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doutei to koigokoro wa kikumimi motanai
ホスト同士のすれ違いラブですが、先輩ホストでNO1なのにいつも自分が連れてきた
元行きつけの喫茶店バイトで今は同居人の後輩ホストのシローを童貞だと苛めながら
セクハラして、ビクビク動揺する姿を楽しんでいる洸が実は過去にトラウマ的な
母親との確執があり、無償の愛を信じられない可哀想な感じです。
テンポは霧嶋さんらしい軽やかでどこかコミカルなあの独特のキャラで描かれていて
へたれた風な攻めを表現するには抜群に合っていると思うイラストも楽しい。
童貞で恋愛経験が皆無なシローが勝手に恋心を自覚して自分の世界に入り込み
日々いろんな変化を見せ始める思い込み男ぶりも妙に可愛い。
洸の一見誰にでも親しげで面倒見がいいように見せて実は人との付き合いに一線を
画していて、恋の手誰に見えるけど人に必要とされる、愛されるには対価が必ず
必要で無償の愛を信じられないからシローの言葉も素直に受け取れない。
NO1ホストが誰よりも不器用で愛されたがりでしたが、童貞の熱い思いに
おされ気味に負けた感じですね。
ツンデレな受けもヘタレ攻めも絵柄同様で楽しめます。
純情乙女な主人公がポジティブで明るく、読んでいて楽しかったです。ラストはお相手も意外と純情だった事が分かってますます嬉しくなってしまう、純粋に幸せなラブコメでした。
DTで乙女な設定の主人公・司郎(攻)と、№1ホストの洸(受)。
喫茶店再建の夢に向かい、常連客だった洸の家に居候しながらホストを始めた司郎。
洸が気軽に仕掛けてくるセクハラにドキドキし、「これは恋だ」と勘違い(?)し、暴走します。キスは好きな人とするもの=セクハラしてくる洸さんは自分の事が好きなのだと直結する純真さが可愛いです。
純情だけど恥じらいながらもグイグイ押していく男らしさ、引く時はちゃんと引ける優しさもあって、攻めの鏡! と叫びたくなりました。
そして洸は、男女経験豊富ですれているのかと思いきや実はこちらも純情派だったという、受けの鏡。王道な展開は退屈に感じることが多いですが、司郎の突き抜けて明るいキャラと洸のギャップが新鮮で良かったです。
当て馬も登場しますが、これもまたモヤモヤとは無縁。過去に肉体関係があったわけでもなく、キスすらせずに消えてくれます。ドロドロの全くない作品を久しぶりに読んだ気がして、何だかホッとさせられました。
一言ツッコミを入れさせてください。
「童貞をDTって言換える事の必然性は?!」
多分ネタバレのラインから外れるとは思うので書きますと、
童貞の言換え語のDTがこの作品に用いられているのは
タイトルだけの話なんですね。
本文では言換えも無く童貞と明記されているのです。
もしかするとカバー裏表紙の梗概を観て初めてDTなる
言換え語の存在に気付かれた方もいるのではないかと
思われます。
で、そう言う言換え語が用いられているのだから…と
二の足を踏まれる方ももしかしたらおいでかも知れませんが、
ご安心ください。
物語の展開自体は至ってオーソドックスです。
むしろ鉄板の王道かと評者は受け止めました。
ただ、DTと言う言換え語の含むものを登場人物が
体現出来ていてもそれが言葉と今ひとつ上手に
リンク出来ていない。それ故今を描いている筈なのに
古典の香りがそこはかとなくしてしまうので一寸残念かなと。
喫茶店でバイトしてた司郎だがその店が火事になり
その店を再建のため、常連客の洸の勧めでホストクラブで働くことに。
喫茶店を訪れてた時とはうって変わって自分をいじくる洸。
童貞でピュアで少女のような心の司郎なので
大体下ネタでいじめられてます(笑)
そうされるうちにだんだんと好きになるのですが逆に洸は逃げていく。
幼いころのトラウマがそうさせてるみたいで
見返りのない愛情を信じられないんですよね。
そんな時に過去の男(洸が前に働いてたホストオーナー)も出てきたりで
オヤオヤなのですが、抱かれそうになると結局逃げてしまった。
なんだかんだですでに司郎が自分の中を占めてるんですよね。
素直に飛び込んでいけない洸なんだけど
その分、司郎からの愛情でカバーです。
そして両想いになると今度は洸がヤキモチですかね?
店を再建するまで司郎にホストをさせたくないから
自分がお金出して喫茶店のオーナーに!!
ツンデレ洸なのでした。
で、元彼のオーナーですが
彼も洸と境遇が似てるらしく、傷をなめ合うような感じで洸といたけど
それは本当の愛じゃないと洸に別れを告げていた。
そのオーナーと今の店のオーナーが何やら…という感じに見えるんですよ
この2人でスピンオフでないかなぁ。
大人の恋って感じがするの~っ。
こってこての王道です。
この作家さんの場合、ストーリーよりもちょこちょこ入ってくる笑いの部分が面白いのでまったく無問題でした。
受けはNo.1ホストのツンデレちゃんで、ツンツンは臆病さの裏返しなところも定番。特に目新しいところもないのですが、ヘタレ童貞ワンコ攻めのキャラがすごく良くて、ひたすら健気でアホでかわいいのです。不器用なツンデレちゃんと二人とも可愛いキャラをええのぅと愛でるための作品だと思いました。
難しいことを考えずに、ちょっと一息ほのぼのを楽しみたいときにいい作品でした。