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楽しい学園ラブコメでした。
数話からなる表題作シリーズとラストに短編が1作品収録されています。
表題作は学園を裏で取り仕切る総長とその取り巻きのお話なんですが、怖い喧嘩シーンはほぼなく(多少の喧嘩シーンはありますが)、楽しい学園コメディになっています。
なので、ガチのヤンキーものを期待して読むと肩すかしを食らうかも。
受け様の設定が面白かったです。美しいものが大好きで、レースやリボンが大好物。
手芸部は笑いました(笑)。
攻め様は男らしいのですが、受け様にメロメロでその尽くす姿が萌えました。
同時収録作品は高校教師と生徒の父親とのお話。
三角関係のコミカルな作品ですが、これだけだと先が気になる終わり方でした。
今や大人の濃厚なエロ描写のイメージが強い作者ですが、初期は学生ものばかりを描いていたんですよねぇ。
絵柄も少々幼い。
内容も少女漫画のような設定の笑えるラブコメ。
しかも受けが「姫野」で通称・姫ちゃん、おまけにリボンが出てきたら、あの少女漫画を思い出しちゃうじゃないですか。
作者の作品で今も昔も全然変わっていないのは、攻めが受けにメロメロで、尽くしまくっちゃう。
モテモテで超出来るオトコなのに「惚れた相手にはとことん甘くなっちゃう」のは、やはり萌えますね。
気持ちいいです。
また、エロ描写も今ほどではないけど、比較的濃い。
最後の方で、少ししんみりさせられました。
ただのおバカの姫ちゃんと思っていたのだけど、これほどに強くなった理由がそれなりにあったんですよね。
「他人を好きにならない」と決めている理由、「守ってあげる」と言われるのが嫌いな理由……
相思相愛の大団円にするには、良い締めだったと思います。
何度も読みたいと思えるほどの作品ではないけれど、楽しめました。
番長とその番長を束ねてた元総番長もの、というとすごく男の世界を感じますが、全般的に乙女に感じます。そもそもカムフラージュ自体が手芸部で、番長の姫野自体がファンシーにしたいからとかだったりする時点で物凄くギャグの香りを感じます。
それと同じ位総番長の殿崎の筋肉っぷりは後々の藤崎作品を彷彿とさせますがそれ以上にこの頃とんと見ない強烈なディフォルメとコメディっぷりに笑わされます。
なんとかして姫野に好きと言ってもらいたいという目的でつくしまくる殿崎がいじらしいです。
ここ最近の藤崎こうさんをイメージして読むと物凄く絵柄に落差を感じますが、こういう絵も自分は嫌いじゃないなぁ。
ギャグテイストBLにはぴったりだと思います。
とっても馬鹿馬鹿しい学園モノでした。
全編ギャグテイスト。アホなお話です。
愛すべき馬鹿馬鹿しさで、軽く読むぶんにはいい作品だと思います。
乙女趣味で腕っぷしの強い「姫」は学園の不良グループ・ホワイトリボンの総長。
その姫ちゃんにベタベタに惚れてしまったのが「殿」。他校で総長やってたんだけど、姫ちゃんに惚れて転校してきたツワモノです。
姫ちゃんの天然ぷりと、見た目に反した強さが面白い。
また、他人には怖い殿が姫ちゃんにだけはメロメロの顔を見せるのが面白い。
まあ、小難しいことは考えずに、さくっと楽しむのが吉だと思います。
絵的にはいまいちでした。