騎士堂倶楽部(2)

kishidou club

騎士堂倶楽部(2)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×23
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
30
評価数
7
平均
4.3 / 5
神率
42.9%
著者
西村しゅうこ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
コアマガジン
レーベル
drapコミックス
シリーズ
騎士堂倶楽部
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784864365130

あらすじ

元華族・春嵩の元で使用人として働く出は、彼に内緒で八百長格闘技に出場し、生活費を稼いでおり!?  人気作品『騎士堂倶楽部』の知られざる過去編が遂に登場!!

「抱かれることに作法などいらぬ」
男たちの熱き想いが再び!!

表題作騎士堂倶楽部(2)

没落華族の次男
下男

同時収録作品月の足跡(前後編)

バロンと呼ばれるトラック野郎
怪我をした親友で元仕事仲間

レビュー投稿数2

とても深い主従愛

05年の1巻から8年経っての2巻は11年発表の表題作品と、04年の作品が入ったちょっと男くさい1冊です。
1巻の舞台である、異種格闘技の秘密倶楽部「騎士堂倶楽部」のオーナー並木の、この倶楽部を始めた終戦直後のエピソードです。
1巻ではとんでもないエロじじぃ姿を見せていた並木ですが、若かりし日のなんとイケメンな事!
そしてこんな健気な主従愛の純愛があったなんて!!ちょっと驚きです。


昭和22年、華族制度の廃止で何もかも失い戦争で足が不自由になった元華族の次男並木春嵩は、小さい頃から空手の鍛錬の相手だった出(いづる)を下男として、亡き父親の愛人の家だった粗末な一軒家で暮らしています。
春嵩は父親の残した資産が毎月兄から振り込まれていると信じていたのですが、実はそれは全くなく、出はそれを春嵩に悟られないように自らはひもじい思いはしても主人にはそんな思いをさせないように、街中の掛け格闘技に出て金を稼いでいたのです。
それらの事実を知った春嵩は、出の自分勝手に怒り彼の身体を蹂躙します。
それから春嵩は商売を始め、出は武道の鍛錬に励むのですが、そこで知り合った自らも武道をたしなむ海運会社の経営者スタンリーに連れれら”騎士堂倶楽部”の存在を知ります。
春嵩の激しい出への執着愛と、春嵩を慕う健気な出の想いのすれ違いのお話でした。

いかにも華族という雰囲気の傲慢で俺様ぶりを見せる春嵩は、出が自分の側にいてあたりまえであるという独占欲に最初のうちは見えます。
戦場で出をかばって春嵩は怪我をする。
出は春嵩の父親に春嵩を守る為に側にいろと言われたのに怪我をさせた事で激しく悔いていますが、それだけでない春嵩への深くて健気な愛情があるのです。
愛する人でないと、こんなに献身的になれないのですが、春嵩には怪我の事で彼は自分の下男だから尽くしているのだと思い込んでいてすれ違いの要素になっているのです。
だからスタンリーに激しく嫉妬したりもする。

出はひたすら春嵩の為です。
ゲスな春嵩の兄の口車に乗るのもすべて春嵩の為でもあるのですが、倶楽部の試合に出場して9人抜きの勝ち越しを上げるのは、春嵩の試合の駒に他の人をならせたくないという、彼にも欲があったのです。

ちょっと時代もあり、昼メロっぽい主従愛ですが格闘技というのが異色で「男」をアピールしていて好きです。
格闘といってもそんなに試合シーンはありません、むしろ負けた者が掘られるシーンがあってそこが印象に残りますv
ゲスな兄がとても悪役らしく登場しますが、彼のおかげで二人のすれ違いが解けて相思相愛だったことがわかって、良かったのであります。
それにしても、あの1巻の並木を思うと出はどうしちゃったんだよ~!ってそれを想像すると悲しいものがあるのです(涙)


同時掲載は04年の作品で『月の足跡』
これは何と!トラック野郎が主人公です!
え?drap掲載だったんだよね、肉体派じゃないの!?と思うほど、結構ガチムチです(汗)
裏ドラコン(まっとうなドライバーコンテストではなくトラックレースです)でキングに挑んで事故により怪我をして車椅子になってしまった7位のダイアナ英二は、裏ドラコン2位でシンパも沢山いるバロンこと智史の家に世話になることになります。
自分のせいで怪我をした英二に長距離を辞めて近距離に、そして夜のバイトをして英二に健気に尽くす智史にシンパの不満が募り、英二は智史の元を離れます。
憧れからの愛情、負い目ではなくて愛情、という、こちらも健気の目立った愛情でした。

少し古い作品ですが、今どきにない設定でとても愉しませてもらいました。
そして、肉体系好きな自分にはとても満足なのです。

6

1巻とは別人の人として読みたかった

1巻で主人公2人が想い合っているのは傍目からも明らかだったのに、その2人の間に割って入ってなんて無粋なことをするのだと思っていたキャラが今回の主人公らしいです(笑)。
前巻ではもうご老人でしたが、この本では昭和22年の戦後間もない頃、並木がまだ若い頃のお話です。
並木は元華族の次男という良家の出身なんですが、華族制度が廃止されて家の経済も厳しくなり、下男一人だけを手元に置き暮らしています。
この下男が奉公人の鑑ともいえるような男で、非常に健気です。
並木も誇り高い主人なのですが、自分の奉公人はきっちり守る良き主人。
この2人の愛がとても美しいのです…。
余りに美しすぎて、1巻の並木と同一人物とはとても思えない…いや、思いたくない、と思いながら読んでいました(「これは別人」と心の中で念じながら 笑)。
健気な下男、出はこの巻で初登場なのですが、出はどうなったんだろう…若死にでもしたのだろうか…という考えが頭から離れず…
やっぱりこのお話は1巻の並木とは別の人という設定で読みたかったかな…。

2

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