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大人気作家・凪良ゆう先生の最新作!
365+1
高校生の時から、ずっと好きだった二人が
夢と希望を目指していくラブストーリー。
長い年月の間には、いいことばかりではなく
お互いの気持ちにすれ違いも起き、いろいろな事情から離れ離れになったことで
加速する不信感とそれを打ち消したい気持ち。
あんなに好きだった、夢に向かって一緒に暮らしながら頑張るはずだった二人が
まさかの遠距離恋愛となり、最初の約束はなかなか果たせなくなる現実。
毎日の生活と、すれ違う想い。
綾野の気持ちにも紺の気持ちにも、どちらにも共感できました。
離れているからこそ、不安になりちょっとしたことを疑ってしまう綾野に対し
田舎で待つ綾野が心のよりどころである紺との微妙な心のズレが
ちょっとづつ大きくなって、最終的に大きな溝になって崩れてしまう。
でも、そこからその溝を埋めて、また一人で前に歩きだそうとする綾野と
やっぱり綾野を忘れられない紺の気持ちが、一緒になるまで時間はかかっても
納得できる結末でした。
綾野目線での気持ちの章365-1と紺目線での気持ちの章365
そして最後にお互いの気持ちが重なる章365+1
同じ内容なのに、綾野目線と紺目線でこんなに違うとは。
こういう描写、なかなかいいと思いました。
お互いが大人になったことや今までとは違う環境、人、仕事・・・
すべては時間が流れたことで、変わっていく何か・・・
「何度手を離しても、自分の戻る場所はここしかない」
回り道はたくさんしたけど、やっぱり自分の愛する人はこの人・・・と
辛いこと苦しいことを乗り越えた二人が、自分たちの居場所を確認できた瞬間。
大好きだった人を、もっと愛してると再認識した二人が燃え上がる夜は最高でした。
何年もの間離れていた心と体が、久しぶりに水をもらった植木のように
与えられても与えられても足りなくて、貪欲にむさぼりあうようなSEXがリアルで
長年の付き合いなのに初めてみたいな初々しさ、すごく良かったです。
当馬の美山も憎めないですね。
最初、紺のマンションで鉢合わせした時はなんの嫌がらせか・・・と思いましたが
最終的にはやっぱりいいやつ。
それを見抜いた綾野もその時はもう大人だったんですね。
美山の悲しくて辛い部分をちゃんと理解していた。
美山にも素敵な人と幸せになって欲しいと思えました。
作家買いです。凪良さんてリアルな描写がとてもお上手な作家さまだと常々思っているのですが、この作品もすごくリアリティにあふれてるなと感じました。
お互い自分の夢に向かって頑張る二人。まだ若い二人にはその先の挫折やしんどさは想像もできなくて。でもそれらを知らないからこそ走っていける部分もある。若者の特権だなと思い、また若者らしい二人の高揚感に懐かしさを覚えました。
二人でやっていけると思っていたのに突発的な出来事がおこり一人は都会へ、そしてもう一人は田舎に残る。ただの遠恋というだけではなく、お互いに仕事に関しても認め合う仲だからこそ、また同じような分野で頑張る二人だからこそ距離が出来てしまうというのが非常に良かった。
紺くんはあれはちょっとダメでしょう。綾野くんに甘えたくなる気持ちは分かるけれど綾野くんは君のお母さんじゃないし、故郷でもないんだよ。と言いたくなってしまった。美山くんがキツいながらも本質を捉えていて、紺くんみたいな甘ったれは美山くんみたいな子の方がうまくいくんじゃないのかな、とか思ったり。
綾野くんはひたすら可愛かった。頑張り屋で、周りを見る度量もある。まだ若いのにお母さんを気遣えるし。紺くんのマンションで美山くんと鉢合わせした時は綾野くんが可哀想で、思わず「紺のバカッ!」と思ってしまった。
恋人は仕事もうまくいってるのに、自分は田舎でくすぶるだけなのか、というあの年頃ならではの閉塞感も手に取るように分かり、それでも自分で新しい世界への一歩を踏み出す彼にきゅんとしました。
ただ恋愛という視点だけでなく、お互い仕事に向けてのプライドや想いが絡んでいてどっしりとした内容のストーリーになっていると思います。
この作品のスピンオフである「いとしのいばら姫」を読んで「365+1」を再読したので、美山くんの好感度が上がって仕方なかった。みんな夢に向かってがんばれ~とオバサンは陰ながら応援しています。
作家買いです。
まず一言目に、今回もリアル感溢れるお話を書いてくださいましたね凪良先生!と言いたいですw
何か大きな問題が起こるわけでもなく、それこそ小さな田舎町に住む少年たちが、自分の夢を叶え都会へと羽ばたいていくを夢を見る。その中に恋愛も含まれているといったお話でした。
ある意味、特別な何かがないからこそ、現実味があって読みやすかったです。
特に、高校生がファッション雑誌を見ながらあれこれ意見したり、専学の卒制の後にベロンベロンになるまで酔っ払っちゃったりってきっと普通にありますよね(笑)
そして、遠距離恋愛ならではの不安や鬱屈とした思い。
綾野の美山に対して抱く嫉妬なんかは可愛いのに、発言や考えは男らしかったり...でもそれがあったからこそ、ラストのシーンで美山の髪を切らせてもらえたんですから結果オーライかもですが、私個人としては綾野の性格は最後まで掴めなかったので、そこが少し残念でした。
紺の気持ちも痛いくらいわかります。私だけでなく、きっと誰もが経験する気持ちなんじゃないでしょうか。一人だけ外の世界に出て、まわりは自分に期待をしている。その期待に応えられるうちはいいですが、それが出来なくなったときの辛さが繊細な文章で綴られており、自分は女なので、男性の考え方や同性愛者がぶつかる壁については同調することはできませんがそれ以外の面であてはまることや思うところが多くて、一つ一つのシーンが心に残ってます。
話としては先の読める展開で何か刺激のあるような物語では決してないのですが、この世の中にあるかもしれない恋愛を描いたような作品です。
時をかけてゆっくりと進んでいく二人の恋愛を見守りたい方にはお勧めします。
高校時代に知り合って、
恋しているのに気付いて、
でもそれを隠しながら友人として付き合って、
共に将来の夢に向かって進んでいるうちに、
ようやくお互いに好きだと告白して、
幸せの絶頂にいたのも束の間、
一緒に東京へ行くはずが、一人は地元に、一人は東京へと離れてしまい、
時が経つにつれ、心の隙間がどんどん開き、
一度は別れるけど、
最終的には、より強く結ばれる話。
お互いを意識し始めてから10年近くの時の流れ。
この先も紆余曲折、右往左往しながら、二人は付き合っていくのだろうな。
その先へと続く物語が確かにあると思わせてくれる。
神です。
後書きの、キャラクターの年齢の話に激しく同意。
色々読んでて、作品に違和感を感じる時って、この年齢のキャラだったらこれはないんじゃないって思う時。
この作品、作者様がわざわざ後書きで言及する程だから、ちゃんとその年頃なりの悩みが表現されていてよかったわ。
凪良さんの作品で面白くなかったものはあるかなあ。いや、ない。(反語)
地方の高校から専学へ一緒に進み、スタイリストとヘアメイクを目指す二人。
高校時代の淡い恋愛の始まりにはときめかされたし、遠恋になってうまくいかなくなったときはそれぞれの視点から読ませてもらえて、どちらにも感情移入することができた。
しかし綾野のお母さん。母親として違和感は拭えなかったあなあ。
もうちょっと子供のことを考えてやるもんじゃないかなあ。
まあそれがなかったら話は進まないわけですが。
凪良さんの作品といえば、私的には初恋モノです!!
『365+1』は高校からの同級生で、同じ専門学校に通っているときにお付き合いが始まり、卒業後やがて離れてしまうわけですよ。
紺に関しては、さほどひどいとは思わなかったです。
東京で、理想とは違う世界に戸惑いながら綾野に愚痴ることもせず、一人で頑張ってたんだなー、と。
信頼と甘えを履き違えて、綾野を誤解させた部分はあるんでしょうけど、浮気をしたわけでも気持ちが冷めたわけでもなかったから最後は安心しました。
タクシーで帰ろうとする綾野の腕を掴んで、街中を走り抜け、ビルに壁ドンからのキスは男前でしたわ〜(≧∇≦)
綾野は親孝行ですねー。理想の嫁ですよね。恋人より母親をとって、田舎に残りひたすら旦那を待ち続けてたんですもん。帰ってきてもセックスしかしないと知りつつ、拒むことができなかった綾野は健気だなぁ。
恋が順調なら仕事も頑張れるでしょうから、これからの二人はもう大丈夫ですね!はー、良かった!
高校生で初めて好きになった相手との出会いから7年越しの恋のお話。
恋愛だけじゃなく、自分たちの未来に夢を描きながらキラキラした時間を過ごす綾野と紺がすごくうらやましかったです。読んでいてキュンキュンする場面でした。
一緒に東京に行こうと思いを1つにしていた二人。そこから、とある事情で紺と一緒に東京に行けなくなる綾野。そして別々の場所で違う時間を過ごすことですれ違っていく姿がとてもリアルだと思いました。
社会人になって最初に任される仕事は雑用だったり、誰でもできることから始まるのはよくあることで、それでも慣れないことや学生から社会人になることの変化は意識的にも大きく変わっていく瞬間だと思います。
そうしたなかで、相手にふさわしい自分でありたい、自分をほこれるカッコいい存在でありたいという思いがすれ違いを生んでしまうところは切なかったです。
紺の考えていることがわからないと感じる綾野、綾野は自分のことを理解してくれている、自分たちは言葉で確認しなくてもつながっていると信じ込む紺。
そんな心のすれ違いはとてもリアルでどっちにも共感してしまい、何が悪いとも思えず辛かったです。そんな時もあるよね、と思いながら読んでいた私は自分に甘いのかもしれません。
ただ、2人が積み重ねてきた時間は2人にとってかけがえのないものを築いていてそれが2人の未来への突破口になっていくところには嬉しさがあふれてきました。
そして、すれ違っていても相手が好きという感情にぶれがないところは気持ちよかったです。
高校生から20代半ばの若い青年たちの等身大のドラマは、初々しさとそこからの可能性が見えて読んでいてとても楽しかったです。
高校の時に出会った紺と綾野
一緒に専門学校に進学して思いを通じ合い結ばれる
しかし、就職で紺は東京へ綾野は地元へで二人は離れ離れになり
遠距離恋愛に突入
凪良先生の「つきあいが長くなった遠距離カップルの閉塞感あふれる恋愛もの」
というテーマ。とてもしびれました
三編に分かれています
一編目 365-1 は綾野視点
二編目 365 は紺視点
三篇目 365 は綾野視点
その中で描かれた焦燥感や葛藤やなんだかとっても共感できました
とても練られていて繊細な構成だと思います
以下もっとネタばれだから苦手な人はスルーしてくださいね!
モードフェスに参加したことで再び心を通わせることができた
紺と綾野です。これをきっかけに東京の有名美容院にスカウトされて
健康に不安のある母を残して東京へ行ってもいいのか?
と、お母さんに相談すると気持ちよく行きなさいって
BLで描かれる母って結構酷い人多いんだけれど
このお母さんは夫を早くに亡くして女で一つで綾野を育てて
簡単でも手作りの食事を作って食べさせて、運動会やイベントの時は
日頃の埋め合わせのような凝ったお弁当を作って
とても心温まりました。
友人は凪良先生のことを「泣かせの女王」と言ったけれで
私は「BLの語り部」だと確信しています❤
買う前にこちらのサイトで情報を得てから買いました。
レビューは読まずに買ったので、
他の方が読んでどのように感じたという前情報は得ずに読みました。
高校時代の爽やかな青春時代からお互いに意識し合い、付き合い出す2人。
その頃は、お互いにやりたいことが決まっており未来は明るかった。だが、綾野に事件が起こり、2人が描いていた未来通りに行かない。
何が起こってもこの人となら大丈夫だと思っていても、少しの不信感から相手が信じられなくなり、うまく行かなくなることは、本の世界だけではなく現実世界にも起こること。
切ないシーンもあり、にやにや出来るようなシーンもあったりと、とても素敵な作品でした。
凪良先生の描写表現は、読んでいて違和感なく心に落ちてしまう。
不思議な文章を書く作家だと思う。
ストンと心に落ちるので、読後、他の本も読んでみようかと思う。
これも次いでに選んだ本。
「365+1」のスピンオフが「愛しのいばら姫」
「365+1」は、紺x綾野
「愛しのいばら姫」は、久保田x美山
私は、逆順で読んだので、この作品で登場する主人公二人より、
美山が、不器用で口下手だけど、紺と綾野を繋ごうと頑張る健気さを感じてジンときた。
後書によると、この物語のテーマは、
長い交際期間
遠恋
すれ違い
・・と有ったけど、「愛しのいばら姫」を先に読むと、
美山の苦しい初恋が語られるこの本は「茨姫」前段に感じて、
ちょっとだけの登場の美山がとても印象強く残ってしまう。
風変りな母親に愛情を注がれない環境で、ほぼネグレクトされて育った美山は、
愛情の示し方や愛し方を知らない。そして愛されている自覚も薄い。
そんな美山が、初恋の男と似ているドンくさい紺にお節介をやく。
同級生だった紺と綾野のすれ違いを、折々に修正する言動。
紺に「見下し感」を指摘したり、
綾野の前で、誤解を修正したり、
モデルのピンチヒッターを引き受けたり、
綾野の提案を受けて、髪を切り、初恋の思い出を捨てる
・・不器用な方法しかとれない、とても心が温かい人。
がむしゃらに頑張っている時ほど、掛買いない存在を当たり前だと勘違いしがちで、親孝行も同じ、
失いかけたときや、失った時に、当たり前に「ずっと居ると思っていた支えてくれている人」から受けた愛に気付く
紺も、綾瀬も、ぎりぎりで気付けて良かった。