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離ればなれだった兄弟……朝陽と昴。 だが二人の再会は、禁忌の愛の始まりだった……。
kyoudaiai
作者さん初の兄弟モノで、時代モノで、そして2段組みの文章。
しかもガチ兄弟なのですが、作者さん初ずくしで一体どういう展開で見せてくれるのか?
兄弟モノによくあるのは激しい執着展開なのですが、これが一味違ったのです!
とてもポジティブ。
周囲が悪い人ばかりでなく良い人が目立ったというのもあるのかもしれないのですが、それはこの兄弟の努力と才能と一途な想いありき。
悲愴な過去ではありますが、それをひきずらない潔さがこの物語を新鮮な兄弟モノとして楽しませてくれました♪
目の前で熊に襲われ両親を亡くした兄の朝陽と弟の昴。
その時弟をかばうために右肩に大怪我を負い病院に担ぎこまれた兄。
こうして兄が入院をしている間に、弟は農園の養子に、兄は子供のいない裕福な商家にとひきとられ離れ離れになってしまうのでした。
昴は養子とは名ばかりで無報酬で下働きにこき使われる日々、このままでは殺されるとそこを逃げ出し辿りついた市場で出会った大陸帰りの道路屋の棟梁に見込まれ、彼の用心棒となる。
一方兄の朝陽は、実の子供が生まれても優しい愛情で接してくれる養父母に何不自由のない生活を与えてもらっていたが、仕事で背負った借財の返済に、今までの恩返しと朝陽はそれら全ての借金と引き換えに自ら身を売るのでした。
そうして再会したのは、朝陽のいる娼館で、昴は棟梁の用心棒としての付き添いで。
ひたすら兄であることを隠す朝陽ですが、とうとうバレてしまうのです。
一番は兄が欲しくて欲しくて、弟が欲しくて欲しくて、という欲情の上の関係でないという部分です。
まあ、ここは突っ込みどころでもあるのですが、朝陽が自分は娼婦であることを思い知らせる為に兄と慕う昴に乗っかっちゃって襲うのですよ。
自分はもう以前の兄とは違うのだと諭す為とはいい、でも朝陽は後悔するのです。
しかし昴はそんな兄の元へ足繁く通ってくる。
そうでないと兄弟を懐かしむことができないから。
ま、それに体がついてきてはしまったのですがw
仲のよかった兄弟だけに、離れていてもそれぞれを心配して想いやっていた心がある故の関係かと。
その後、波瀾が生じます。
昴が事件に巻き込まれて死んでしまったと思いこんだ朝陽は、彼を身請けをしようとしてくれた外交官の好意に甘え、官僚専用の高級娼館へ移ります。
そして、死んでしまったと思われた弟との再会。
果たして結末は?
とにかく朝陽がポジティブなのが事態を好転させていくから、気持ち良く読めるのです。
愛情もドロドロしておらず、行き過ぎた兄弟愛程度で。
そのせいかエロ表現もさほどなく、一か所傲慢な客が無理矢理権利を主張して、朝陽に薬を遣い、そのエロエロを弟に見せつけるエッチが登場し、その後本当の「欲」に駆られた兄弟エッチになるという手順が用意されており、その点に「おっ、」って思ったのです。
何より周囲の人達がそんなに悪くない人たちで、嫉妬や妬み嫉みが登場しない。
皆に信頼されて慕われる朝陽という姿、賢い子、という姿があるので、それが功を奏しているんだろうなと。
結末、朝陽の出した結論にビックリしました!
でもね、兄弟が二人で愛し合ってずっとずっと二人で生きて行くにはそれは最善なのですよ(朝陽、賢い!)
一か所エッチの見どころは沈丁花を尿道に挿すシーン、、、痛そう!
作者さんの初時代モノということでしたが、残念ながら文章や描写から時代を感じる事はあまりできませんでしたが、
時代モノの兄弟モノ、しかも遊郭というとドロドロが大体御約束の中、こんなに気持ちのよい遊郭・ガチ兄弟モノはなかったのではないか?
色々都合よすぎ、兄弟でなくても、、とかチャチャを入れるのは置いておいて。
新鮮な気持ちで楽しむ事ができました。
作者さん基準、従来の兄弟ものと違うという点の評価で萌×2に非常に近い作品でした。
ガチ兄弟の禁忌、でもドロドロした兄弟同士の情欲恋愛とは少し違う気がする。
幼い時に目の前で両親を野生の熊に殺され、子供たちも危機的状況になったときに
兄は弟を必死で守るべく身を挺して庇い深手を負ってしまう。
そして両親を亡くし孤児になった二人はそれぞれ養子として別々に貰われる。
兄の朝陽は商売をしている家に貰われ、学校も良いところへ行かせてもらい、
後に生まれた双子の兄妹と分け隔てなく大切に育てられたが、義父の事業が上手くいかず
朝陽は自分から今までの恩返しをする為に男娼になります。
弟は農場へ引き取られたものの、それは養子とは名ばかりで態のいい賃金を
払わないで済む奴隷のような日々で、このままでは殺されると思えるところまできて、
幼いながらに身の危険を感じ飛び出し、道路屋と言う仕事をしている頭に
認められ可愛がられながら、その用心棒の仕事をするようになります。
そして再会は、朝陽が男娼として働く楼に昴が頭の用心棒としてついて来た偶然の再会
初めは弟の昴だと気がつき直ぐに声をかけようとするが、自分が男娼だから
もしかしたら蔑まれるかもと言う不安から言い出せない。
しかし、あることがキッカケで兄弟だと互いに解り、今までの苦労と再会を喜ぶが、
昴が発した一言、所詮女郎と言う言葉で可愛いと思っている弟を筆おろしを
してあげると弟相手に襲い受けに変化しちゃうのです。
恋愛感情云々無しでの暴挙で、離ればなれになっていた弟がいくら可愛くても
お兄さんそれは~と思わなくもない展開。
救いは弟の昴のある意味能天気と思える兄へ対する無邪気とも言える懐きです。
それがあるからシリアスでドロドロした雰囲気が薄れる。
そして、兄の朝陽は男娼だけれど、かなり前向きで男娼になったことを恥じていない。
後半になってもこの二人に恋愛的な禁忌な暗さを感じさせない展開で、
やっぱりそれよりも仲の良い離れられない兄弟って雰囲気が読み終わっても感じました。
本当の兄弟モノは苦手だと思ってたのですが、この作品を読んでからそうでもなかった事を知りました(自己完結)
ほぼ、内容を知らない状態で読むのが好きなのと、この作家さんの今まで書かれている作品の動向が分からないので読み進めて行くうちに死ネタで終わることもありえるかもしれないと途中で思いながら読んでいました。
一生離れない、離れたくないと何度かそういうセリフが出てくるのですが、その度、離れてしまうフラグ立ってんじゃないかと思えてしまって仕方がなかったです。
途中うるうる来る所も何箇所かあって、好きなのに離れてしまうお話は悲しいなぁと思ったのと、やっぱりそういうお話は好きだなぁとも思いました。
主人公の2人はハッピーエンドなのですが、中盤の蛍草の水揚げのシーンで、可哀想で涙が出ました。
悲壮な絶叫シーンひどすぎるー!!
売られたのは仕方なくて、そういう設定なのですがちょっとそこだけは違う意味での涙でした・・・。