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kodku na inutachi
死んでもいい…そう思うほど追いつめられていた主人公の美山香介。
唯一の肉親を爆破事件で失くしてしまっていた。
そんな中、兄を殺した、と言う加納という男が現れる。
加納の登場で死にかけていた香介の心が憎しみ、敵を討つという復讐の炎に包まれ、
辛いリハビリにも耐えた。兄が死んだ爆破事件で巻き込まれていた香介を心配する
刑事から、加納の存在を聞き出す。
加納が警察と相対する存在だと知りながら、仲間になるべく闇の中へ足を踏み入れる…
この作品は、とても切なく苦しい場面も多いのですが、でも最後は全てが報われる…
号泣しました。
この作品を読み返して、次にどんな展開が来るのか最後にどうなるのか分かっていても
泣きます。
「憎しみを糧に」復讐という道を選ぶことによって生きよう、と思える。
やりかたは間違っているのかもしれない、でも加納の存在で香介の目に光が戻ったのです。
私はこの2人を(表現とか、いろいろ変かもしれませんが)美しいと思いました。
香介のお兄さんは、哀しい日々を送っていたんだ…と思っていたのですが
香介が、お兄さんの「生きる糧」だったのです。
ひどい仕打ちも弟のため、と耐える姿など心打たれるものがありました。
この正反対の「糧」もまた、美しいと思いました。
最後、加納と香介の結ばれ方など最後まで読んでよかったと思えます。
きっとお兄さんも天国で笑っているのでしょうね。
最近泣いていない、泣きたい… でも報われてほしい
そういう本をお探しの方は是非、どうぞ。
電子書籍を購入。
挿し絵あり、あとがきあり。
いつもの、愁堂れな劇場。
二時間ドラマ。
安定の満足感。
強いて言えば、
今回はヒネリが少なく、話が見え見えだったかな。
あと、攻めがどの段階で受けを好きになったのか、わかりにくかったです。
関わりの深かったお兄ちゃんではなく、ほとんど接点のない受けに惹かれた理由が薄かったような。。。
もう少し、何かエピーソードがあったら良かったのだけど。
でも、まぁ、挿し絵が美しく、
全体的にみれば、まずまず満足の
「萌え×2」です。
せつない
この兄弟はかわいそうです。
香介(受け)に「お前の兄を殺したのは俺だ」と言って憎まれ役を買って
自分を憎んででも生きさせたかった加納。
復讐のために組事務所にもぐりこんできた香介を守ろうとして乱暴にしたりしますが根はやさしいです。
兄の死に方やそれまでの生活がダークでした。
でも、そんな兄にも死ぬのを覚悟してでも貫き通したいものがあり最後は自己満足でも幸せだったのかなと思いました。
加納は、実は若頭としてもぐりこんだ警察だったのですが、香介が拉致されて、犯人逮捕後うまくまとまります。
死人に口なしと言えばそれまでなんでしょうが兄が哀れだなと…
こういう読んだ後切なくなる本は久しぶりでした。
切なくもどこか愛に満ちたこのお話。
読み終わったあと、本を眺めて放心してしまいました。
プロローグから話は始まり、そこでは誰かが『愛』を語っている。
「たとえこの身が滅びようとも、この愛を貫くことができるだけで僕は幸せなのだと──。」
そんな言葉があり、本編へと入っていった。
両親はすでに他界し、兄弟二人で寄り添い生活をしていた日々が、あっけなく終わった。
アパートを爆破され、兄は即死。
また弟である香介も命は助かったものの重傷を負い、生きることを諦めていた。
そんなとき、お前の兄を殺したのは俺だ、と告げるひとりの人物が現れる。
その男は大川組の若頭、加納。
香介は復讐するために生きることを望んだ。
話の展開が中盤までは全然よめず、香介と同じように加納を憎み、戸惑い、そして…泣いた。
一番最後、エピローグ。
この文字を見るまで、わたしはプロローグのことなんてすっかり頭から抜け落ちていた。
だけどこの文字を見た瞬間、あのエピローグは一体誰の言葉だったのか、という疑問と同時に、理解してしまった。
読んでいくうちにゾゾゾっと体が震え、そしてもう一度、エピローグを読んだ。
読んでいくうちに涙が溢れ、彼の『愛』がいとおしいと感じた。
切なく、哀しく、そして救いがあるこのお話。
しっとりと泣きたいときに、どうぞ。
ある事故で、ただ一人の肉親の兄を失い、自身も大けがをした香介。
病床で、生きる意欲を失っていた時、兄を殺したのは自分だと名乗る男が現れます。
香介はその復讐を糧に辛いリハビリにも耐え、退院にこぎ着けるのですが、退院と同時に、復讐相手のいる新宿から遠く離れた関西のへ行かされそうになり、退院前日、病院から脱走します。
そして、新宿歌舞伎町で復讐相手のいる大川組のチンピラと出会い、、、。
お話は、いい感じにハラハラドキドキしつつ、大体予想通りに都合よく進みます。
もうちょっと、つっこんだ描写がと思うところもなきにしもあらずですが、TVの2時間サスペンスだとしたら、充分すぎる位濃密。
ちゃんと悪は捕まり、主人公達は恋人同士にと、ハッピーな結末。
サクサク読んで、すっきり、です。
切なくて悲しい作品、バッドエンドでは無いけれど、やっぱりスリリング以前に
切なくて重い感じですね。
両親を早くに亡くし、兄弟二人きりで生きて来て、その兄も爆発物という物騒なもので
命を奪われ、更に自身も巻き込まれて重傷を負ってしまう。
生きる希望も何もかも失った香介、その香介に生きる目的を与えたのは皮肉にも
兄の命を奪った相手、そしてそれは復讐と言う名の余りにも悲しい目的。
プロローグとエピローグが悲惨な死を遂げた香介の兄の回想なんですよね。
見返りを何も求めない愛に精一杯生きた兄、家族よりも大事な人を見つけた事が
幸せだったのか、不幸だったのか、実を結ぶことが無い想いは切ないですね。
弟の香介はその兄が命がけで愛した相手を憎む事で死にかけた心を取戻し
復讐と言う名の目的のために生きる事に必死になる皮肉。
しかし、香介は兄の事を何も知らず、仇と思っていた相手のことも何も知らなかった。
敵を騙すにはまず視かたからを年も続けていたような加納。
その幕引きも、愛を、自分の命よりも大切な者を守る為。
加納と香介の二人はこれからも生きていくけれど、やはり兄が憐れでなりませんでした。
葛西リカコさんのカバー絵に惹かれました。
重くて暗いトーンの話でした。
愁堂れなさんの作品でよくみられる手法で、最初に語り手の不明ないわくありげな語りで始まります。(これ結構好きです)
それが最後に誰の気持ちなのか分かるとそれを語ったときの心情を思うと胸に迫るような哀しみが伝わってきて、どうしようもなかったのかもしれないけれどどうにかできなかったのかと苦しい気持ちになります。
住んでいたアパートごと爆弾で吹き飛ばされ兄は即死し自身も重傷を負い、生きる気力を失っていた香介の元に、「自分が殺した」というヤクザの若頭をしている加納という男がやってきた。
それから、加納への復讐という目的をもって精力的にリハビリに励むことになる。
しかし、復讐や真相究明どころか行動すればするほど事態は悪化。
香介は頭悪いわけじゃないのに、考えなしにヤクザになりたい若者を装い大川組に入り込むのはどうかと思う。
せめて金髪にヤンキースタイルにでも変装するくらいして欲しかった。
復讐も計画的に。
香介の兄が、弟の安全のため悲惨な扱いを受ける中で加納に出会うことで心に小さな光が灯ったことがその後の運命を決めてしまったことことが皮肉で哀しかった。
そして後戻りできないところまで来たとき、道を踏み外してしまったけれど正義のために役立てることを最後の生き甲斐としたことが切なかったです。
自分が殺したという嘘は復讐につながると考えないほうがおかしい。確かに目的ができてリハビリにも頑張り歩けるようにもなったけれども加納の判断ミスだと思う。
加納は香介の兄の死に責任を感じ、贖罪にひとり残された香介の治療費用や学費の負担までして影ながら見守っていたとは健気。
表だって香介の面倒を見て面会に来て励ましていたキャリアの刑事は、事件の真相も知っていたのですが、もしかしたら実は彼がヤクザに身を売ったスパイで監視役かと疑っていました。ほんとにいい人でよかった。
香介の方は加納と出会えて幸せになりそうですが、兄の人生を思うと悲しすぎる。
苦労ばかりで最後は悪辣なヤクザに目をつけられ殺され、淡い恋の相手は弟のものになるとは報われない。
せめて来世いは、幸せにしてあげたいと思わせる哀しいお話でした。
愁堂作品、ライトな作品が多い中時々シリアス路線でとても魅了する作品を投下する事があり、今回のこの作品、葛西リカコさんのイラストの雰囲気もあり、ひょっとしてそちらの自分的当たり傾向のある作品かも?と期待して手にとりました。
中学生の時に両親がなくなり兄と二人暮らしになってしまった主人公香介。
何ものかが自宅に投げ込んだ爆弾で兄は死亡、自らも大怪我と火傷を負い、兄の復讐をすることを生きがいに苦しいリハビリに励む毎日。
生きる希望を亡くし伏せっていた頃、自分の枕元に現れ俺が兄を殺したと告白する男がいたのです。
大川組の若頭・加納。
退院間近に病院を抜け出し上手く大川組の組員の舎弟に収まることができた香介ですが、突然現れた加納に、突然俺の情人(イロ)にすると言われ蹂躙されてしまう。
その後、大川組長に呼び出された香介はそこで兄の真実を知らされるのでした。
ここまでで本の約半分近くの進行です。
とても淡々としたシリアスな語り口で進行し、香介の復讐はとてもかなわないような展開にハラハラします。
ここから2時間サスペンスのような色々と都合のよい展開が裏目に出たような~
もちろん、その後の展開も大川組長が結構ベラベラと話してくれたおかげで何気に読めてしまい、危機に陥る香介と命を張って救出に来る加納という展開があります。
肝心の恋愛面についても
とにかく本編を通して香介と加納の会話というのは、情人にすると強姦されたその時だけ。
一体恋愛は?感情はどこで動くの?という状態が。
ラストの病院で、香介の元で兄の事を語る加納の姿が登場するまでまともな会話が登場しなかったですから(汗)
そこで一気にエッチまでなだれ込む姿に・・・(涙)
せっかく香介兄のとても切ない、切実な真実が語られたのに、
加納の香介への感情が入院している間に好きになったって、おいおい!!超驚き
これが思い切りがっかりしてしまった結末でした。
彼等にはもっと時間が必要だったと思います。
本が物語の進行の割に薄かったので危惧はしていたのですが、このラストの詰め込みは~ないでしょう。。。
ラストにエピローグとして兄の遺言が載っています。お兄ちゃん陰の主役かもしれないです。
というか、亡くなったお兄ちゃんの物語だったのではないか?と思われます。
好きな展開なのに、ラストの詰め込みがどうしても、、でこの評価です。
初読み作家さんです。
葛西さんが大好きなので、挿絵目当てで購入。
絵と兄弟物という情報だけで購入したのですがしまった!!
何より不得手な893物だった!(がぼーん)
それでも読み続けましたが、兄弟物だと思っていたら、…………いきなり兄が亡くなりました。ええー!?※これはあらすじ読まない、私が悪い。
もしかして加納が兄なんじゃないの?と思いましたが、死体がありましたやね(汗)
更によく見たら、カラー口絵の美しい御方はお兄様でした。名前がかいてありました。ううう。
そうなのです、読み終わっても矢張り兄が好きだったので、何とも報われない話でした。
話の展開もですが、色々行き当たりばったりというか無理のあるものが多くて、何となく入り込めないまま終わってしまいました。
受けが医者になりたいくらい頭のいい子だったら、もっと綿密に計画練りますよね。いきなり逃げ出して、いきなり歌舞伎町行って、なりゆきで組に入って…………無謀過ぎる(汗)あほのこ設定ならばよかったのですが。
あと、加納があの見舞だけで実は惚れてました!というのも無理があるような。
お兄さんが本当哀れで、結局その上で弟は幸せになりましたというのが、なんとももやもやと。
それとイチモツの描写で「太くて黒光りする」っていうのが二度も。何故か大黒柱を思い出してしまい、最後まで大黒柱を思い出したまま終わってしまいました。う、うーん。何で、そこにそんな描写したのか。
お名前はよく見かけるので、他の本を読んでみて合うか合わないか判断しようと思います。
私も葛西先生の挿絵狙いで購入。
表紙も素敵ですが、カラー口絵が素晴らしい!!!
葛西先生ってなんで、こういう せつない、はかなげな、
泣きたくなるような絵を描くのが驚異的に上手いんだろう・・
(受け兄と攻めが描いてあります)
お話は、お気軽はぴはぴ読み物ではないです。お兄ちゃん健気話。
受け:兄の事件に巻き込まれ、大けが。2年ほどリハビリ。
中2時に両親相次いで病死し兄と二人で生活してた。可愛らしい容姿。
佐橋:警視。34歳。イケメン。1年前から兄の事件担当。
受けの後見人的役目を果たしている。
父代議士、等一族全てハイスペック(すげー)。
受け兄:2年前、帰宅直後に手製の爆弾を部屋に投げ込まれ死亡。
受けの5歳上。見とれるほどの美人。
攻め:ヤさん若頭。第一印象 ガタイのいい「死神」(by受けさん)
5年前組に入り、汚れ仕事をいっぱいやって のし上がり。
兄は働いていると言っていたが、勤務先不明であることが死亡後に判明。
ショックのあまり、受けさんもともと重症だったけど、
もう生きててもしょがない状態に。
そんな時に攻めさんが来て、俺が受け兄を始末しろと指示した
と告げたもんだから
兄ラブの弟、必死にリハビリ開始、兄はどうして殺された調査を開始
てな話。
お話は、うーん、おいおい、そんなんでええんかい
という気がとてもして、すいません、中立。。。
葛西先生の挿絵を全部制覇したい!という方には
オススメです!(すいません・・)
最後の兄の語りで、うーん、ちょっと救われるかも。