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進駐軍将校×天才シェフ! 食とエロスの饗宴――
trattoria yamiichi
暗市的义式食堂
一部無料立ち読みサイトで気になって購入。
買って正解でしたね。
本当に立野真琴先生、男性の体をがっしりと描かれるの得意ですね。
それでいて、変に筋肉質とかではないので、、、てか、戦後の日本にこんな筋肉質の男がいるのか?とも思いますが。
BL臭はあるけどほとんど感じさせません。
最後一部あったかなくらいで。
同時収録の方がBLらしい話でしたね。
親分さんや上司さんたちいい味出ていて、大好きです。
ところで受の寺垣健人は、別の作品、選抜組は恋ができないの1話目に出てくる寺垣晃生のご先祖??顔がなんとなく似ている、さらに言えば髪質が同じ;;
ロミオ×ロミオがはまってから、ここのところ作家買いをしては
「表情の硬さと単調さ」
が徐々に気になりはじめ、毎回迷う立野さんです。
今回、購入のきっかけになったのは実は裏表紙でした。
「日本がイタリアに占領された194X年」
という歴史的根拠も減ったくれもないようなIF
(この時代の日本とイタリアは同盟国だし!)
前提で織りなされる、余りにもあっけらかんとしたむしろ料理漫画。
帯の内容があまりにもエロスを予想させてしまいますが、
どっちかというとジョバンニ中佐が肉食系(というかイタリア人)過ぎなだけで、
それほど濡れ場が多い本ではないですね。むしろ強く拒否られ気味。
むしろびっくりする位の貧乏レシピでジョバンニやヤクザの親分、変態な少将までを
「ボーノ!!」
と花びら舞散らせる凄さの方が見もの。
立野さんって基本的に「古い少女漫画っぽい」顔立ちの絵だなーと思ってたのですが、
やっぱりこういうのが似合う。でもギャグに見えますが。
毎回気にしてる「板っぽい表情」はディフォルメ顔が今回多かったので、
暇にはなりませんでした。
この人はこういうシッチャカメッチャカな方が面白いかも・・・。
付け合せは打って変わって同じ舞台での「買われた上流?の子とヤクザの部下」な話。
ヤクザの親分、やっぱり男色家なんだなーとつくづく。
立野さんといえば、ミッキー&一也シリーズ(デビュー作)から作家さん買いをするほど大好きな漫画家さんなのですが・・・どちらかというとBLよりは普通の作品の方が好きです。
この度、新刊出てたこの「トラットリア闇市」
そういう意味で購入を迷っていたのですが、某ネット書店で送料無料にするためにカートに入れました。
買って正解でした。面白かった~♪
舞台は戦後一年足らずの東京・・・何故かイタリアの支配下にあるというトンデモ設定(笑)
小説だとこのあたり説明するのはとても難しいと思うのですが、漫画だと絵で読めますね。
グルメなジョバンニ中佐と闇市の天才料理人寺垣健人。
イタリア料理もどき?を交えながら、おもしろおかしくお話が進みます。
他にも「野良犬と捨て猫」「眠れぬ夜」が収録されています。
こちらはシリアスな感じでした。
あとがきに曰く。
表題作は編集さんから振られて作りあげた三題話で
あったそうですが、そのお題と言うのが
「変態」「戦後」「グルメ」
この編集さんは立野さんのデビューから新人時代を
担当された方なのだそうなのですが…立野さんの
少女漫画家としてのデビューは白泉社でしたからねぇ…ええ。
無茶振りもある意味プロの犯行なんでございましょう。
立野さんならこのお題でもいつも通りきちんとコース料理を
仕上げるだろう、と。
見事に仕上がったのがこの表題作シリーズでございます。
ただし、帯の煽り文句をデザートにするのは些か艶消しな
気も致しますが。
立野さんが白泉社・花とゆめコミックスで長年に渡り培った
コミカルな持ち味もシリアスな持ち味も見事にボーイズラブと
融和してこの一冊の中で良い風味を醸し出しております。
実は少女漫画の作中でもさりげなくきちんとした食事に
こだわりを見せている立野さん。この一冊でもその食への思いは
しっかり出ております。
そして遊び心はカバー下の表表紙にもしっかりと。
そっちのネタもそっちのネタで、振られたら多分華麗に
捌かれてランチコース辺りになるのでしょう、きっと。