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ヤンデレ元教え子×バツイチ教師天城れのの新境地、シリアスエロティックラブ。
tousaku lens
天城れのさんってどのレーベルを見ても「どうしても取れないなんちゃって性」や肝心な所でひざを折られそうな脱力を入れてくるコメディ作家さんのイメージがありました。
でも、この本にはそういう面がまったく!登場してきません。
メインキャラのディフォルメもほとんど登場しません。凄い違和感。
女子生徒が持ち込んでた男の裸の雑誌を無造作に机にほおりこんでいたのを見つけたがゆえに
ゲイに、そして内泉に目覚めた轟木。責任をとれというのに内泉が毎度毎度のようにいい加減に答えたばかりにレンズ越しに痴態を取られまくる。そのうちその真意は嫌がらせで無く不器用すぎる愛情表現という事に気づいてしまい・・・
というのですが、とにかく轟木の感情表現の振幅が広く、かわいいふわルックスなのに鬼畜な表情をしていたのにぽろぽろ涙をこぼす表情は可愛いのです。
今までの天城先生だったらここで涙シーンは「なんちゃって」と2頭身混ぜちゃったりしてたのではないでしょうか?今回はなんちゃってなしのガチ泣き。
普段冗談ばっかり言ってる人が急に真面目な顔になって美しい詩とか語ると、ぞくっと粟立つような萌えを感じるじゃないですか?
その感覚をこの本に覚えました。
内泉は、お人好しでやる気のない、高校の美術教師。
女子カメラ部の顧問だが、カメラはさっぱりな内泉の代わりに、特別講師として卒業生の轟木がやってきた。
轟木の驚くほど遠慮のない視線は、他者との関わりをのらりくらりと避けてきた内泉にとって、こわい。
内泉は、在学当時の轟木からあからさまな好意を示されていたのだが、徹底的に無視した過去があった。
その罪悪感につけ込まれ、言質を取られて痴態写真を撮らせることになってしまう。
当初は嫌だと、不快な時間だと思っていた内泉だったが…
といった内容で、この作家さんには珍しくお笑い路線ではありません。
内泉が、他人に関わりたくないと思うに至った経緯がわからないのは気になりますが、轟木に揺さぶられていく課程が丁寧に描写されていて説得力がありました。
轟木の方も、当初はただの鬼畜でドSなキャラなのかと思ったら、実は結構子どもっぽいキャラで、ほのぼのしたオチになってるのも、この作家さんらしいといえば、らしいです。
ダークな話が苦手な方でも読める鬼畜系なお話…ということで〆ようかと思いましたが、鬼畜好きな方には轟木の詰めの甘さ(というか本性)は、がっかりかな?
まぁ、この作家さんのいつもの作品が好きな方なら、オチはいつもの路線だから大丈夫ですよー♪ということで。
帯のあおり文句「先生の痴態を撮らせてもらいます。」
そして題名が「倒錯レンズ」
これから見て、ついいつもの愉快なコメディが入った路線作品なのかと想像してしまうのだが、ところがどっこい!
本気の年下攻めの切ない恋物語だった!?
そしてちょっぴり絵柄の雰囲気が変わっている。
この攻めとなる大学生が髪も白抜きならば眉毛も瞳も白抜き。
きっとキラキラ感を演出しているのだと思う。
対して波瀾を好まず消極的にひっそり生きている年上の美術教師は、黒ぶち眼鏡とほんのりはいった目の下のシワ、背中を丸めて歩く姿がくたびれ感を演出していて雰囲気をかもしている。
カバー下のラフ絵はいつもの天城絵なのだが、ちょっと描き方に変化があったのだろうか。
部員がいなくなり廃部になった美術部の顧問の美術教師内泉は、何故か代わりに発足した「女子カメラ部」の顧問にスライドでなってしまう。
この部活に講師でやってきたのが、卒業生で現在人気ブロガーになっている轟木。
実は彼との間には封印していたある記憶があるのです。
轟木はやる気もなく、鷹揚に感情をゆさぶられることなく生きて行きたいと望む内泉の感情を一度ゆさぶりかけた相手でもあったのです。
「自分をゲイにしたのは先生のせいだ」
それをネタに先生の写真を撮らせることを条件に出してきた轟木に、当時のツケが回ってきたのだと諦めて条件を飲む先生。
この過去の出来事というのが、のらりくらりしてきた内泉の本当にツケでした。
ゲイの噂がたった先生に、思わず欲情して恋心を覚えてしまった轟木の独りよがりな勝手な片想いでもあったのを、責任転嫁して内泉のせいにしている轟木の言い分は理不尽だが、思いあたるだけに無碍にできない内泉というのが、実にヘタレで優柔不断というかことなかれの人間であることを如実に表わしていましたね。
しかし、この轟木が自分のモノにならないならと精一杯突っ張った顔を崩した時とのギャップの可愛さが結構キます!
自分をさらけだして泣く泣き顔が、先生が本当に好きなのに、どうしてこういう無理強いするような態度しかとれないんだと泣く泣き顔にキュン?
「先生を好きでごめんなさい」かわいいな~♪
泣く男はどうなのよ?この一見受けくさい泣き顔、王子な容貌が攻めというのがいいじゃないですか(そこ!?)
さて、先生ですが・・・
彼はバツイチでながされて結婚して、やる気のなさにあきれられて離婚されて、元妻は子供(連れ子)がなついているから復縁したいと言いだして。
なんで結婚して離婚したのか?と思っていたら、こんな自分勝手な妻ならそうかもしれないと納得の離婚でした。
妻には心を動かされなかったけど、轟木には心を動かされた。
やっぱり最初の脅しと罪悪感が始まりだったとはいえ、変わるきっかけではあったのですね。
この先生に作中は萌えはあまりなかったんですが、番外のピンボケ写真を撮ってる先生には萌えますw
天城れのさんの新刊フーw
一時、ものすごくせんの太い時代がありまして
そのときは「あ~・・」と思いながら読んでたんですが、
最近の作品はまた線が細くなりまして、ガッツリ好みど真ん中なのであります。
もともと、れの作品は好きだったのでウレシイ限りな今作。
というか、「シリアス」だったんだな・・と・・ちるちるの煽りを見て気づいた
私は負け組なのか( ̄◇ ̄;)
確かにぶっちゃけた遊びとか、むちゃぶりとかなかったけれども。
よく考えれば真面目一辺倒だったけれども。
れのサンの描かれる雰囲気はそのまんまだったから深く考えなかったんだよ。
お話としては、先生もゲイだと勘違いした生徒は、自分の性癖を確認し、
おもわずハァハァ。勝手な片思いから数年。
大人になった生徒はどーなるかなお話でありますな。
バツイチの朴念仁受。設定としてはおもしいろく、割と好き。
期待を裏切られた攻が暴走してしまう。もろもろ。
全体の雰囲気や、ストーリーは好きなのですが、もうすこし、もう一歩インパクトが欲しかったかなと思わなくもない。
キャラクターの赤面率どんだけwwwと思ってみたり。
恋人を見るようにレンズを通し
痴態プレイを共用し、自慰にふける。
そんな倒錯的な、描写は変態臭くてマル。
なんだかんだでハッピーエンドならなんでもいいんだけどな
新刊チェックの時に知り、粗筋や人物設定が気になりましたが、
特典などが無いようなので、直ぐに購入するのは控えていました。
しかし、某古本屋さんで特典ペーパー付きで売られていたのを見つけ、
一旦、帰宅して確認したところ、特典ペーパーが付いていたので、
後日、某古本屋さんに行ったところ、運よく まだ あったので、購入しました。
カラー絵の表紙や裏表紙、口絵の色使いがとても綺麗です。
天城れの先生の新境地となる作品だそうですが、天城先生の作品は
雑誌やアンソロジーで読んだ記憶がありますが、内容は覚えていなくて、
今回この作品で本格的に初めて読んだ作品になります。
ヤンデレ、バツイチなど、好みの設定がたくさんあり、
物語の展開や倒錯具合などが適度で分かりやすく読みやすくて、
なかなか良かったです。
攻めの千鳥くんが一人ベッドで先生を撮ったカメラを抱きしめて先生を想ったり、
先生の写真をたくさん置いたベッドに横になって泣いていたりする姿が印象的で
健気だと思いました。
2話目の初めの場面で、写真を撮りながら一人で行為に耽る千鳥くんの
病み具合が何ともゾクゾクっとなって印象的でした。
表紙カバーを外した裏表紙の「倒錯レンズこぼれ話」では、最初のタイトルを
「「痴撮」と書いて「ちどり」。」と付けたと書いてありましたが、
なかなかユニークで良いなと思いました。
今回の評価は、「萌」と「萌×2」で少し迷いました。
読み終えた直後は「萌」だったのですが、レビューを書くにあたって
何度も読み返しながら確認していくうちに迷い始めて、
内容も弱すぎず濃すぎず、分かりやすく纏まっていて、
カラーの色彩や萌えのツボを適度に上手く押さえて、
バランスが取れているので、最終的に「萌×2」にしました。
天城れの先生、初読みです。
あらすじと、レビューを見て好みの内容だったので
思い切って購入しました。
絵はそんなに好きではないですが、綺麗だと思います。
内容も、年下攻め、溺愛攻め、帯のあおりと表紙の絵から想像して、かなり偏った愛情表現をする強い攻なんだろうと思っていました。
ところがどっこい、自分の気持ちを受け入れてもらえない辛さや好きだから優しくしたいのに、出来ない不器用さで泣いちゃうシーンが多々あり…
そこがどうも受け入れられませんでした。
最後に先生(受)があっさりと受け入れちゃうところも、うーん…という感想しかなく。
いまいち心に響きませんでした、すいません。