愚かしいほど純粋な何か

orokashiihodo junjou na nanika

愚かしいほど純粋な何か
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×24
  • 萌1
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
4
得点
31
評価数
12
平均
3 / 5
神率
16.7%
著者
モラ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
オークラ出版
レーベル
アクアコミックス
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784775522196

あらすじ

母を亡くし、天涯孤独の身となった友晴。世の中すべてに失望し、心を閉ざした彼の前に現れたのは亡き両親の友人を名乗るナゾの男・三鷹勇次だった。無遠慮で図々しい三鷹は「君と家族になりたい」発言で友晴を困惑させるばかりか、強引に家に居着いてしまい…? 泣きたいほど純粋で、叫びたいほどに切ない、オトナとコドモの恋物語。

この春、一番泣けるハッピーエンド。
あなたに出会って、触れて、初めて『恋』を知った…。
コドモとオトナの、純粋で臆病な年の差ラブストーリー

表題作愚かしいほど純粋な何か

高校1年生
辞職したて,友晴の両親より1~2才下

同時収録作品金城さんと仁志くん

大学生
高卒でバンド組んでるフリーター

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数4

帯にひかれて

「この春、一番泣けるハッピーエンド」
という帯に惹かれて読んでみました(^^)笑

初読み作家さんでデビューかな??
作品自体も書き下ろしとあったので
雑誌の連載などは不明ですが
泣ける作品でした。

表題作は、母親の死により
天涯孤独となった少年の前に
父親の友人が現れるお話。

父親が家族を捨て恋人の元へ行ってしまい
母親は自殺をしてしまい
高校生になったばかりの友晴は
性格が歪んじゃってるんだけど、
父親の友人の勇次によって
段々心を開いていく。

この、高校生に成り立てっていう
年齢が親に愛されてない感情であったり、
素直になれなくてスレた態度だったり、
強がってみせても子供ってわかるのが
絶妙な表現でした。

友晴の父親に捨てられた悲しさや
それから落ちこぼれてしまった母親を
見る辛さも伝わるし、母親が自殺して
自分は愛されてない、愛されてたら
自分をおいて自殺するはずがないと
傷付いて不安定な状態がよく現れてます。

でも、この話でチョットないわーって
思ったのがお父さんと勇次‼︎
父親は白血病だったのですが
男と駆け落ちはなんか私的に許せなかった‼︎笑
子供の苦しさがものすごく伝わってくるから
なんだか余計に許せなかったです(_´-ㅅ-`)_笑

もう一つは、バイトの先輩後輩の話
普通に読んでて、どこで好きになるのかなと思ったら
後輩はもうすでに先輩が好きだったという
前提で話が進みます!笑
そんな素振りが無かったから
えっ!?好きだったの‼︎って感じです(^^)

このお話は1話だけなので
早足気味になりますがそんなに気にはなりません。
うーん…申し訳ないけど、普通でした(^^)笑

表題作は主人公の辛さとかが上手く描けていて
泣けるいいお話でした。
今後も楽しみな作家さんが増えました(^^)

4

ぎっしり

とても好きな作風です。2編収録されており、読み応えがありました。
それぞれ毛色の違うお話だからこそ2倍楽しむことができました。短い間で何度か読み返しているのですが、細かく描き込まれているためその都度気が付くこともあり、魅力的な一冊でした。
タイトルが「愚かしいほど純粋な何か」ですが、その“何か”はカバーを捲る or カバー折り返しに答えが書いてあるのですよね。淡いピンク色で散らばる桜の花びらも非常に印象的です。

[愚かしいほど純粋な何か]
一読したあとの率直な感想としては「一番重要なところが抜けてるよおおお!! 間の数年を妄想で補完せよということですかああ」でした。
でもよくよく考えれば、この作品の筋は『心に大きな傷を負ってやや屈折してしまった友晴が父の友人である知らない人(勇次)に因って少しずつ変わっていく』ことですから、BL的要素はその最後に入れるのが正解なのかなぁと今は思っています。
母親には命を絶たれ、父親にも遠ざけられ(……が正しいのかは難しいところですが)、友晴が屈折するのも当たり前です。そしてお話の冒頭から、なんとなく勇次と友晴父の関係性を予測できたため、なおのこと友晴の寂しさを感じ取ってしまいました。
かつての幸せだった頃を思い出して、それと現実とを比べて悲しむ姿もまた可哀想で。
でもその点でいえば、元恋人である勇次も思い人に先立たれた境遇は同じなのですが、やはり最期を看取れているだろうと予想できるだけにどうしても友晴に肩入れしてしまいます。
赤の他人が家族になろうとすることはひどく難しいものだと思います。
勇次は友晴の父を愛していたからこそ、友晴のことを守ってやりたい一人になんてさせられないと考えているでしょうが、友晴からすれば本当に突然のことですもの。
父の記憶を共有でき、母のことも理解してもらえて、そして友晴のことを心から大切にしてくれようとする、そんな勇次の存在が友晴には救いだったんだと感じました。友晴にとって唯一、今自分のことを真剣に思ってくれる人、真面目に考えてくれる人、そして家族になろうと勇気づけて支えようとしてくれている人が勇次だったんですよね。
「俺は重ねるぞ、お前とみっちゃんを」と勇次が言ったことに安心しました。
そういう宣言は大事です、やはり思い出はどうしても美化されてしまうから、みっちゃんを愛していた時は消せないですから。でも、いつかその思い出を溶かすのが、今度は友晴なのかなぁ……。

で欲張りを言えば、この友晴が(きっと)紆余曲折を経て勇次のことを好きになった(のであろう)という過程が……み、見たかった! そこが知りたかった!

[金城さんと仁志くん]
愚かしいほど~…とはまったく毛色の違う作品です。若者ふたりのキラキラわちゃわちゃとした様子が垣間見れてとても楽しめました。
金城さんに対する仁志くんのツッコミも冴えわたっていますし、勢いもあります。なによりストーリーが明るい! そのなかで、仁志くんが恋わずらいで悶々とする様もあり、ニヤニヤしました。
セリフが多いことによって、ふたりの関係性もよく表れていますし、だからこそ読み手も没入できます。ナチュラルにふたりの世界に溶け込ませてもらっているような……違和感がないのです。
で、恋愛というのは仁志くんが言うように「理屈じゃねぇ」ということですよね。彼と一緒に『なんでナイ・ナイ・ナイな金城さんがいいのか』を考えてみたんですが、多分子供みたいに無邪気なところが放っておけないんだろうなぁと思います。自分勝手なところや自由奔放なところに目をつむれるくらい、むしろそれさえも魅力なのでしょうね。
そしてこれは超個人的な好みですが、兜合わせごちそうさまです。そこからの挿入も好きです。肉感ある裸体を描かれるので、セクシーさも倍増です。
描き下ろしでは金城さんからもたしかに愛の矢印が出ていると知れて安心しました。かわいいな~延々見ていたい。バンドマン金城さんも見たいです。

初出一覧によるとすべてが描き下ろしとのことで、今後どちらかで連載されるのかなととても期待しております。今作はどうしても「そこ! 知りたかった!」感を拭えませんでしたが、作風はとても好きです!
次作を心待ちにしつつ、待て中のワンコとアホの子たちにほくほくしております。

0

帯はツミな奴…

『この春、一番泣けるハッピーエンド。』
今時期ぎりぎりで春らしいのでレビューを^^;

先ず、表題作でまるまる一冊なのかと思ったらもう一つお話が入っていて肩すかしをくらった感がありました。(裏表紙にも何も書かれてないので)そしてすべてが描き下ろしだそう。

表題作は、もしこれがBL誌でない漫画誌に読みきりや短期連載などで載ってたら気になったかも。ですがBL作品として読んだ時には"掴まれる何か"を個人的には感じませんでした。

もう一つの【金城さんと仁志くん】はガッツリと描写があって、でもお話に目新しさは無いです。
同じコンビニで働く大学生・仁志(にし)とバンドマン・金城(かねしろ)。ノンケ同士。
アホな金城は可愛くて好きでした。(「最後までさせたら もう絶対俺の傍から離れないって誓うか!?」と言葉で安心を欲しがったり)

画はキライじゃないんです…青年誌にありそうなしっかりした線で行為の描き方も好き。
でもこの一冊では画以外に"作者ならではのもの"を感じられなかったなぁという印象です。

0

「何か」が見えず

 余命半年と宣告された父。最期は愛する人と一緒にいたいと、妻と10才にも満たぬ息子・友晴を残して不倫相手・勇次と駆け落ち。母は友晴が高校に入学した年に自殺。
 一人になった友晴のもとにやってきて「君と家族になりたい」と言う勇次。互いの傷を舐めあうようにして縮まって行く2人の距離。高校を卒業した友晴が勇次に告白し、ハッピーエンドの形。

 …ですが! 本当にそれでいいのか友晴、と突っ込まずにはいられません。私が男だったら友晴をかっさらいに行くのに! 友晴の同級生になりたいです。内容はとても充実していたのですが、2人の間に生まれる恋愛感情に全く共感できませんでした。
 自分と母から父を奪った不倫相手を、何がどうなったら愛してしまうのでしょうか。残された者同士にしか分からない感情を分かち合い、歩み寄るぐらいまでなら想像できないこともないのですが…。
 描かれていない空白の2年間にどう恋愛感情が育ったのか。父親はどう思うだろうか、母親はどう思うだろうか。この先、2人は父親の事をどう想いながら付き合っていくのか。

 帯には「この春、一番泣けるハッピーエンド。あなたに出会って、触れて、初めて『恋』を知った……」とありましたが、それが本当に恋なのか疑問で、ハッピーエンドとも思えませんでした。

◆金城さんと仁志くん
 バイト先(コンビニ)の先輩後輩。懐いてくる先輩と、気持ちを悟られないよう冷たい態度をとってしまう後輩。我慢できなくなり告白→びっくりしたけど俺も好きかも→ハッピーエンド。新鮮さは感じませんでしたが、好きなタイプの話でした。

1

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