かえっちょ
s・hawking
GZ本の大人編である『HAWKING』と『ES』の再録集です。
上記2冊はB5版だったので、個人的にはそちらが迫力あってオススメです。
しかしこの再録集のウリは「夢見る頃が過ぎても」でしょう。
なんとGZオンリーイベント限定本だったようで、そちらはまず見つからないのですし、
実は後に「15の夏」シリーズ総集編である『15 SUMMERS』にも収録されていますが、こちらは恐らく部数があまりなかったようでなかなか出回らない本となっており、
この『S・HAWKING』で読まれることをオススメします。
しかも紙質が『S・HAWKING』のほうが「夢見る頃~」の絵の雰囲気と合っていてよいと私は思います!
「夢見る頃が過ぎても」はラビが大地の家でひと夏を過ごす「15の夏」番外編で、大地の弟・大空視点の話です。
出来過ぎな兄を持つと、弟はこう強くなる、ということでしょうか(笑)
この直後に『Galileo Galilei』が続きます。
ひたすら寝ているラビ君が美麗であり、個人的にとても好きなお話です。
『HAWKING』も『ES』も、物語に重要な位置を占める話であるし、
大地君のラビへの欲情具合とか!大橋君の可愛そぶりとか!読むたびに悶えます。
切ない話ではあるんですけどね。
大地は15歳以降はほんともぉ「うぉーい!!」と叫びだしたいくらい困ったちゃんなんですが(理由は有りだからこそ、彼を責めきれないのもツライ・・・)、やっぱり私は大地が好きなのですよ。
地球にいる自分とラビルーナにいる自分とを必死に演じ分け、そこにはやはりラビへの愛情しかないんですよね。
この大地を受け入れられるかどうかが『Galileo Galilei』を読み進めることができるかどうかにかかっているのだと思うのですが・・・好みが分かれるかもしれませんね。
それでも、紫宸殿さん流グランゾートの奥深さを知れる一冊であると思います。