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fabric motion
カバーイラストからだと、もっとファンタジックというか、雰囲気系のお話なのかなと感じていた。
表題作のお話自体は大学の講師と生徒のお話で、年上の先生である樺島が、ごく自然な流れでついうっかり生徒である雲下に寄り切られちゃう年下攻めではあるけれど、まあ一応大学生だし(まだ1年のようなので未成年ではあるみたいだけど)、樺島も先生とはいえ講師で大学にばれたからといって即路頭に迷うでも無し(っていうか、デザイナーとしてちゃんと成功しているのに、家庭の事情でスランプになってリハビリのためにとりあえず講師をやっているようなもんだし)、背徳感も大して濃くなく、エロ特化の「これでもか!」的な汁や擬音まみれということもないんだけど、
でも、予想外に以外とエロかった。
多分、樺島31歳がヒゲはやしたりダサ眼鏡かけたりしていても、その下のお顔が下睫毛ばっちりの、口元のゆるい童顔で、鎖骨の浮いた華奢い身体だからかなぁ、
あと、脇毛?
後半の「どしらそ~」は恋人未満。
それにしても、九重さんて、こんな絵だったのかぁ、思っていたのとだいぶ違う。
カバーイラストより中の本文の絵の方がいい。
そして、私は、誰と混同していたのかなぁ
この話を簡潔に言うならば、あるトラウマがきっかけでヤル気を失っていた男が、自分を好きだといってくる学生によって再び創作意欲がわいてきて、トラウマも解決するというもの。
一つの生まれた恋愛によって上手く回り出すというものかもしれない。
非常に解りやすい物語でした。
ラストのトラウマ解決のオチは驚愕の「ええっ!?」なのでありますが、可能性としてはなきにしもあらず。
全体はざっくりわかりやすい。
ただその背景が受けのトラウマ以外はこの恋愛背景以外を排除して特化しているので、その辺りを踏み込めばきっとまたカラーの違ったお話になるのかもしれない。
しかし、全体の雰囲気を作り出しているのは、この受けとなる大学の講師で元デザイナーの男。
彼のユルユルっとしたキャラクターが魅力なのかもしれない。
この講師、31歳なのに幼い雰囲気がする。
学生より体格が小さいからかもしれないが、ヒゲはあるが見た目若いw
やる気がないとかそういうものではなくて、学生を見守っている感じ。
先生という雰囲気はない。
注目すべきはその体。
二人のエッチシーンの体の筋肉の薄さとか体の細さ、栄養状態悪そうな体つきなのだが、洋服に隠れたその下の裸体の描写が、生々しさを感じさせ、それがちょっぴりエロチック。
攻めの大学生、彼が大人っぽいかと思えば子供っぽい雰囲気も見せ、それは髪型のせいかもしれないが、なかなか彼もよいキャラだ。
健気で一途で年上をグイグイと引っ張っていくようなタイプ。
デザイン系ということで、登場人物の服装や髪形雰囲気などそれらしさを出そうとしている点は手抜かりがない。
【どしらそふぁみれど】【どれみふぁそらしど】
こちらは、とても天然の元ピアニストのキャラクターと、
男前なのに、かなり純情で恋心を秘める弁護士のキャラクターが魅せる作品だった。
異様に執着する男に腕を傷つけられピアニストでいられなくなった主人公を助けたのが弁護士。
それ以来彼等には交流があるのだが~実は。。。というやつ。
元ピアニストが何故かいつも和装なのが不思議でもありツボ。これが天然風味によくあっている(笑)
天然がゆえに、思い立ったら吉日な行動力が弁護士のヘタレを暴く展開は、思わずクスっとさせられる。
この作品、エッチなしです。
なにせ、弁護士ヘタレだからな~
しかし、どうしてピアニストは変な男につきまとわれたんでしょうね?天然のせい?
飼い猫の名前が「こんにゃく」というのに注目!拾われた経緯はカバー下にあります。
「ブサイクですがひろってやってください」と張り紙をされて捨てられていたというエピソード。
猫はブサイクのほうが味があって断然かわいいのにねぇw
全体を通して、サクサクっとサラサラっと♪
キャラクターを見せるお話がつまった1冊だったと思います。
全体的に内容は糖度高め&サックリ軽く読める一冊でした。
■表題作【ファブリックモーション】
芸大服飾科の生徒×大学の服飾科の先生のお話でした。
服飾系のお話ということで、登場人物等のファッションに気を配った感じの画面でした。
受けさんはトラウマ持ちで、しかもヒゲ受け。
こういうところは九重さんだなぁと。
攻めさんは一見クールで自分にも他人にも厳しい人間なんですが、
一方で好きな人を待ち伏せしたり甘えたりするところがあるちょっとワンコの入った人。
これぞ年下攻めって感じがします。
それにしても先生が流されるのが早かった~w
年下攻めさんに押されたらもうセックルに突入でおぉう!と思ってしまった。
■【どしらそふぁみれど/どれみふぁそらしど】
エロなし!キス描写までのすんどめでした。
弁護士×元ピアニストという組み合わせ。
受けさんがオカッパで和服。
某にっぽんにしか見えなかったー!w
攻めさんはピアニストだった受けさんが襲われそうになったところを助けて以来懇意にしている関係です。
攻めさんの硬派な性格ですぐに手を出さないところと、受けさんが誘い受けなところが良かったです。
九重さんの絵がすごく好きなので追いかけている作家様なのですが、内容が段々ライトになって行っている気が。
作家さん自身の立場に立って考えてみればいつも凝った設定ばっかり考えていたら脳みそが詰まってくるでしょうから、
たまにはライトなものも描きたくなる…んじゃないかと思うんです。
が。
私の場合、九重さんの他の作品ですっごく好きな作品があるために、
自分の中であの作品を越えるか、またはあの作品と同じくらいにテンションが上がる作品でないと、
評価が辛くなってしまうのでありました…。
二組の恋の話。
繋がりはありません。
九重さんといえば獣人、人外というイメージなのですが、
これはどちらも普通(?)の人々のお話です。
前半の『ファブリックモーション』の方は、
九重さんには珍しく、リアリティのあるお話。
自分の立場やトラウマを抱えつつ、
真っ直ぐに向き合ってくれる年下彼氏に背中をトンと押されて、
一歩を踏み出していく。
そんな前向きなお話。
『どしらそふぁみれど』
こちらは天然系の元ピアニストと彼を見守る弁護士さんのお話。
ちょっと気になったのは、なぜタイトルが『どしらそふぁみれど』なのか。
深い意味は無いのかもしれませんが……
天然の成恭さんが可愛いv
これは村上先生のような人が居てくれないと、
生きていけないのではと心配になります……が、
村上先生が居てくれるので大丈夫でしょう!v
どちらもインパクトには欠けますが、
心穏やかになる優しいお話でした。
萌という点では評価は「萌×1」ですが、
心が荒んだ時に読みたくなる一冊です。