど、
逆に、捻くれ合戦みたいなのが、ちょっと食傷?と言えないこともないような、、、
個人的一押しは、ブルガリア「ケモノカモヨミユキチャン」
絵は若干不安定だけど、そこが味。
ミユキちゃんやミユキちゃんの同僚がみんなかわいい。
そして、蛇龍さんって、今こんな絵になったのかぁ。
タイトル通り、下衆やろうばかりの作品でした。うん、満足です。
短文ではありますが、作品の一部(多少のネタバレを含む)の感想を書きたいと思います。まず
「はいすく〜る☆ララバイ」秀良子先生
とってもキュートな顔の下衆やろうでした。高校生のおはなしで、キュートな男の子が、自分がとてもタイプだった一匹狼のヤンキーくんを逆レイプしちゃうはなしです。攻めの子大好きが故の、受けの暴走ですね。
「グッドエクスキューズ」蛇龍どくろ先生
絵に描いたような下衆やろうでした。下衆っていうか、クズ?攻めは、女の子も大好き野郎です。そんな攻めのタイプは「自分のことが好きな子」
受けの子は、きっと、攻めのことが前から気になっていたんでしょう。攻めのちょっとした行動に、顔を染めてます。可愛い。
二人の関係性は、出版社?の社員と本屋の店員。最初から最後まで攻めは、下衆やろうでした…
因みに受け攻めは私の勝手な目測であり、この作品に関しては、エロシーンは一切なかったです!
「やじるし」はらだ先生
単行本も出ていますね。やじるし。大学生同士のおはなしですが、受けの子は攻めのパシリ。
受けは攻めに告白するまで、攻めが、こんな下衆だとは知らなかったみたいですが、下衆な一面を見せた攻めはとことん下衆です。モブが心配するほど、下衆です。受けのフェラと、攻めの無理矢理な行為シーンがあります。攻めの気持ちの変化に注目です。
因みに単行本、やじるしには、他にもはらださんの描く下衆が沢山載っているので、オススメです。
「逆さ文字なら好きだと言える」おげれつたなか先生
とっっっっても浮気癖のある、下衆な受けの子と、世話焼きな攻めのおはなし。二人は小学生からの付き合いで、所謂幼馴染。
受けの子は、中卒フリーターと、下衆というより、社会のクズですな…そんな受けを一途に愛する攻めと、受けが浮気をする理由がとっても可愛くて、悶えます。
下衆作品は、オチがない。といいますか、続きあります?って感じの終わり方が多いですが、この作品に関してはちゃんとオチもあって、胸キュンです。因みにエロシーンは、受けが攻めを煽って…という感じです。
「せまいせかいに」つゆきゆるこ先生
浮気癖のある夏路くんと、超世話焼き(人に頼られるのが大好き)な澄滋くんのおはなし。
一見、おげれつたなか先生の作品とダブる面も垣間見えますが、決定的に違うところは、浮気癖のある「攻め」世話焼きな「受け」だということと、おげれつたなか先生の作品では、二人は恋人同士ですが、つゆきゆるこ先生の作品では、二人は付き合ってません。
受けの子が婚活をすると知った攻めが暴走して、行為の際。暴力シーンも少しありますが、愛ゆえです。
攻めの子は告白した瞬間、何かがはじけて、とても泣き虫になり、受けの子は愛されてると実感した時、いつもの優しい受けから少し変わります。結果、相思相愛です。
「道連れ」市川けい先生
タイトル通りの作品です。受け攻めの関係は、端的に言うとセフレです。おじさんが攻めで、若い子が受けてます。
後腐れない関係だったらしく、受けに恋人ができ、二人はもうこれっきりと離れ離れになるのですが、
一見、攻めが受けに依存してるように見えて、実は受けが攻めに依存しています。
月日が経ってたまたま出会い、自分から離れようと言った受けは、攻めに女の恋人が出来たと知って、ホテルに誘います。
お互い、恋人がいるにも関わらず、体の関係を求めてしまう。誘った受けの方が、下衆の臭いは強いですが、二人とも下衆ですね。
最後のページに各先生の、作品についてと、下衆の三大要素が載っています。
少しでも参考にしていただけると、幸いです。
BLとして捉えるなら充分にOKラインです。
ただこれが男女もので刊行されていたなら
間違いなく何処からともなくクレームが
来ていた事でしょう。
視方次第では年齢制限をかけてしまいたくなる
内容ですが、そこを好い加減に処理して
あるのでさらりと楽に行けてしまう。
各作品には救いが用意されています。
救いの手を延べるのが天使とは限っておりませんが。
作品は作品と割り切る方が読む分には御馳走でしょう。
後は読み手のコンディション次第の加減かと。
アンソロジー系って表紙詐欺多くて手出すの躊躇したんですが、これは当たり多くて買って良かったです♪
ちゃんと表紙の作家さんのお話もあったので安心しました。
中には下衆?って思うのもありましたが、ほぼすべて面白かったです。
中でも特に好きなのだけ…。
「ケモノカモヨミユキチャン」
可愛いニューハーフが最後攻めにまわるところが良かったです。ギャグでした。
「ブチオカ」
BLアンソロには珍しい(よね?)4コマでした。
4コマなのにオチない。ウリをして好きな人の影を追ってる学生の話です。ギャグじゃないし、シリアス。ラストがかなり悲しいですが、好きです。
「ゲスとクズは惹かれあう」
一番好きです。これもギャグっぽい。金貸しが受けなのがとてもグッときました。
アンソロで駆け足なのに出会いから今までが丁寧に描かれててすごい。クズ同士だけどハッピーエンド(?)で面白かった。
「オレは人気者」
どんでん返し系の攻め下衆でした。調子に乗ってる受けがどんどん堕ちて孤立していく様が好きです。
あのあとどうなっちゃうんだろうと妄想が捗ります。これ続きかいてコミックス化してほしいです。
「逆さ文字なら好きだと言える」
絵がめちゃくちゃ上手い~。お話もきゅんきゅんしました、可愛かったです。ラスト良い!!
「やじるし」
めっちゃ下衆…。だけど、恋心を自覚してしまう攻め可愛い。
受けは下衆な攻めを嫌いになれないところがとても悲しい。でも良かった…。
クズ受けが下衆攻めにやり返される系が好きでした。
良いアンソロでした^^
表紙の彼に釣られて買ったんですどね。
くっそー・・・てなるんですよ。
うずくまって床ドンドン叩いちゃいましたよ。
・・・なんでテメェが作中にいないんだ!!!!
ホント、釣り師です。
[下衆とは?]
下衆の定義について、あらためて問われると悩ましい。
巻末のコメント欄で作家の皆さんが「下衆の三大要素とは?」という質問に回答されてます。回答にある要素を定義にすると、7、8割の作品が下衆BLとして成立してたように思います。
問題は、読者にとっての「下衆」が、その定義にしっくりくるか。
そこでひとまず、この本が「下衆BL」というのは忘れてみました。
一作品として読んだときに、私が登場人物をどう感じるか試しました。
■下衆
★はらだ「やじるし」(34頁、扉絵なし)
股ぐら蹴り上げたくなるような下衆。
いっそ「外道」でも・・・とも思いましたが、健気が下衆に通じるかを見てる過程で小者臭が半端なく漂ってきて。結果、ここに落ち着きました。
個人的には、下衆は「愛すべき」もんじゃないってところに魅力を感じるんですけどね。そこは健気衆野郎が頑張っちゃいました。
★久保田「ゲスとクズは惹かれ合う」(33頁、扉絵なし)
テンプレのような下衆。しかし相手も下衆に負けない武器を装備したクズなので、下衆の可愛げが一番出てたような気がします。
どちらがより破壊力を持つかの勝負みたいでした。
■「下衆」というより「道化師」
★おげれつたなか「逆さ文字なら好きだと言える」(24頁)
なんちゃって下衆というか、ピエロというか。
「下衆」というテーマを取り払っても、普通のBLとして十分良い。
■「下衆」というより「性悪」
★秀良子「はいすく~る☆ララバイ」(16頁、扉絵なし)
★市川けい「道連れ」(24頁、扉絵なし)
性悪相手だと、期待するオチが下衆とはちょっと違う。どちらの作品も「性悪」な人物として見ると楽しめる内容でした。
(最初と最後の作品に同じ属性を感じたことも、私事ですが面白かった。)
■「下衆」ってより「変態」
★プルガリア「ケモノカモヨミユキチャン」(34頁、扉絵なし)
フェチというか・・・サイココメディ?ギャグ?
雑誌の掲載作品として読んでたら確実に下衆って単語は出てこない。
作品の並びとしてはほぼ中央に配置されてて、息抜きにちょうど良いです。
■ちょっと微妙な下衆
★つゆきゆるこ「せまいせかいに」(30頁、扉絵なし)
★原作 犬時/漫画 笑平「オレは人気者」(34頁)
下衆い部分もあるにはあるけど、それよりもサイコの方がしっくりくる。
あと外道とか。両方とも話はよく出来てて、胸糞具合が突き抜けてました。
■ちょっと微妙
★蛇龍どくろ「グッドエクスキューズ」(22頁)
漫画としては2話目に配置されており、読み手に「下衆って具体的には何だろう?」と考えさせる役割りを果たしてたと思います。
ただストーリーとしては、下衆な設定のショーケースを眺めてるだけのようで単調だった感じがします。
★藤生「ブチオカ」(8頁)
下衆としてはピンと来ませんでしたが、まあまあ良かったと思います。
―― 下衆キャラが出る話の結末は、ある程度はっきりさせて、読者に投げる形は避けたほうがいいかもしれません。
ぼかしは、余韻ではなく不快感になる可能性が高いからです。
作中でキッチリ話をしめるか、読者が先の未来を予測して納得できるようなものを用意するのが好ましいと思いました。
ところで、表紙にある「愛すべき最悪」の煽りと、D○n Ed Hαrdyをオマージュしたようなタトゥーの組み合わせは偶然?
わざとなら、さりげなく読者を挑発してるのかな~と思いました。
下衆って、あんまりいいイメージがないうえに、
人としてそれどーよ?って思うような言動にイラッとくるタイプなので、
多分自分向きじゃないよなぁ…と思いつつ、
豪華な作家さんたちの勢揃いさに負けて、発売日当日に購入。
全然大丈夫だ~~どれも面白い~~♪
特に、はらださんのと、犬時&笑平さんのがいいなぁ~
と思って読み進めていましたら、最後にガツンとやられました…(T_T)
純情路線のイメージが強い、市川けいさんがよもや、
ああいう作品をお描きになるとは…
個人的に、驚きとショックのダブルパンチだったのかもしれません。
最後の作家コメントで、下衆の3大要素とは?との質問に、
「因果応報(であってほしい)ですかね?」というお答えだったのですが、
あの作品は因果応報だったのか…な?
自分的にはそうは思えなかったのは、
受けと攻めのそれぞれの本命恋人に感情移入しすぎたせいなのか…。
あの受けと攻めこそ因果応報を受けろ!と思ってしまいました…(-_-;)
恋人を大事にしたいと言いながら、
その恋人を自分の都合で繰り返し裏切り傷つける男が一番地雷なんです…
そんな男はサイテーだ!
ああ、でもそういう男たちを描くからこその、下衆BL。
最初に記されていた、下衆の定義を再度読んで、…妙に納得。
下衆を題材にしたアンソロとしてはとてもよいと思います、
下衆になる理由、下衆ゆえの切なさが、よく表れた1冊でした。
ただちょっとこの本を楽しむ器が自分にはなかったです。
今度からは楽しめるか怪しいなぁと感じたら、
レビューが出るまで買うのは我慢しよう…という教訓にしたいと思います。
あ・・・秀さんの作品、この表紙のコは出てこないんだ。。。
てっきり、このコが登場するもんだと勝手に思い込んでました・・・この見た目の下衆っぷりに惹かれていただけに、ちょっと残念!!
や、面白かったんですけど。
「下衆」がお題のBL10作に、4人の作家さん(コタケ・ためこう・yoco・ハナ)によるカラー口絵付きとなっております。
さて、下衆とは何ぞや?なんですが――
定義に関しては、それぞれの作家さんに自由に解釈してもらう形式みたい。
執筆陣に「下衆」の解釈を聞いたコメントページが付いていて、ほほぉ~という感じ。漫画と併せて読むとさらに味わいが深まります。
若手人気作家さんが中心の、勢いがあるメンツという感じですね。
◆各話の「下衆」なエッセンス◆
●秀良子「はいすく~る☆ララバイ」:
下衆が攻めとは限らない。意外にコロンンブスの卵でしたねぇ。
●蛇龍どくろ「グッドエクスキューズ」:下衆の口説きは信じていいもの?
●はらだ「やじるし」:下衆も恋に堕ちる。
●おげれつたなか「逆さ文字なら好きだと言える」:
こちらも秀良子さんと同じく受けが下衆。下衆には下衆のワケがある?
●プルガリア「ケモノカモオミユキチャン」:
これは新しい! 下衆には下衆を、ち〇こにはあやとりを!
●藤生「プチオカ」: 片思いが昂じて隠れ下衆へ。
●久保田「ゲスとクズとは惹かれ合う」:
本作で商業誌デビュー! テーマは「兵長、下衆になる」かな??
この一冊の中では下衆度NO.1。ところで、ゲスとクズの違いって??
●つゆきゆるこ「せまいせかいに」:
同じく本作で商業誌デビュー!下衆の執着百まで。
●笑平(原作:犬時)「オレは人気者」:下衆の逆転劇。
●市川けい「道連れ」:下衆に恋して。
作家さんたちがお互いに遠慮し合った結果?なのか、下衆ど真ん中の分かりやすい作品が意外にも少なかった気がします。表紙のオラオラ系おにーさんが一番いかにもな下衆かも。
個人的には、下衆ど真ん中の作品が半分くらいあっても良かったな。
もうひとつ意外だったのは、何故か下衆の側から執着される作品が多く、下衆を愛してしまった切なさを描いたものが少なかったこと。
はらださん・市川さんの作品だけがそっち系。どちらかというとそっちが読みたかった私は少数派?
「泣けるBL」・「特選スキモノBL」・「不憫BL」そして今回の「下衆BL」と来たリブレのテーマ別アンソロですが、次は何が来るんでしょうか。
まだまだネタは尽きない気がしますが・・・
個人的には「おやじBL」「ビッチBL」希望( ̄▽ ̄)