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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
簡単に癒えるものではないとは思っているんだけど、秀との関係や帯刀家での毎日や、学校や町での暮らしに、少しでも勇太の傷が過去のものになっていればいいと、いつも願うんですよね。
だけどふとしたことで頭をもたげる勇太の闇が、あまりにも深くて息が詰まります。
日頃大人びているし、騒がしい帯刀家の中じゃ唯一って言っていいほどまともに全体を俯瞰で見ることが出来ている勇太だけど、それでも実はまだ子供なんですよね…。
勇太の過去は忘れていいものじゃないと思うから、「ぜ~んぶ忘れて今を生きて」とは私は言いたくない。
本当はその方が楽だろうけど、それはこれからも勇太が抱えていくものなんだと思います。
だけど、それを秀とか真弓とか、大河たちにちょっとずつ助けてもらいながら持つ分には良いんじゃないかな?
個人的に真弓に萌えをまったく感じないからか、勇太が好きすぎるからかは自分でも分からないんだけど、今回も真弓とのBL的要素より、秀との親子の絆や勇太の過去との向き合い方、実父への気持ちの整理なんかが胸に来て、読み応えのある1冊でした。
唯一の形見のお守りの中身に、一気にぶわ~~~っと涙が溢れました。
まだ終わりだとは思えなくて、これから先も、なにかのきっかけで勇太が今回みたいになることがあるんだろうと感じるけど、そのたびにちょっとずつ強くなって乗り越えて欲しいです。