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yoru no fumen ni michiru uta
シンプルな絵柄で描かれる、湖のある辺鄙な山奥の、地下にプールのある屋敷。外で弾けなくなったピアニストと、共に暮らす調律師。
ピアニスト・乃依と調律師・智哉はいとこ同士で幼馴染。
2人が子供の頃からの心の葛藤や周囲の悪意、ねじれた愛情と嫉妬心が漂って、なぜ乃依が外出できなくなったのかや、乃依が多くの人から大切にされている事、智哉だけが白けた表情を見せる事などがわかってくる。
2人で暮らす静かで広くて冷たい家の中の、ヒリヒリした空気。
言うことは聞いてくれるけどトゲトゲしい智哉に、言いたい事を飲み込む乃依。お互いがお互いに卑屈になっている様が静かに描かれる。
物語はそんなミステリアスな空気の中にストーカー騒動の不穏さが加わって、段々不安感が増してきます。
いわゆる「犯人」は途中でわかるんだけど、乃依と智哉のねじくれた感情は根深くて、ならこの物語はこの後どうなるんだろうという怖さが漂ってくる感じです。
乃依が智哉に助けを求める電話のシーンは凄く萌えた!やっと素直になったね…
ただ…………もう少しこの萌えはゆっくり味わわせてほしかった……
この後、物語は急に展開が早くてバタバタと終わってしまった感がありました。
本編のラストシーン、まだなんの屈託もなかった頃の笑顔がキラキラしてる。
「a tempo」
すっかり甘々になった智哉x乃依。犯人の心にも想いを馳せる乃依はやっぱり繊細。
読めば読むほど構成の巧さや心情の深さが沁みてくる作品です。
表紙のイラストがちょっと昔っぽい&モサっとしてるなぁと思いましたが、きっと面白いに違いないと思い迷わず購入。間違いなかったです。神寄りの萌え×2です。
様々な感情を抱えているキャラクターの言動が1ページ毎に面白くて、それを追っているうちにストーリーも進んでいて、重ためのテーマも押しつけがましくなく描かれていて、これが漫画なんだなぁ、と地味に感動しました。
1人で懸念していた絵柄問題も、開いてみると中は「シンプルだけどさりげなくおしゃれで綺麗」な、好みの絵柄でした。
外に出られなくなった天才ピアニストの乃依(ノイ)と、彼の世話をするいとこの智哉。
ずっと一緒にいるけど「仲良し」と一言では表せない2人の関係。トラウマや暗い感情も持っているけど決して暗くはなく、お茶目要素満載で優しく進んでいくストーリー。
嫉妬や絶望、無念さではなく、優しさや希望といった前向きなものに動かされて涙が出ました。
たくさん言いたい事がありますが、ネタバレなしで自由な感情で読んでいただきたい1冊です。おバカ系じゃなきゃ駄目、という方以外は是非。
好きな作家さんのあとがきによく出てきていたはん子さん。気になりながらも作品には手を出していなかったのですが、これからどんどん手を出していこうと思いました。
「持てる者と持たざる者」のお話でした。
もさったい感じのキャラの眼鏡くんが受けで、左の彼が攻めかなあ。これ、他の作家さんなら多分外れるから買わないだろうなあと思いながら購入。
本当、神楽坂さんは半分くらい表紙で損してる気がします。余計なお世話ですが、勿体ない!
「悪魔とキスをする前に」なんて、あの表紙とタイトルであそこまで重い話だとは誰も思いませんよ。
この表紙の眼鏡くんは、本文ではそこまでもさったい感じじゃないです。
ものすんごい好みの作家さんなので、今、猛烈にプッシュしております。
表紙で迷ってる方は、騙されたと思って読んで!
で、騙されたらごめんなさい。読む人は選ぶかもしれません。
以後(大した事ないけれど)ネタバレですので、未読の方はお読みにならないよう。
自分はどう考えても智哉側の人間なので、「必要」という言葉がいかに重要か分かります。
持てる者乃依と、持たざる者智哉と黒星。
同じピアノを弾いていた者として嫉妬と絶望を感じていた智哉と崇拝に至ってしまった黒星。
正直、最初からこの三人の関係は明白です。
黒星の正体も、すぐに分かりました。
それでも読ませてくれるので、作者さんは上手いなあと思います。
そして、ちゃんと安全な着地点に降り立ってくれたので読後感はいいです。
智哉と乃依は過去は仲が良かったとはいえ、今は微妙な関係。
でも冷静に考えれば、乃依が智哉を雇っていたり、智哉が「自分は必要とされていない」事に苛立ちを覚えていたりする時点で、それぞれの気持ちは丸分かりですよね。
くるちゃんとカンナさんは、そこらへん分かっていて付き合い続けたんだろうなあ。
物わかりが良過ぎるいい女、カンナさんにも幸せが訪れます様に。
とても閉鎖的なお話ですが、上手くまとめっていると思います。
ゆるキャラ的可愛さのくるちゃんと天然ガッキーが癒しでした。
表のカラーはあまり購買意欲がわかない塗りでしたが^^;
神楽坂さんの線画は好きです。
線画やトーンの使い方が、
マンガというより「イラスト」として味わいがあると思います。
昔の神楽坂はん子さんの絵より少しすっきりした感じでしょうか。
抑揚のない線画に、綺麗に映えるトーン、
そしてキラキラ光る糸のような音。
読後感はまるでヒーリングミュージックでも聞いた後のような、
心が凪いだ状態でした。
何がそうさせたのか、
とにかくマイナスイオンで満たされました。
湖畔の一軒家で世捨て人のような生活を送っている乃依。
乃依の面倒を見ている従兄弟で幼馴染の智哉。
静かに、
確実に変わっていく二人の関係。
動き出した、二人の・・・。
そしてそこにとある事件が挟まれて―――。
全体には静かに流れていくストーリーですが、
緩急もついていてピリっとくるところも良かったです。
ん~これで表紙カラーの塗りが良かったら言う事ナシでした。
人里離れた湖畔に建つ豪邸に人目を忍ぶように住む天才ピアニスト乃依とその従兄弟で調律師の智哉、彼らの元を訪れる音楽関係者や2人の家族たち、そして刑事と名乗る黒星。
これらの人達がこの作品の登場人物なのですが、全員がこの作品に欠かせない人達で、それぞれの役割がありました。
冒頭から少し緊張感があり、それが作品全体を引き締めているように思います。
ゆっくりと日々の生活が描かれているのですが、主人公2人の立場が徐々に変化していくのをじっくり読めました。
先が読めるお話ではあるのですが、それでも先が気になって早く読みたいという気にさせますし、終盤のドラマチックな展開は楽しめました。