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egoistic trap
自私的情网
新刊チェックをしていて、あらすじでリーマン物だということだけしか認識せず、
特典ペーパー付きの、いつものお店で予約して購入しました。
そのため、読み終わって後書きを読むまでは、他の作品の続編やシリーズ物の
作品だとは全く感じず、単発モノだと思いながら読んでいました。
あとがきを読んで、『指先から媚薬』の関連作だということを初めて知りました。
『指先から媚薬』の作品がとても良くて、今でも内容は良く覚えているのに、
関連作だとは全く気が付きませんでした。
「ああ、あの時のあの人が。」という風に思い出しながら、
もう一度 軽く読み返してみると、より面白くなりました。
◆『エゴイスティック トラップ』
◆『エゴイスティックモンスター』
◆『エゴイスティックモンスターReturns』
◆『碧木の日常』(表紙カバー下の4コマ漫画)
傲慢で俺様だけでなく天然で無自覚な攻めの岡田さんが、
感情とか伝えず先に行動だけを起こすので、
受けの碧木くんに対して好意があるのか何も感情を抱いていないのか、
気持ちを読み取るのが難しかったです。
タイトルはトラップとなっていますが、岡田さんは
作品を読んだ印象では、わざわざ罠を仕掛けて碧木くんを
手に入れようとしているようには思えなかったので、
トラップとタイトルをつけるよりもモンスターにしたほうが
しっくりと来るように思いました。
また、最後に会社のトイレで、清水さんが来たのを分かっていて
強引に受けを抱いた岡田さんに、引いてしまいました。
清水さんとどう顔を合わせればいいか悩んだ碧木くんが、
その後、無事に上手く清水さんと顔を合わせることが
出来たのかどうかが気になっています。
◆『Territory』
◆『志摩家』((裏)表紙カバー下の4コマ漫画)
攻めの志摩くんが何度も受けの長瀬さんを助けて、
頼もしくて好印象を受けました。
長瀬さんの過去について今後、志摩さんは知ることになるかどうかは
分かりませんが、長瀬さんの過去を受け止めて長瀬さんを守ってくれると
いいなと思いながら読みました。
志摩くんの家族がとても寛大で温かいところが良かったです。
志摩くんが彼女ではなく彼氏を連れてきても、初めての朝帰りしても
動揺せず受け入れているところが、心が広すぎて逆に少し驚いたくらいでした。
◆『視線で射抜いて』
攻めの里久くんが思い余って、思い詰めてしまって受けの幸親くんを
強引に抱いてしまったけど、それで幸親くんが色事に鈍感だと
あらためて気づき、天然ゆえの毅然とした態度で「俺を口説き落としてみせろ」
と言った幸親くんが、顔の表情は顔を赤くして可愛いのと同時に、
とてもカッコ良くて男前だと思いました。
二人にとって結果的に恋のキューピッドとなった信本くんが
幸親くんに熱い視線を送っていた理由や最後の場面が可愛らしかったです。
今回の評価は、あまり迷うことなく「萌×2」です。
単独でも十分に楽しく読めましたが、単独よりも『指先から媚薬』の作品と
合わせて読むと、より楽しく読めると思いました。
自覚した後の先輩(岡田)はいいね!!
相思相愛が前提で、俺様な攻めって大好きvv
大学からの先輩で、今は仕事場の先輩でもある。
フラれた自分(碧木)に処理の相手を紹介ししようとしてくれるんだけど
遊びの関係が嫌な碧木はもちろんお断り!!
そしたら自分がと、あれよあれよと抱かれちゃって!?
どうせ自分のことも遊びだと思い、次の日から逃げまくってるのですが
そんな碧木をどこまでも追いかけてくる。
とうとう捕まって話をしてるシーンは笑いが止まらない。
もうコメディですよ。
で、そこで岡田が初めて自覚するのです、碧木が好きだってことを!?
えっ、いまさら??
でもいまさらなんです(笑)
その後は岡田、ちょっと独占欲が強くなった感じが…
でもそういう先輩好きvv
もう1話は碧木たちと同じ職場の長瀬のお話。
過去に義父から性的暴力を受けてから、
お金と引き換えに自分の体をいろんな男に差し出してきた。
そんな長瀬が、とてもまっとう(今時いないだろう純潔)な志摩と出会って
自分を変えていくお話でした。
志摩の家族はとても素敵な家族でした!!
大学時代の先輩後輩で、会社も先輩の口利きで入社したような後輩の碧木は
社内で失恋し落ち込んでいる時に可愛がってくれる遊び人な先輩岡田に
失恋した事を指摘され、女を紹介してやると無理やり自宅に連れ込まれ、
デリカシーのカケラも無い岡田の押しつけがましい紹介にガチでお断りをすると
真面目過ぎて重いからダメだと言われ女が嫌ならオレがしてやると抱かれてしまう展開。
モテモテで女癖が悪い岡田に抱かれ、失恋したばかりなのに岡田が気になるが
岡田は遊びでしか抱かないなんてほざいている下半身最低男なので
碧木もそのうちの一人だと自己完結した先に、岡田はいつもと同じように碧木に
構ってくるが、それを全て避けて逃げる。
気持ちにズレがあったり誤解したり、あるいは本人無自覚で後輩のお付き合いを
学生時代から邪魔していたりと、我が道を行きすぎる攻めに翻弄される後輩との
コミカルラブでなかなか楽しいお話でした。
前作『指先から媚薬』の主人公・森近に失恋した碧木が主人公になった表題。
相手は先輩の岡田。
関連作品ですが、全く独立しているので単独でOK。
キャラの個性が光っていて前作より面白いかも?
何と言っても攻めが無自覚天然だったというのが個人的萌えツボだったりもして。
森近に失恋して落ち込んでいる碧木を励まそうと飲みに誘う大学からの先輩の岡田。
女ならいくらでもいるだろ、と碧木の為に女性を呼び出そうとする岡田に「穴兄弟はゴメンです」と断る碧木。
岡田の恋愛感は、誘われてやって終わり。事後にいちゃいちゃしたことない、非常にドライな人。
対する碧木はお互いに大事にしあえる関係のずっと添い遂げられるような相手と付き合いたいと堅実な部分を見せる。
そんな生真面目さがいいぞと言いつつ女性を断られて挙句が「俺が相手をしてやる」
かくして岡田に喰われてしまう碧木なのですが・・・
事後にいちゃいちゃしてる姿を見て、岡田って自分の事が好き!?と意識してしまった碧木は岡田を避けると、岡田は鬼の形相でトイレまで追っかけてくる始末。
結局のところ・・・岡田は大学時代から碧木が好きだったということが碧木の追求によって判明!
碧木は完全なほだされ。なので彼等の恋愛はこれからだと思います。
それにしても岡田の、傲岸不遜な無自覚天然がいいのですよね~v
【Territory】
過去義父に犯されたトラウマから自虐になり、自分が汚れてしまったと思いこんでる主人公が、健気で一途で真っ直ぐな男に出会って自分なんか~と卑屈になるのだが、彼によって自分が変えられたというお話。
ここで、やはり魅力を感じるのがワンコな攻めの志摩。
最初の登場はダサメガネだったのが、デザイナーなので美的センスはあるのだろう主人公の長瀬によって男前なイケメンに変身する。
この志摩、24歳童貞♪
家が道場をやっていて、長瀬に頻繁に護身術を勧めて自分ちの道場へ連れてくるのだが、そこでの和気あいあいとした家族の姿を見て、自分の過去を比べて住む世界が違うとヘタレてしまうという、一見男を手玉に取る悪女みたいなキャラが健気に変身する姿が見られる。
こうした女王様キャラにはやはりワンコは定番の組み合わせですね♪
安心感があります。
尚、初エッチを遂げ初朝帰りした時の家族の様子が表紙カバー下にあって思わず爆笑しますv尾頭付きに赤飯・・・
【視線で射抜いて】
中学からの付き合いで腐れ縁の二人が、片方が道場に通ってくる男子に思われているかも?と勘違いしたことから奪われてはならない!と思わず襲ってしまうのだが、両思いだったというお話。
これは10年の作品なので、他の作品と比べて絵柄も随分違いますね。
上川きちさんというと、エロさのあるエッチシーンと、筋肉の綺麗についた身体の描き方がとてもバランスのよい作家さんというイメージです。
昔は顔に比べて筋肉がムキムキで仰天したものでしたが、今は全体がとてもよくなってきましたよねv
そんな点も魅力です。
危うい表情が魅力的でずっと絵が気になっていた上川作品。レッツチャレンジ。
結果、意外と王道でした。
いつでも誘われて口説いたことのない岡田。Hが終わったらすぐ帰せる最低な男岡田。真逆で、一度付き合ったら添い遂げられるような相手と付き合いたい碧木。今のうちは遊んでおけと 碧木に女友達を斡旋しようとする岡田。遊びは嫌だと断る碧木に、じゃあ俺が!!って。意味分かんねぇっ!!って碧木と一緒に叫んじゃったよ(笑)そこから二人の恋が始まります。無理やりやられてあれよあれよのご都合主義ではなくて、碧木が岡田の事を考えて悩む姿がちゃんと描かれているので、碧木が岡田を好きになったと自覚する姿(理由としては弱い気がする)に納得。そして岡田がどうして碧木に手を出したかも納得。本当エゴイスト~♪いいね、エゴイスト♪
他2カプ。
うん、本当王道どけど、やっぱり物更ける憂いある男の表情を描くのが上手だな~と思いました。色っぽい!!
天然系オレ様攻め、なんてジャンルがあるのかどうか…。どうやら私はこういう人が割と好きみたいです♡ カッコよくてイケメンで自信満々の岡田は実は(無自覚に)碧木に近づく女を食い散らかしていた。何故ならば、「俺はおまえが好きらしい。」らしい…って。特定の相手を作らなかったのは俺が本命だったから…?
碧木はアッサリ落ちてしまいます。だってそもそもカッコいいからね!
「嬉しいだろ?おまえ俺を独り占めできるんだぞ。」付き合うと告白した後も自信満々の岡田。たぶんちょっびりおバカさんなのかも。
ショートストーリーですが、エロスもしっかりめに有り、楽しいです。
この作家さんの作品を読むのはこれが2冊目。
あとがきで「指先から媚薬」の関連作だということを知ったのですが、そちらの作品を読んでいなくても分かる内容になっています。
収録されているのは表題作シリーズと表題作カプとリンクする社会人カプのシリーズ、中学生の頃からの友人カプのお話です。
表紙の絵も綺麗ですが、中身の絵も綺麗。
どのお話もタイプの違うカプのお話なので、それぞれ楽しめました。
ただ、どれも王道的な展開で、特に目新しさは感じなかったので、記憶に残る印象は若干薄いかな…。
ということで評価は萌です。