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yoake niwa yasashii kiss wo
関連本が3種類あって、どれから読んでも良さそうだけど、
「夜明けには優しいキスを」の「お菓子の家」はスピンオフ。
この2014年の新装版から読みました。
①「夜明けには優しいキスを」池上公平x西塔要:花丸文庫black 2009/07/17
⓶「お菓子の家~un petit nid~」阿木仁x加瀬弘明:プラチナ文庫 2012/09/12
「夜明けには優しいキスを」池上公平x西塔要:プラチナ文庫2014/02/13
①をレーベル変更、 修正と書き下ろしを追加。
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高階佑 さんのイラストが素敵。
凪良先生の文章は、内容が暗くても読みやすい。訳ありの人は居るけど、悪人が居ない。
西塔要:主人公。トラウマ持ち。
誤解され責められた過去の贖いとして、加瀬の暴力や、条件の悪い労働に耐えて、自虐的に生きて喜んでいる。
要を過去から解放したのが、公平。
池上公平:要が勤務していたレストランのアルバイター。
不自然な要が危なげに見えて、気になる。両親は、学生運動家で母は火炎瓶のマドンナ。
加瀬弘明:要に執着する男。トラウマ持ち。
両親を亡くし、預けられた親戚から虐待されて育つ。
愛されたいのに、愛されない事をする男。(オゲレツ先生の「錆びた・・」のカンチャンに似ている)
志穂:要に恋をした17才。学校の虐めで、登校拒否。
登場人物を書いただけで、展開が予測できる。
トラウマ持ち同士が慰め合って共依存。
傷だらけで死んで終わりになる寸前を、公平に救われる。
ハピエン。
気の毒な加瀬を救う人が登場する話が、「お菓子の家」
「お菓子の家」を書いた後の、書き下ろしを追加した再編版が、この本。
流れから言うなら、「お菓子の家」の家が先のほうがよかったのかな。
2009年に花丸Bで発売された作品がレーベルを変えての再販でやはり人気作だと
しみじみ感じるストーリーです。
ラスト間際まで読み進めて、あれっ?このシーン知っているなと思ったら
既刊「お菓子の家」のスピンオフ作になっているのだとマヌケにも読み終わる寸前で
気がつく体たらくですが、今回の作品に出てくDV男の加瀬がお菓子の~では
受け役になっていて気がつくのが遅れた理由にしてしまいます。
そんなDV加瀬が執着していたお相手が今回の受け主役である要さんです。
6年前の女子高生の自殺騒ぎが発端となり、自虐的なまでに自身を虐め、
頑なに幸せになることを拒絶している悲しいくらい愚かで可哀想な男です。
ある意味DV加瀬もそんな要に引きずられるように闇にどっぷり浸かっていたのかもと
加瀬擁護ではないけれど、不幸の連鎖みたいで、かなり苦しい作品です。
そんな苦しい作品に太陽みたいに感じる男が出てきますが、それが攻めになる公平。
フリーターの労働組合に参加するような熱血な気持ちも持っている公平が、
バイト先で不幸の塊みたいな、何かとてつもなく辛い過去を背負っているような要が
気になり出し、避けられているのも解っていながらも要を追いかけて、
お節介してるうちに、迷惑がっていた要の頑なな心が公平に傾く。
簡単に好きです付き合いましょう的な話にはなかなかなれなくて、過去のトラウマや
現在のDV男との関係、相手に惹かれながらもそれを認め望んではいけないと
殻に閉じこもる要を公平が光の道へ引っ張る感じでしょうか。
主役ふたりのいいけれど、なんとなくまたお菓子の~加瀬を再読したくなりました。
お菓子の家、読了済みで今回の新装版を手に取りました。
話の内容がとにかく暗いです。暴力シーンも多々あります。
過去のしがらみに囚われて、自分を精神的にも身体的にも痛めつける要は読んでいて素直に幸せになって欲しいと思いました。
そんな要に射した一筋の暖かな光が公平の素直な人間性。
ふたりの関係は要の恋人である加瀬さんに阻まれてなかなか前に進むことができず、読んでいてもどかしくなりました。
新装版として追加された、本編よりも少し時間が経った物語「one day」が個人的にはすごく好感的に読むことができました。
お菓子の家の方でも加瀬さんと要が偶然出会ったシーンは書かれていますが、こちらは要目線で加瀬さんの雰囲気の変わりようがよく書かれていたので加瀬さん推しの私には嬉しかったです。
登場人物それぞれが各々の問題と葛藤していて、誰かの力を借りながら自分を変えていこうとするそれは、自分自身も前向きに現実と向き合っていこうと思わされるお話でした。
詳細なネタバレがありますがご容赦下さい。
ニアリーイコールがとても良くて、読み終わった時の興奮の勢いでこちらを購入。
他の方も書かれていますが私ももれることなく加瀬の慟哭に号泣でした
後書きに蟹○船?とありましたが、私は加瀬に感情移入をし過ぎてしまい、何もかも憂鬱な夜に」の世界観を感じました。
加瀬にしろ、要にしろ、青山家の人たちにしろ、皆それぞれ色んな物を抱えて、近くに居る人を傷つけて、傷つけられて。
でも、それは仕方ない事だとは思えない。
思えないけど、せめて自分が誰かを傷つけてる自覚は持っていたい。そういう人間でありたい。と、最後まで読んだ時に思いました。
だから、
ぐっと踏ん張ってそこを越えると、必ずいいとこが待ってる。と信じられる人間が、
その人が何をどう選択して生きていくかってのは誰にも責任取れない。責任は本人にある。
と口にする人間が、
失くしたくないと思うものはすぐ誰かに取られて、いらないものばっかり残り続ける。
と、光のない世界でそれでも光を探して懸命に足掻いてもがいてきた人間に、
あんた間違ってる。命だけは平等だ。
と、自分の中の正論を振り翳して痛い痛いと叫んでる人間の横っ面を張るようなことをするのは不快だった。
それはただの暴力だよ。
自分の正しさが世界の正しさではない事を気づくべきだと思った。
そして、青山家のお母さん。
そこまで悩んでいたなんて思わなかった。
現実と向き合うより、責任転嫁で誰かを恨んでいる方が遥かに楽だった。
と、自己弁護に自己防衛。
思わなかった。気付かなかった。
これ、悪意や悪気と同義語だと思う。
悪いという意識がなかった。
悪いということに気付いてなかった。
意識が無かろうが、気づかずにいようが、それは言い訳でしかない。
交通事故を起こして、悪意や悪気は無かったで無罪放免。とは、ならないだろうよ。
亡くなった娘と自分を天秤にかけた時、自分の方がこの人にとって大切なのだろうと思いました。
生きていくには仕方ない事だと思う。
でも、自分の方が大事だと、それを選択した事は自覚を持つべきとは思った。
それこそ、このお母さんが背負わなきゃいけない荷物だろう。
そしてそして…
イラストに関してはかなりの不服が…
要の作中での描写が“ガリガリ”
私の中のイメージは骨皮筋えもんなんですよ
でもイラストを見ると普通の青年。
なんなら少し童顔??
とても深い影があるようには見えないし、体格も加瀬や公平とそんなに差がない。
体格に差がないというか、病的に痩せてるって感じは全くなく、至って健康な青年なんですよね。
そこの違和感が酷くてイラスト見ると内容がうまく入って来なかった
結論として、公平と青山母は私にかなりのモヤ発生機となってしまいましたが、
要と加瀬がお互いにお互いを酷く苦しめている事を、そのことに苦しむ姿の後半部分は読んでてこちらも苦しくなりました。
幸せに
幸せになるのは正義だな。
と、私の中の正しさが一つ増えた物語でした
とても切ないお話でした。そして、こうゆうヒューマンドラマチックなBLで久しぶりに何においても完璧な攻めを見た気がします。(この手のお話は、大体何か問題ありな攻めが多い気がするので...)
受けの要は、自分の過去を責め続けて彼氏の弘明にDVされていました。過去の贖罪として、自らを苦しい状況に置いて生きている姿が見ていて辛かったです。そんな要に手を差し伸べたのが、攻めの公平でした。公平は、前向きで優しくて、要はその優しさに身を許しそうになりながらも、ひたすら自分の中に閉じこもります。でも公平が攻めに攻めまくって、要が過去を見つめ直すようになり....
というようなお話です。最後は二人がくっついてハッピーエンドなのですが...私はあろうことにも弘明に感情移入をしてしまい、どうしても煮え切らず読み終わってしまいました。
要に暴力を振るいながらも彼を愛してしたDV彼氏の加瀬弘明。彼にも悲しい過去があり、愛に飢えた弘明は自分を受け止めてくれた要に完全に依存していました。精神的にかなり参っていて、要が公平に取られると思った瞬間自殺未遂を起こしたり、本当は殴りたくない唯一愛する人を泣きながら殴ったり... 私、こうゆう攻めに弱いんです。
そんな中、終盤で 要が過去を克服して、弘明に向き合うために一緒に暮らすシーンは切なかったです。ベッドでぬいぐるみを抱くようにくっついて寝る弘明の姿や、要の帰りが遅くて心配したせいでつい手が出てしまう彼の姿に胸が締め付けられました。
結局彼は自ら要を手放すのですが、私はどうしても彼が気になってしまい、公平と要の感動のセックスシーンにも身が入らぬまま読了してしまいました。
私の心の中は、 弘明は?弘明を幸せにしてあげて!!という気持ちでいっぱいでした。そんな気持ちで泣きながらあとがきに目を通すと、なんと弘明のスピンオフがあると書いてあるではないですか!?!
そして偶然にもそのスピンオフである『お菓子の家』も『夜明けには優しいキスを』と同時に購入していたではないですか!?あまりの興奮とワクワクに、本の余韻に浸ることなくそちらに入ってしまいました。笑
ところで、この『夜明けには優しいキスを』は、花丸文庫から出ていたものの新装版だそうですね。プランタン文庫では『お菓子の家』が先に出版されていますが、こちらの方が先に世に出たものだそうです。順番がややこしいですが、どちらから読んでも問題は無いかと...。
ただ、先にお菓子の家を読んだいたら、加瀬弘明に対する無駄な心配もせずに公平要カップルを満喫できたのかなぁと思いました。笑
なんか、割と最近読んだ作品のような気がするのに、もう新装版て、、
と思ったら旧版もう5年近く前に出た本だったんですね。
そして、私が旧版のレビューをここに書いたのが2010年10月。
その後、スピンオフで加瀬のお話「お菓子の家」を読んだのを踏まえての、この新装版の感想ですが、
甘いプロポーズの追加SSや、スピンオフで加瀬の未来に安寧が訪れるのを知っているのもあって(ちゃんと細かく比較対照したわけではありませんが)お話はかなりわかりやすく整理されたように感じます。
でも、結末がハッピーエンドで、ストーリーにすっきり筋が通ったことで、逆にお話の中で起こっていることの理不尽さへの違和感が増したというか、
まあ、そういった理不尽さを描くことこそが主題なのかとも思うので、それならそれで大成功とも言えるのですが、
ここは、読み手の私がスレちゃったってことで、今回はこの評価で。
過去に読んだのだけど、今はもう手元に無いものとか、家のどこかにはあるのだろうけど……という本を電子版で買い直して読むことがちょくちょくありますが、これもそういった本のひとつ。…と言っても過去に読んだのは旧版の方ですが。めちゃくちゃ好きな話というわけではないのですが、ふと「読み返してみよう」と思うものではあったということですね。心がザワッとします。
前半は、重い過去と歪みを抱えた人たちが引き寄せ合い、負のスパイラルにはまってしまっているキツくて痛いお話。そこに絡んだ負のリボンを断ち切ろうとする太陽のような異分子が乱入してくるのです。絡んだものはリボンというより、もはやワイヤーでなかなか切れない。太陽すら一度は諦めそうになるくらい。
だけど、絡まりはゆっくりほどけてゆっくり朝が来る…という物語です。
異分子である公平は、本当に今時無いくらい暑い(熱いと書こうとして“暑い”と変換されたのですが、むしろそっちで正解かも^^;)男で、ちょっとな……というレベルなのですが、ガッチガチのワイヤーになったスパイラルをほどくにはそのくらいの熱さが必要だったのでしょうね。
今回、はじめて読んだ時とは違い、スピンオフの「お菓子の家」も読んだことのある状態での再読ですので、DV男・加瀬への印象はやっぱりちょっと違った気もします。関連作であるこの2冊は、順序が逆になっても理解できないということはありませんが、やはりこちら→お菓子〜の順序に読む方がよりベターなのかな?と思います。
うーん(¯―¯٥)
こちらはあまりにも苦しい時間が長くて、正直読むのがシンドイ。
痛いそうなのとか苦手なので、DVのシーンは本当に辛い。
受け様は、24時間営業のカフェでバイトの要。
攻め様の公平とは、バイト仲間として知り合う。
無理をしまくりの仕事環境。
恋人の弘明からのDVを唯々諾々と受け続けていて。
最初から自分から幸せになることを拒んでいるような要。
ただただ償いのため、自分を罰するような生き方をしている要を見ていると、やるせない。
暴力はダメだけど、弘明の独白を聞くと、愛を知らない弘明を大丈夫だよ、と抱きしめたくなる。
公平はちょっとお節介な勢いで踏み込んでくる。
それくらいグイグイ押したからからこそ、要は背中を押されで一歩を踏み出せた。
押しまくるくせに、引くことも待つこともできる子でしたね。
各駅停車の電車で帰る場面は、切なかった。
傷も後悔も抱えたままだけど、確かな再生の夜明けを感じられるお話で、繊細で美しいとは思うのですが、あまりにも私の好きな甘さが少なくてですね。
何度読んでも、読み返す頻度は少ないだろうなぁ、と思うのでした。
いや、読み返してるけどね(;^ω^)
スピンオフの『お菓子の家』は先に読みました。
話は前後しましたが、特に問題ありません。
ただ、イラストレーターさんが違うので違和感ありますけどね。
個人的には『お菓子の家』の方があってるなという感じです。
受けの西塔要は、バイトでカフェのフロアマネージャーをつとめる男。
生きる目的を持たず、まともな人間関係を築かない27歳。
攻めの池上公平は25歳。
要の働くカフェの厨房で働くフリーター。
ゲイで、要が気になって仕方ない面倒見の良いタイプ。
過去の出来事により、自分を大切にすること、幸せになることに罪悪感を持つ要。
そんな要にバイト先で出会った公平は、自分とは真逆で、表面上の笑顔とは裏腹な要に惹かれていきます。
『お菓子の家』では主人公であった要のDV彼氏・加瀬がどうしようもないのですが、彼をDVへ走らせるのは大部分、要に原因があるのかなと感じました。
とにかく加瀬はそこにいても心ここに在らずな要につねに不安を抱いていて、疑心暗鬼になってしまっています。
ただ要の方は、DV彼氏を持つ人にありがちな『この人はわたしがいないとダメなの』的な受け思想ではなく、自分の過去の罪の罰として暴力を受けているという具合です。
このお話でわたしが個人的に合わないなーと思ったのは、攻めである公平。
彼の主張は正しいですが、それはただ正しく正論なだけであって、相手の気持ちにはそっていないと感じました。
正義という名の自己主張という感じ。
加瀬の方は生きている人間として血肉のあるキャラとして伝わってきましたが、どうにも公平は紙の上の人物という印象が拭えませんでした。
ただ、そんな公平に要は救われたのだから、わたしの気持ちはどうでも良いのですけどね(苦笑
『お菓子の家』でチラリと要が登場したのですが、この作品を読んで、わたしがその時想像した要とはまったく違っていてビックリしました。
もっとなんかちっこい、可愛い感じだとばかり思っていたんですよね。
同時収録のSSは、その時のお話でした。