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flesh&blood
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
『FLESH&BLOOD』の20巻です。
出だしはスペイン組の航海。
陸軍や徴兵された者たち、海に不慣れな者たちの招く不幸の一端は、やはり自分大事の貴族たち。
スペイン組の描写はこの手の話がどうしても多いので、気が滅入ります。
かといって、イングランド側もまだジェフリーの体が回復できていませんのでわたしの心はすっきりとは晴れませぬ。
でも、一歩また一歩と進む、もう二度と諦めないだろうジェフリーの姿には心が熱くなります。
海斗の前でぶざまに転ぶことなんて出来ないと、懸命に走るジェフリー。
こんな時まで格好つけて、でもそこがジェフリーらしくて、すごく好きなシーンです。
そして、再会の乾杯のおりのキットの言葉もジワっときました。
最近の巻は辛いことが多くてなんだか切ない涙でしたが、今巻は幸せな感動の涙でした。
ただ、これからジェフリーが危険な任務に赴くこととなるのが心配です。
絶対生きてかえってきて欲しい!
ここしばらく、まともに本も読めない、ネットものぞけないほど、公私ともに多忙で死にそうになっていたんですが、それでもフレブラの新刊が出ていたのを見つけて、疲れも吹っ飛ぶほど嬉しくなりました。
中身も、ここまでやるか、というラブラブ!
これから先、最後のヤマ場を控えて、だからこそ、とは思いますが、一読者としても疲れ果てている日常の大きな癒しになりました。
続きも気になります。楽しみです。
ところで口絵のカラー、裏側は誰と誰?
やっと、やっと、やっと…!
ジェフリーとカイトが本当の意味で再開を果たすことができました!
19巻では監獄の中、ひとときしか過ごせなかったけど。
ようやく自由の身になって、カイトを抱きしめることができたシーンは、思わず涙が出そうになりました…。
「俺のところに戻ってきた……」
カイトのこの台詞がやばかったです。
もう涙ぐむどころの話じゃないです。
その後の二人は、もうね。
らぶらぶですよ。
あまあまですよ。
いちゃいちゃですよ。
作者さまも言ってます。
“今巻はちょっとスイート。”
はい!スイートでした!
そしてまた表紙絵が素敵のなんのって!
幸せが垣間見えます。
これからまた大変な日々が待っています。
だけど、お互いの手を取ることができた、ジェフリーとカイトなら。
きっと、どんな海原も越えていける気がします。
あぁ、早く続きが読みたいです!!
彼らのあのとても辛かった別れ際、そして前回の切ない再会を思い起こすと、今度こそ互いの懐にきちんと戻れて本当によかったと、ただもうそれだけです。
今回は全体的にジェフリー視点からの語りが多く、彼の色々な想いを知ることが出来て、個人的にはとても嬉しかったです。物語の展開的に、19巻での彼は寡黙だっただけに尚更そう感じるのかな。
毎回ながら装画も本当に素晴らしく、表紙・口絵・モノクロ、どれもこの物語の「心」が伝わってくるものばかりでした。特に、感謝を込めてロバートを抱擁するジェフリー、照れくさそうな、嬉しそうな笑みでそれに応えるロバートのシーンは、自分もロバートになった様な心持ちがして感慨深かったです。
海斗とのシーンは言うまでもなく万感胸に迫るもので、読みながら切なさや嬉しさや希望やときめき、様々な感情のうねりの中に放り込まれました。初めて見たジェフリーの涙にはもらい泣きせずにはいられず…。(余談ですが、まだ随分先になるのでしょうが、ここを諏訪部さんはどんな風に演じられるかなと、楽しみが増えました。)
過酷な拷問のダメージから心身ともに少しずつでも癒されていって欲しいですが、なかなか時間がかかりそうですね…。海斗の愛情を支えに、いつかもっと元気になったジェフリーを見たいです。
スペイン組は、スペイン組はー…もう何と言ったらよいものか…。暗雲立ち込める中にほんの一条の光もあり、ただし風前の灯火のような、その希望要取扱注意、といったところで、戦う前から大事なものをぽろぽろと取りこぼしてばかり。ちっぽけなプライドや驕り、階級に縛られ硬直した上下関係がどれほど物事の順調な進行を台無しにしてしまうのか、それはいつの世も変わらないと思わせられます。奮闘するビセンテやアロンソを見ているとやっぱりスペイン組の幸運をも祈らずにはいられません。
ああ、次巻はまた長いこと待たなくちゃいけないのかな、それが一番ツライかも(苦笑)
原作もCDもきちっと見届けたいものです。お願いしますね、松岡先生!(敬礼)